昨日深夜にプロレスラー飯伏幸太があまりにも不穏なツイートを連発した。


あまりにも常軌を逸した投稿の数々はファンを不安にさせ、この先どうなってしまうのか皆目見当のつかない事態になっていた。



朝、目覚めてからすぐにその進展を追っていたまさにその時に、テレビの朝のニュースから流れた速報は衝撃だった。


【上島竜兵さん、逝去】


その信じられなさは誰もが感じただろう。思わずテレビを二度見し、耳を傾けた。


時間が止まってしまったかのような感覚に、視聴者は陥ったのではなかろうか。



私が生まれる前から、ブラウン管を通し、国民を楽しく笑わせ続けてくれた、我が国が誇るコメディスター。


その最期は、我々が抱くイメージとは大きく掛け離れたものであったことが、よりこの訃報のインパクトを増大させた。


誰もが、望まぬ死であった。


いったい上島竜兵さんに何があったのか。







隣席の木下の妊娠が確定したことは以前からこのブログでも書いているが、その木下は昨日から1週間の在宅ワークを強いられることとなった。


妊娠によるものではなく、旦那さんのコロナ感染が確認されたことによる隔離処置だ。


本人はどうやら陰性なようだが、いくらコロナ感染者を差別するなと言ってきても、いざかかった側、あるいはその近しい者達にとっては不安は大きいだろう。


『旦那がねー、毎日飲み歩いてるんですよ。別にそれ自体はいいんですけど、やっぱりこのご時勢だしコロナが不安なんですよね』


そう予てより漏らしていたわけであるが、それは残念なことに現実になってしまった。



しかし、こうなった以上は何も気に病むこともなく、ゆっくり自宅待機してもらいたいものだ。



今朝、上島竜兵さんの訃報を知りショックを受けながら会社に出社すると、定年前で64歳の福岡さんが私に話しかけてきた。



「松岡くんは、木下さんの席の隣だけど濃厚接触者にならないの?」


「??僕は全然大丈夫ですよ。木下さんも陰性みたいだし」


「えー、ほんと?」


「あれ?なんか木下さん関連続報あったんですか?」


「いやいや、松岡くんと木下さん、二人の間には小さな愛があったんじゃないかなあって思って」



ジジイ・・・朝からしょーもないこと言ってるんじゃないよまったく・・・



私達が仲が良いのは公然であるが当然そこに関係性はなく、もちろんそんなこと周囲も百も承知だが、この世代はこの手の話が本当に好きだ。



「いやいやいやいや。僕はやぶさかじゃないんですけどねー」



そう適当に返答しておいた。



面倒臭いなあ。いまはそう言うことを女性のみならず、男性相手にも不用意に言ったらダメな時代なんだよ・・・



まだ木下の妊娠がおおやけになっていない以上、きっとそれが正式に公開されるとこの爺さんは


「それって松岡くんの子?」


と尋ねてくるのだろう。まず間違いない。



んもー。やめようよ。まあ俺もそういう下世話な話嫌いじゃないけど。

むしろこの爺さんのこういうところ個人的には好きだけど。


時代が許さないんだよいまは・・・



再来月には仮配属の新入社員が何人も入ってくる。


きっと何かしら問題は起きるだろう。





上島竜兵さんも生前、悩みはあったと報じられた。


ダチョウ倶楽部の芸風上、密な接触は不可避な芸が多いが、この時代がそれを許さず、困惑していたというものだ。


それが死因に関係しているとは私には思えないが、何もかもを手に入れているように見えるコメディスターも、戦っていた。


孤独と、不安と、そして時代と。


言葉で表すのは簡単なのに、実情ではどうにもならないことが、世界には溢れている。





上島竜兵さんのご冥福を、心より祈ります。