「いまどき声優やってる若い奴なんか自己顕示欲が強すぎるだけだからね」
数ヶ月前に起きた声優の成海瑠奈引退騒動の際、その引退に至るまでの経緯には全く関係のない上記のツイートがなぜだかやたらと心に染みた。
3年前、とある活動がきっかけで知り合った自称声優のN氏はまさにそれだった。
彼の容姿は控えめに言ってもひどいものだったし、武器となる声は甲高いだけだったし、何より彼の声の演技は、完全なる素人である私からしてもとてもとてもひどいものだった。
あの日の彼は夜の居酒屋で、酒を飲みながら私達に、声優とは!プロとは!を熱く語った。
彼に自分の経歴を自慢する癖は無かったものの、なぜか周囲の人間をプロではないと断罪する危険さがあった。
N氏はプロ野球の話をする我々の会話を遮り、「ねえちょっと聞いてくださいよ〜」と終電直前まで周りの人間のその体たらくについて批判を繰り返した。
何も考えず小手先の演技をする、プロとしての自覚がない、他人の迷惑を省みない、勘違い…。
そういう連中を自分はぶん殴っていかないといけない!と彼は強く叫んだ。
そして、もし自分がそういう人間になってしまったら、容赦なくみんなから見える場所でぶん殴ってください!と宣言した。
それからわずか3ヶ月で、彼は何も考えない、プロとしての自覚がない、他人の迷惑を省みない、勘違いをした声優になった。
彼の変貌は明らかだった。
彼は自分が出演した舞台の酷さへの批判を徹底的に無視し続けたが、ある日を境に逃げ切り不可と考えたのか、一転自分の同僚達を世論に紛れて批判するという精神的な裏切り行為にまで手を染めていた。
「もし自分がそういう人間になってしまったら、容赦なくみんなから見える場所でぶん殴ってください」
その言葉を思い出し、私の友人は彼の姿勢を周囲の目線のあるSNSで批判した。
すると今度は、彼は私の友人から誹謗中傷を受けているとまた別の人間に相談し、その人達が名誉毀損の訴訟をちらつかせるという混乱を巻き起こしたのだ。
おかしいだろ!
一部からあがる声を、N氏は被害者という立場を盾に徹底して無視した。
あの日の居酒屋での彼の演説に同席した人達に対しても、彼は無視を貫いた。
けれども、徐々に彼側に問題があったことが明るみに出だすと、彼を守る正義達は一斉に離散していった。
根拠なく誹謗中傷扱いをし、訴訟をちらつかせること自体も充分訴えられる可能性があると知った正義達は、一転沈黙へと立場を変えた。
そしてN氏は一方的に謝罪を行った。
たとえばこちらが「なぜ嘘をついたのか理由を教えてください」という問い掛けに「自分が悪いです」というあまりにも一方通行な謝罪だった。
謝罪はいいらから説明してくれ。
再三に渡り彼にそう伝えたが、彼はそれを無視し、「活動を自粛します」と勝手にセルフ謹慎を決め、実行した。
そして昨年、物事の進展のないまま、彼は完全にその痕跡を消し、声優としての活動を停止した。
N氏は「声優をやるのが夢だ」と言った。
その夢は、あまりにも呆気なく潰えてしまったということだ。
正直、ざまあみやがれと思う。
彼の夢が潰えてくれてこの上なく満足だ。
どこかまた別の世界でも、同じように失敗してまた逃げろ、とも思う。
「声優なんてみんな同じですよ」
彼がそう言ったせいで、いまも私は声優に良いイメージをもっていない。
しかし冷静になると、彼はそもそも声優ではないのではないか。勝手に名乗ってるだけで。
そうなると、彼は一般人…というよりは、ただの詐欺師だ。
数ヶ月前に起きた声優の成海瑠奈引退騒動の際、その引退に至るまでの経緯には全く関係のない上記のツイートがなぜだかやたらと心に染みた。
3年前、とある活動がきっかけで知り合った自称声優のN氏はまさにそれだった。
彼の容姿は控えめに言ってもひどいものだったし、武器となる声は甲高いだけだったし、何より彼の声の演技は、完全なる素人である私からしてもとてもとてもひどいものだった。
あの日の彼は夜の居酒屋で、酒を飲みながら私達に、声優とは!プロとは!を熱く語った。
彼に自分の経歴を自慢する癖は無かったものの、なぜか周囲の人間をプロではないと断罪する危険さがあった。
N氏はプロ野球の話をする我々の会話を遮り、「ねえちょっと聞いてくださいよ〜」と終電直前まで周りの人間のその体たらくについて批判を繰り返した。
何も考えず小手先の演技をする、プロとしての自覚がない、他人の迷惑を省みない、勘違い…。
そういう連中を自分はぶん殴っていかないといけない!と彼は強く叫んだ。
そして、もし自分がそういう人間になってしまったら、容赦なくみんなから見える場所でぶん殴ってください!と宣言した。
それからわずか3ヶ月で、彼は何も考えない、プロとしての自覚がない、他人の迷惑を省みない、勘違いをした声優になった。
彼の変貌は明らかだった。
彼は自分が出演した舞台の酷さへの批判を徹底的に無視し続けたが、ある日を境に逃げ切り不可と考えたのか、一転自分の同僚達を世論に紛れて批判するという精神的な裏切り行為にまで手を染めていた。
「もし自分がそういう人間になってしまったら、容赦なくみんなから見える場所でぶん殴ってください」
その言葉を思い出し、私の友人は彼の姿勢を周囲の目線のあるSNSで批判した。
すると今度は、彼は私の友人から誹謗中傷を受けているとまた別の人間に相談し、その人達が名誉毀損の訴訟をちらつかせるという混乱を巻き起こしたのだ。
おかしいだろ!
一部からあがる声を、N氏は被害者という立場を盾に徹底して無視した。
あの日の居酒屋での彼の演説に同席した人達に対しても、彼は無視を貫いた。
けれども、徐々に彼側に問題があったことが明るみに出だすと、彼を守る正義達は一斉に離散していった。
根拠なく誹謗中傷扱いをし、訴訟をちらつかせること自体も充分訴えられる可能性があると知った正義達は、一転沈黙へと立場を変えた。
そしてN氏は一方的に謝罪を行った。
たとえばこちらが「なぜ嘘をついたのか理由を教えてください」という問い掛けに「自分が悪いです」というあまりにも一方通行な謝罪だった。
謝罪はいいらから説明してくれ。
再三に渡り彼にそう伝えたが、彼はそれを無視し、「活動を自粛します」と勝手にセルフ謹慎を決め、実行した。
そして昨年、物事の進展のないまま、彼は完全にその痕跡を消し、声優としての活動を停止した。
N氏は「声優をやるのが夢だ」と言った。
その夢は、あまりにも呆気なく潰えてしまったということだ。
正直、ざまあみやがれと思う。
彼の夢が潰えてくれてこの上なく満足だ。
どこかまた別の世界でも、同じように失敗してまた逃げろ、とも思う。
「声優なんてみんな同じですよ」
彼がそう言ったせいで、いまも私は声優に良いイメージをもっていない。
しかし冷静になると、彼はそもそも声優ではないのではないか。勝手に名乗ってるだけで。
そうなると、彼は一般人…というよりは、ただの詐欺師だ。