「!? 先輩、危ない!?」
「何ッ…どわあああああああああああッ!!」
電王ソードフォームの背中を、ブーメランにように飛来する光の刃が斬り裂いた。
「桃の字!?」
「良太郎!!」
大ダメージを負い、電王の変身は解除…良太郎とモモタロスも分離してしまった。
「ぐはあッ!!」
「フフフ…」
その技は、電王のエクストリームスラッシュに酷似していた。
「ちょ、ちょっと、アレって…」
「嘘でしょ…」
「痛ててて…はっ!?」
モモタロスは我に返り、大の字で倒れている良太郎に駆け寄る。
「おい、良太郎…良太郎! しっかりしろ! おい、起きろ!」
額から血を流し、良太郎はぐったりしていた。
良太郎の事も気がかりだが、ウラタロス達は陽炎に揺らめく人影に驚いていた。
「誰だ! 良太郎をこんな目に遭…」
モモタロスもその様子に気づき、振り返ると。
「て、てめえは…!」
「よう。久しぶりだな」
「牙王…!?」
かつて、デンライナーを強奪しようとした時のハイジャッカー・牙王がそこにいた。