「…なぁるほど。この中に消えた連中がいるってわけだな」
「魔女の結界のように、入口のようなものは見当たらない…対象を完全に内部へ閉じ込めるための結界…」
「入口が無えんなら、殴ってぶっ壊しゃいいだろ!」
カズマが振りかぶる。
「たわけ! そんなんで壊せりゃ苦労は無いっちゅうんじゃ!」
【BGM:The 1st,2nd,3rd.】
「だからって指くわえて見てろってのか!?」
「そうは言っとらん!対策を練るんじゃよ!」
「いやだね」
「なぜじゃ!」
「諦める方向には行きたくねぇ!!」
彼の叫びに呼応するように異形の右手が唸りを上げた。
「おおおおお……!!」
獅子の尾を思わせる、背中の羽根が回転し、カズマの体躯がふわりと僅か、宙へと浮かぶ。
左手で自らのアルターを押さえるように構え、満ち満ちに充ちたその力が――
「シェルブリットォオォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」
一気に炸裂する!