小説・CROSS HEROES 第143話「源氏と平氏」 | tの丸顔ブログ

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世界の破壊者、tケイド ブログの世界で、その瞳は何を視るー。

「顔、怖っ!? 何なの、そいつ!?」

景清の形相に慄くリナ。

「大丈夫よリナ、彼は味方だから。景清さん!」
「不堂忍か。地上にも亡者共が跋扈し、街は混乱の只中にある。えん魔やお主の仲間たちも戦っている。
この一連の騒ぎは、彼奴らの黒幕・源頼朝の仕業にて相違無い。以前よりも力を増している」

「源頼朝の妖気が、妖怪や亡者達に力を与えているのじゃ!」

鬼太郎の髪の毛の中から、目玉のおやじが飛び出す。

「め、目玉が喋った!?」
「もう何が何やら…」

「えーと。つまり、その頼朝とかって奴を倒せば、問題解決って事か?」
「何でアンタはこう言う時だけ冷静なのよ、ガウリイ!?」
「何がだ?」

「ひょっひょっひょ。その通りよ。生死の理から解き放たれ蘇った我らは、さらなる力を得た。
そして鎌倉様が、世界の頂点に君臨なされる。あの平家の栄華を今一度この手に掴むために!」

「死者が生者の世界に介入する事はあってはならぬ。盛者必衰がこの世の理。
我も貴様ら源氏も、もはや過去の遺物」