SWH15/4.5


カーブミラーに映った景色が、そのものごとの全てであるような錯覚。

「見えている部分は、ほんの一部分なんだ」

だけど頑なに、その先をのぞこうとしてる。
右へ行ったり左へ行ったり。近づいたり離れてみたり。
どこまで行っても左右逆転。膨らんだ鏡。
たくさん見えるよう、湾曲したカーブミラーの中。


見るべき方向を変えないと。
今、見ているものは湾曲したミラーの中の景色だ。