カーブミラー カーブミラーに映った景色が、そのものごとの全てであるような錯覚。 「見えている部分は、ほんの一部分なんだ」 だけど頑なに、その先をのぞこうとしてる。 右へ行ったり左へ行ったり。近づいたり離れてみたり。 どこまで行っても左右逆転。膨らんだ鏡。 たくさん見えるよう、湾曲したカーブミラーの中。 見るべき方向を変えないと。 今、見ているものは湾曲したミラーの中の景色だ。