「お前みたい奴はな、社会に出たって、何の役にも立たへんゴミ屑みたいな人間や!」
先生から殴打されながらそう言われた瞬間、トドメを刺すかのように、僕の尊厳とかアイデンティティのようなものは、音を立てて崩壊した。
13時から23時まで及んだ、体育教官室での軟禁から解放された僕は、どうやって家路についたのかも覚えていない。
唯一覚えているのは、
「僕みたいな人間は生きててもしょうがない。死んだほうがいいわ」
そう思って自転車に乗りこんだことだけだ。
それは、強い意志を持って自らの命を絶つ、というものではなく、まるで呼吸するかのように、当然のように、自分の命の灯火を消そうというような衝動だった。
しかし、幸い、なんとか僕は無事、帰宅することができた。
これは、今から約15年ほど前のお話です。
今ではすっかり持ち前の明るさを取り戻し、毎日楽しく生きている僕ですが、ここに至るまで、様々な苦労がありました。
後述しますが、まず、この暴力事件そのものの影響も大いに受けました。
事件後約10年経過するまでは、事件の出来事がフラッシュバックして、眠れなくなることも多々ありました。
また、この事件にいたるまでの僕の学校生活と気持ち、この事件が起きた後の学校の不誠実な対応、自分の進路選択まで、悩ましく苦しい出来事が続きました。
今回、10年以上前に起きたこの事件の蓋を開けることを決めたのは、
「同じような思いをした人を助けたい」
というような、崇高な想いからではないし、
「大変だったね、辛かったね」
と、励ましの言葉をかけてほしいからでもありません。
僕なんかよりよっぽど、辛く悲しい思いをしてきた人がたくさんいるのも分かっています。
しかし、当時の出来事は、未だに僕の胸の中で燻り続けています。
ここで書いたからといって、一体何が変わるのか、それは分かりません。
それでも、
「早く楽になりたい。この事件から解放されたい。」
そんな願いを込めて、この事件に至るまでの経緯や、この事件の顛末、その後の僕の人生に与えた影響まで、嘘偽りなく洗いざらい書いてしまおうと思っています。