今日もかたい話ですみません🙇


先日のレースで、ダンパーのピストン穴を通常より大きい物を使ってみました。


いま1/10バギーの世界だと、下記を使うのが普通かと思います。

フロント φ1.6mm×2穴
リア φ1.7mm×2穴

(2WDも同じですかね?)

特に何の疑問もなくこれらを使っているわけですが、そもそもなんでこの大きさなんだろう?

これを変えたら何が起こるんだろう?

これを大きくすると減衰が小さくなるはずですが、それってオイルの粘度を小さくしても同じことだよね?

って、なにかモヤモヤしたものを感じていました。


先日紹介したバギーの教科書に、Ray Mundayさんによるピストン穴についての記述がありました。


要点は、

①ダンパーは、ピストンのストローク速度(ダンパーシャフトがシリンダーに出入りする速さ)によって、力の出方が異なる。

 →(補足)速度と減衰力が比例するのが理想的なダンパーですが、そうなってないってことです。



②この速さがゆっくりのとき※は、ダンパーが出す力は、ピストン穴の大きさ(面積)でも、オイルの粘度でもどっちでも調整できる。

 ※コーナリングのときのロールや、加減速のときのピッチとか、路面の緩いうねりを走行するときの上下動みたいな。




③この速さが速いとき※は、ピストン穴が小さいと、非常に大きな力を出してしまう。この現象を「Puck (パック?)」と言う。

 ※ジャンプの着地とか、大きなギャップを高速で走行するときとか




これまでも、海外のセッティング情報などで「Puck」という言葉を目にすることはあったんですが、それがどういう意味なのか知らなかったんですよね。


そういうことだったのか🤔


ということで、先日のレース🏁

ジャンプはないけど、レースが進むにつれてどんどんギャップが出てくる路面で、いつもリアがポンポン跳ねてしまうのは、「Puck」のせいなんじゃないかと思ったんですよ。


φ1.8mmのピストンをリアに投入。
フロントにはリア用のφ1.7を投入。

これでPuckによる突っ張りが減るはず。

オイルはそれぞれ一段階(#2.5)粘度が高いものを入れました。

→こうすると、ストローク速度がゆっくりのときの減衰力はピストンが小さいときと同等になると、Rayさんが実験の結果をもとにグラフで示してくれていました。ありがたや〜🙏


結果、1号機も2号機も、いつもより跳ねなくなりました。

コーナリングに悪影響も感じませんでした。

他の車はφ1.6と1.7でも跳ねにくいので、うちの車が根本的に跳ねやすい特徴はあるんだと思います。

ほんとはピストンで調整するんじゃなくて、根本的な原因を探った方がいいんでしょうけどね🙄


チャンプもこれからギャップが増えてくるので、違いを感じてみたいと思います。

逆にジャンプで底付きしやすいときには、ピストン穴を小さくしてPuckを増やしてみるのも試してみたいと思っています。

すでにΦ1.5×2も買いました。


最近?、薄型のピストンも売られていますが、これもPuckを小さくする目的だそうです。

商品説明に英語でそう書いてありました。

購入したΦ1.5×2も薄型なので、Puckは減ってしまいますが、トータルとしてはまだ大きいんじゃないかと思います。


こうしてまた、セッティング沼にハマっていきますよ😁


余談ですが、私が仕事で使っている大型のダンパーも、速度が速いときの過大な力(Puckですね)を逃がすためのリリーフ弁が付いてました😅