これは、たまたま見ていた「週間ブックレビュー 」で、どなたかが一生懸命薦めていらした本だったと思います。
確か、あの晩、わたしは娘と番組を見ながら、すぐに図書館に予約をいれたのでしたが、今、週間ブックレビューのHPをあたってみたけれど、紹介の記録は残っていませんでした。なんだか、きつねにでもつままれたような気持ちです。
それはともかくとして、とても魅力的な本なので、もしチャンスがあったら手にとってみてください。(物語といったらよいのか、連作の詩なのか・・そのどちらでもあるような。)本を開いて、はじまりの「みとのまぐわい」を読んだら、その先も先も・・と、読みたくなることまちがいなしです。
おのごろじま/日和 聡子
¥2,625
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時代はいつのことだかわからない・・たぶん、太古の昔のことだと思われます。


古事記だか、日本書紀だかに通じるような、素朴な原始のエネルギーを帯びた、簡潔な文章です。「おのごろじま」はどこにあるともわからない「島」。ある章は、おおらかで官能的、ある章はおかしげな中に憂いあり。ひとつひとつが、不思議で印象的な場面です。そして、それらは、たぶん全部「おのごろじま」で起こったことなのだと思います。


大昔、人はこのように簡潔に語り、お互いが発する濃厚な空気によって、コミュニケーションをしていたのでしょうか。鳩が涙ながらに語り、ワニという鮫が蛇の室(むろや)で客人をもてなす。天女が波打ち際で砂と戯れ、言葉とも呪文ともわからない歌を歌う浜辺では、松の木がうめき声をあげて倒れた。今では、固く沈黙を守っていることが当たり前とされる石礫さえも、思いを抱き、確かな言葉を語りだす世界が、ここにはあります。


日和聡子さんは、1974年、島根県生まれ。詩集「びるま」で第7回中原中也賞を受賞した詩人です。久しぶり中原中也記念館に遊びに行ってみようかな。どんな詩を書く人なんでしょう。


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7月27日 朝のジョギングはおやすみ