「現在の日本経済の最大の問題は、デフレである」
というと、反論が返ってくることがあります。
「デフレにも良いところがある。必ずしもデフレ=悪ではない」
このような思想は日銀出身者に根強いのですが、彼らの理屈は、
だいたい以下のようなものです。
「デフレとは物価が下がり続ける現象です。デフレ反対論者の言うように、
結果として企業の収益が悪化し、就業者の所得が下がることはあるかも
しれませんが、総じて所得の低下は、物価の下落の後に発生します。
また、所得には下方硬直性があり、企業は収益が悪化したとしても、
簡単には雇用者の賃金を切り下げることはできません。
したがって消費者は、所得と比較して、安くなり続ける商品・サービスを
先んじて購入することができるので、実はデフレの方が得なのです」
この理屈は、確かに筋が通っており、概ね正しいと思います。
ただし、「正規雇用されている人」の、「超短期的な視点」で
見た場合に限ります。
デフレにおける最大の問題点は、
「民間の投資と消費が冷え込むため、市場が縮小し、企業収益を押し下げ、
内需産業が衰退しやすい」ということです。
また、商品・サービスに対してお金が不足している状態でもあるので、
円高圧力にもなり、輸出産業もダメージを受けます。
企業は、常に成長(増収増益)を利害関係者から要求されるため、
特に国内シェアの大きな企業の場合、デフレで市場が縮小し続ける国に
居続けるほど、デメリットが大きくなります。
要するに、「デフレの国からは、企業が逃げていって当たり前」ということです。
企業が逃げないためには、コスト削減の一環で、労働者は安い賃金で
働かなくてはならなくなります。
その結果が、ボーナスカット、サービス残業、非正規雇用・・・。
中長期的にみると、「デフレの国では、皆が不幸になっていく」という
悪魔のスパイラルにはまっています。
というより、昨今は「原発停止による節電の強制」や、
「日銀による円高金融政策」、「消費税増税」など、
企業に「日本から出て行ってください」と言わんばかりの政策が
目白押しですよね。
ところで、今年の2月に日銀が(日銀法改正を国会で取り上げられた途端に)、
「デフレ脱却を目指して、インフレ率の目途を1%に設定する」としましたが、
日銀官僚は、「消費税をアップすれば物価も上がる」などと発言しているそうですから、
本当にデフレを脱却して「経済的に苦しんでいる国民を救おう!」などとは、
微塵も考えていないようです。
物価目標1%の欺瞞 (編集委員・田村秀男)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120219/fnc12021909560000-n1.htm
なんでしょうか。今の政府や官僚たちは、日本経済を衰退させて、
国民を困窮させて、この国に共産主義革命でも起こそうとしているのでしょうか?