カラス | ただ想うこと

ただ想うこと

日々のことや詩を綴ります。



青黒い瞳

雪に埋もれた悲しみを

啄ばんで

空へと舞い上がったのは

春に近い あの、日暮れ


いつも暮らす街に

また冬がくる


電線の上

黒く冷えた翼に

煩悩の鮮やかな色彩をひそめ

白い雪を想っては

片羽を一瞬広げ 身震い


いつも暮らす街に

また冬がくる