ご無沙汰しております。
ここ数か月は我々税理士もコロナ対策のエッセンシャルワーカーとして、持続化給付金や東京都感染拡大防止協力金、保証協会付融資(セーフティネット保証4号・5号)などの申請書類の作成に追われ、多忙を極めてブログから離れておりました。
自分ががん患者であることすら忘れかけていた頃合いでしたが、今日の主治医の診察で現実に引き戻されてしまいました。

単純CTで肝臓に影が映ってしまったのです。
肝臓に14mmほどの淡い低濃度結節を疑う低吸収域があると読影レポートには書いてありました。
前回(4月)のCTと比べたところ今回やや目立っている印象があり、念のため超音波で確認しろとのことです。
来週超音波検査をすることになりました。
主治医の見立てでは、肝転移が一番嫌だが、嚢胞がCTのスライスの具合で映ってしまった可能性もあるとのことで、調べてみないとわからないとのことでした。

マーカーになるかわからないままとりあえずデータだけ取り続けている血中抗p53抗体濃度は相変わらず基準値を桁違いに超えたまま横ばいで、増加はしていないものの全く減っておらず、体のどこかに癌細胞は確実にいそうです。

再発治療で放射線を当てたリンパ節や膀胱鏡では異常はなかったそうですが、肝転移のインパクトからあまり喜べませんでした。

がんを告知されてからもうすぐ3年、これまで悪い兆候で疑いがかかった時は大抵一番悪いことが起きてきたものですから、今回も最悪の想定で備えます。
再発治療について2年前に主治医に聞いたことをまとめた「再発とフォローアップについて主治医に相談」を見直したところ、腎盂癌の肝転移は単発であればラジオ波で治療するが、多発で出ることが多いのでそれを前提にせよとのことでした。

局所療法を調べてみたところ、手術はどうやら現実的ではないようですが(腎盂癌の肝転移をいじるとかえって予後が悪くなるという感触があるようです)、私の場合は大きさや個数がまだ控えめであることや、他の部位の腫瘍がコントロールできていることから、ラジオ波や重粒子線、サイバーナイフなどの非侵襲性の局所療法が使える可能性がありそうです。

全身療法を調べると、現段階ではセカンドラインのキイトルーダがあります。
しかしキイトルーダは肝臓には効きづらいというデータもあるようです。(これらは白人メインのデータであり、最近はアジア人と白人の腎盂癌は別の病気であるというくらい傾向が違うということも言われているため、単純に言うことはできないかもしれませんが)
治験を簡単に調べたところ、肝転移に非常に有効であるパドセブ(エンフォルツマブ・ベドチン)の第三相の募集は終了しているようでした。
他にはFGFR遺伝子変異陽性の患者を対象とした分子標的薬の募集が目立ちます。
私は血中の抗p53抗体が高いことからp53遺伝子に変異があることが明白なのですが、p53遺伝子変異があるとFGFR遺伝子には変異がないと聞いたことがあり、あまり期待が持てません。

現在考えられる戦略としては、再び局所療法で根治を目指す、あるいは足止めしている間にパドセブの承認を待つというのが一番希望が持てるように思えます。
これが可能かどうかを聞くためにまたセカンドオピニオン行脚をすることになりそうです。

悪性度が高いがんのステージ4の根治に失敗して再発治療をした身ですので、もはや何が起きても不思議はないと思っていたのですが、再発は何度してみてもショックなものです。