今日は仕事始め&年明けはじめの通院です。
年明け早々ではありますが左腎門部の傍大動脈リンパ節に局所再発してしまった癌の根治を目指して放射線化学療法を始めます。

今日は放射線科にて放射線治療の説明を受け、治療計画のためのCTを撮影しました。
今日のCTをもとに治療の設計図を作り、来週から入院して抗がん剤(シスプラチン)と放射線の併用療法を受けることになりました。
放射線治療の先生は、個人的には私の再発のケースでは主治医の提案する放射線化学療法が一番よい方針だと思うとおっしゃっていました。
専門家のお墨付きをいただきますます心強いです。

放射線科としては放射線照射は2Gy×30日(5日×6週間)で計60Gyを考えているようですが、設計図を作って放射線に弱い腸の線量を計算し、腸に当たりすぎてしまう場合は20~25日(40~50Gy)に減らすそうです。
一回の照射は数分で、機器の設定などを入れて一日の治療は10~15分程度で終わるようです。
放射線治療のフロアには沢山の方がひっきりなしに来ては着替えて治療を受けているようでした。

副作用としては10回目くらいの照射から出る急性期障害と半年後くらいから出る晩期障害の二種類があるそうです。
急性期障害は多くの人に現れるもので、吐き気や倦怠感などや、照射部位の皮膚の炎症や黒ずみ、かさつきなどの皮膚の症状、下痢や痛みや食欲低下などの腹部の症状があるようです。
水様便などの下痢や腹痛は整腸剤で一時的にしのぐそうですが、やっている間は辛抱してもらうことになるとのことでした。
晩期障害はまれですが重篤なものが出るようで、腸に穴が開いたり潰瘍が起きたり、放射線脊髄炎や骨粗しょう症による骨折など背骨やその中の神経へのダメージが起きたり、腎機能が落ちてしまったりすることがあるそうです。
このようなことが起きないよう設計図を作り精密な計算を行うそうなのですが、やはり予期せぬ副作用などはまれに起きてしまうとのことでした。

放射線化学療法は最初の5回と最後の5回は抗がん剤併用なので入院、間の10~20回は通院で行います。
入院中は泌尿器科が受け持ち、通院中は週に一度放射線科が診察を行うとのことです。
通院治療は毎日来るようにした方がよいとのことですが、インフルエンザや身内の不幸などで一回や二回くらいあいてしまう分には影響はほとんどないため連絡をしてくれとのことでした。

職種や勤務状況を聞かれたりと、治療と仕事の両立への意識も高そうでした。
多くの方が放射線治療を通院で受けながらお仕事と両立し「ながらワーカー」をしているそうです。

ピンポイントで照射できるIMRTは使わないのかと質問したところ、IMRTは前立腺がんや頭頚部がんなどに適応しているが私のケースには使う必要はないとのことでした。
IMRTはコンピュータで複雑な計算を行うことで放射線を当てたくないものを避けることができる技術で、特に前立腺がんのような真後ろに腸がピタリとくっついているような時に威力を発揮するそうです。
私のケースではがんと腸が1cm以上離れているため従来の放射線治療で問題なくできるとのことでした。

放射線治療の説明の後に治療計画のためのCTを撮影しました。
撮影時に腹部に複数個所印をつけられました。
メタボなお腹に印がついて腹踊りができそうです。
上から透明のテープを貼られ、こすらないようにと注意されました。
消えても本番時にまたつけ直すので自然にしていて大丈夫ですとは言われましたが、気になって仕方がないです。


病院から仕事に戻り、入院する前に済ませなくてはならないことなどを大急ぎで確認しました。
忙しくなりそうです。

また新年早々ショッキングな連絡も飛び込んできました。
税理士仲間がこの正月休み中に亡くなってしまいました。
死因はなんとがんだったそうです。
がんの闘病をしているなど全く知りませんでした。
我々の職種はがんを公表することそのものが仕事に大きな影響を与えがちです。
どのような気持ちで治療をしていたのだろうなと思うと複雑です。
私は病気をフルオープンにしているためかなり気は楽ですが、「実は私も治療をしていて…」と同業者からこっそり打ち明けられることもこのところあります。
がんと税理士というテーマ周辺でもう少しやりようがあるのではないかなと最近考えさせられることが多いです。


何はともあれ新しい治療の具体的なプランが固まりよかったです。
気持ちも新たに頑張りたいと思います。