今日は主治医の診察です。
先日撮影した造影CTやMRIの結果から再発疑いの傍大動脈リンパ節の腫れが本当に再発なのかどうかを決定し、セカンドオピニオンを踏まえての今後の治療方針を話し合う日です。

結論から先に言うと再発確定だそうです。
大きさの変化は微妙なのですが、少し大きくなっていると判定されました。
縦に見てみると少し伸びていて、また前回撮影時はスライスを変えると写っていないのに、今回は3-4スライスに渡って写って見えるそうです。
再発というのは残念ですが、グレーのまま経過観察されて手遅れになるよりも、微妙なところでも黒判定して早期に次のアクションに移ることの方が私にとっては安心できます。

今後の治療としては、セカンドオピニオンの先生の提案で手術と重粒子線というものがありますが、それについての主治医の見解を聞いてきました。

手術は場所的に難しいそうです。
前回の手術で取れるところは取っているので、理屈からいくと難しい場所にあるそうです。
また腎盂・尿管癌の再発は今回の私のケースのような局所再発であっても普通は手術は行わないようです。
ただし原理的には手術は不可能ではないそうです。
現在再発のリンパ節転移は大動脈とはくっついていないため、切ることは可能かもしれないのですが、画像の様子で血管とくっついていなくてもいざ開腹すると大動脈にべたっとくっついていることもあるのではっきりは言えないそうです。

手術を強く希望すると伝えたところカンファレンスで検討してもらえることになりました。
もし手術するにしても血管外科の先生の助けを借りる必要が出てきそうとのことでした。主治医は泌尿器の再発癌の手術自体は何度も経験があるそうですが、腎臓についてはまだ一度もしたことがないそうです。
もしこの病院で切れない場合にどの病院に行けば切ってもらえそうかというのも二か所ほど教えていただきました。
腎盂癌の術後半年での局所再発を手術で治しご健在の方から最近コメントで教えていただいた通り、結構大変な手術な上に普通はしないイレギュラーなことのようです。

重粒子線については放医研病院への紹介状を書くことは可能だそうです。
しかし、もし普通の放射線でよければこの病院で放射線+キイトルーダ併用療法をすることもお勧めだとのことでした。
ここのグループから放射線+キイトルーダの併用療法で膀胱癌(尿路上皮癌)の治療結果が良くなるといういわゆる「アブスコパル効果」のエビデンスを示した論文がもうすぐ出るそうです。
転移・再発した尿路上皮癌でも諦めずに放射線とキイトルーダなどの全身療法を組み合わせた集学的治療で挑むというのが標準治療になる日も近そうですね。
そうするとマイコさんのように再発から長期寛解を勝ち取る人が次々現れるようになるかもしれません。

重粒子線の方がピンポイントに照射できるそうなのですが、今のところ放射線よりも効果が高いというエビデンスは出ていないので、もし普通の放射線でよければここで併用療法を受けるのはどうかということでした。

再発疑いの時点からセカンドオピニオンやMRI撮影など治療を模索して動き回って準備していたおかげもあり、思ったほど再発の衝撃はありませんでした。
グレーが黒になりはっきりしてむしろすがすがしい気分です。
くよくよしている暇があったら入院や治療に備えて仕事を片付けておいた方が有益です
ともかく下を向かないことだけをモットーに頑張ります。

今回主治医の先生と話していて思ったのですが、適切なタイミングでのセカンドオピニオンは効果絶大だということです。
ただの患者が手術や放射線治療などの局所治療を再発治療として望んでも、ガイドラインにないと突っぱねられたり話を聞いてもらえなかったりするでしょう。
そこでプロの医師、特に少しディシプリンの異なる分野のまっとうな先生がセカンドオピニオンのお手紙を書いて下さるだけで、「〇〇先生がこう言っていた」と主張することができ耳を傾けてもらえるのです。
患者にとってこれほど上手く使いこなすべき仕組みもないと思います。
適切なタイミングに適切な医師に聞きに行くことが肝要です。
腎盂癌などの尿路上皮癌は再発の指標となる腫瘍マーカーがなく画像診断のみなので、再発疑いの段階で動き出した方がおそらくよいでしょう。

再発からの長期寛解を勝ち取ることを目指して頑張りたいです。