GC療法第7クールday2、シスプラチン投与の日です。
シスプラチンの点滴投与自体は2時間ですが、吐き気や腎機能障害などの副作用軽減のため前後に吐き気止めや大量の水分や利尿剤を入れるので14時間くらいずっと点滴が続く長丁場です。
今日は朝のスタートが針の差し直しで遅れたため深夜までかかる予定です。

day1はゲムシタビン、day2はシスプラチン、day3は一日中水分と利尿剤を点滴するので初日に刺した針を三日間ずっと留置したままにします。
しかし昨日刺した針があまり良くなかったようでまた差し直しになりました。
もともと針が刺しにくいとよく言われるのですが、とうとう今回で右腕に刺せる血管がなくなってしまいました。
左腕は血管が出にくく、以前途中で差し直しになったこともあるのでできれば避けたかったのですが仕方ありません。
一生懸命温めたりグーパーグーパーを繰り返したりして血管を出してもらい、何とか4度目で刺すことができました。
ちなみに以前書いた第5クールまでお世話になっていた百発百中のゴッドハンドの後期研修の先生は泌尿器科のエースだったと今日も聞きました。
後期研修が終わってよその病院へと移られたことが残念でなりません。
静脈を可視化して点滴の針が刺しやすいようアシストしてくれる装置があると聞いたことがありますが、このようなテクノロジーを活用することによってゴッドハンドでなくても一発で針を刺せる時代が早くきてほしいです。


さて、ゲムシタビンの投与後はいつも夜から翌日にかけて37℃代の微熱が出るのですが、今回は発熱だけでなく倦怠感もあります。
サッカーのために夜更かししたせいもあるかもしれません。
看護師さんいわく、個室の患者さんは皆昨日のサッカーを起きて見ていたようでした。
老いも若きも健康な人も病める人も、日常をひと時忘れて夢中にさせるだけのパワーがスポーツにはあるようですね。
ワールドカップやオリンピックといったお祭りとなれば尚更です。

前にも書きましたように私の当面の目標は2020年東京オリンピックをこの目で見ることです。
きっと多くのがん患者さんも同じことを思っていらっしゃると思います。
先の見えない治療の日々や、仕事や生活の変化、唐突に目の前に現れた命の期限に押しつぶされそうになりながら、それでも病と闘いオリンピックを目指すがんサバイバーもある意味もう一人の「選手」ではないかと思います。
このようなオリンピックを目指して戦う誰も知らない「選手」たちの存在を一人でも多くの方に知ってもらえれば、もう少しがんサバイバーにも生きやすい世界になるのではないかなとぼんやり考えていたりします。

今日の点滴終了予定は午前様になりそうです。
気が重いですが頑張ります。