スペイン×ポルトガル戦、すごかったですね。
早くも今大会ベストマッチではないでしょうか。
未明に家族に起こしてもらい、眠い目をこすりながら観戦しました。

我が家のお茶の間サッカー評論家によると最近は、沢山走ってプレスをかけながらゴール前に分厚いディフェンスラインを置いて縦ポンで点を取りにいくという戦略が大流行しているようですが、そのトレンドを取り入れながらも古い戦略とミックスし、選手の個の力をエンジンに目まぐるしいサッカーを展開する本当に面白いゲームでした。

特にポルトガルの速攻カウンター!
ディフェンスラインが完成するよりも前に矢のようなスピードで縦に進む一撃必殺のカウンターは「最強の矛」と言っても過言ではありません。
ポルトガルの二点目はカウンターがきれいに決まり、思わず歓声を上げてしまいました。
スペインも段々ポルトガルの速攻カウンターに対応し、簡単に通らなくなっていったのもさすがでした。
さらにディエゴコスタが三人背負いながら個人技で取ったシュートはすごかったです。
高速パスがすさまじい精度で通る組織の力と一人ひとりの個の力を組み合わせると無敵ですね。

最後のクリスティアーノロナウドの3本目のFKは興奮しました。
あの試合終了間際で一点を追う場面で、極限までプレッシャーがかかる状態で、高い壁を回避できるくらいの回転をかけて、かつキーパーに止められないだけのパワーを出すというのはもはや天才としか言いようがないですね。

サッカーの試合を見ながらふと20年前を思い出しました。
98年のフランス大会の決勝ブラジル×フランス戦も同じように家族と早起きして眠い目をこすりながら見ていました。
ロナウド擁するカナリア軍団を破り移民でありながらフランスの英雄になったジダンの姿は今でもよく覚えています。
あれから20年、沢山のことがありました。
妻も私もがんになりました。
この病気に罹った方にはわかっていただけると思いますが、自分の命の残り時間を嫌でも意識させられるようになると、オリンピックやW杯のような四年に一度のイベントを見ると「次は見られるのだろうか」と考えてしまいます。
節目の一つにちょうどいいからでしょうか。
当面の目標は2020年の東京オリンピックですが、2022年のW杯カタール大会も、こうして時差に文句を言いながら家族とわいわい観戦できたらと思います。