昨日は大変ご心配をおかけしてしまい申し訳ございませんでした。
緊急入院&手術となった妻でしたが、画像上の所見と異なり実際に見たところ大きな問題がなかったとのことで、今日退院となったそうです。
幸い事なきを得ましたが、二人同時入院となると大変なことになるということが明らかになりました。

今日はGC療法day2、一番長いシスプラチン投与の日です。
シスプラチンの点滴自体は2時間ですが、水分や利尿剤や吐き気止めなどの副作用を抑える支持療法のため朝から深夜までずっと点滴をする日です。
先ほどシスプラチンが終わり今は水分を点滴しています。
今回で6回目なので、蓄積による激しい副作用が非常に心配です。

さて、暗い話だけでは何なので…
先日も書きましたが、アメリカで今日から始まる米国臨床腫瘍学会でどんな新治療が出てくるか非常に楽しみです。

我が家のお茶の間投資家たちの大本命がん関連銘柄、タカラバイオ社からがんウイルス療法からもすごい発表が出るようです。
切除不能メラノーマでの腫瘍溶解ウイルスHF10+ヤーボイ併用療法を用いた治験第二相の発表です。
HF10とは名古屋大発の腫瘍溶解ウイルスで、タカラバイオ社と大塚製薬が共同で開発しています。現在メラノーマと膵臓癌で治験が行われ、2019年の承認申請を目指しています。
発表について詳しくは以下のリンクを見てみてください。

切除不能/転移性メラノーマを対象とした腫瘍溶解性ウイルスHF10の米国第II相臨床試験の最終結果を発表
http://ir.takara-bio.co.jp/ja/news_all/news_Release/newsr_8938199320180529.html

切除不能あるいは転移性メラノーマ46例(うち43%が既存療法が効かなかった患者)に対して免役チェックポイント阻害剤ヤーボイと腫瘍溶解ウイルスHF10で治療を行った結果、次のような結果が得られたそうです。
・24週最良総合効果(Overall Response):41%
・病勢コントロール率(Clinical Benefit):68%
・無増悪生存期間(中央値):19ヶ月
・生存期間(中央値):26ヶ月
・腫瘍浸潤リンパ球とCD8陽性T細胞の増加およびCD4陽性T細胞の減少など獲得免疫反応系を活性化することにより、イピリムマブと腫瘍溶解性ウイルスHF10の併用治療が抗腫瘍効果を示すデータを取得

治験第二相ですのでまだまだ実用化にこぎつけるかはわかりませんが、かなり期待の持てる結果です。
超絶材料が出たわりには株価の伸びが鈍いですが、これからの相場に期待ですね。

タカラバイオ社は腫瘍溶解ウイルスだけでなく、CAR-Tなどの遺伝子治療やがんゲノム医療、iPS細胞、ゲノム編集など旬の技術を産業レベルで保有している老舗の研究試薬メーカーです。
今後も目が離せませんね。