今月のテーマ 教育資金贈与の非課税
新年度が始まって1ヶ月が経ちました。中には今年の4月に入園、入学されたり、新しい習い事や塾通いを始められたお子様やお孫さんもいらっしゃるかと思います。新しい環境で大変かとは思いますが、そろそろ慣れてくると良いですね。
さて、子どもたちも大変なのですが、大人としては教育資金の捻出も中々大変です。そこで、ご存じの方も多いと思いますが、この平成25年4月より安倍政権の減税措置のひとつの目玉として「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」というものがスタートしています。27年1月から相続税が増税(基礎控除の減額と税率アップなど)されることもあって注目があつまっていますので、今回はこの制度の概要や注意点についてまとめてみました。
制度の概要
祖父母等が孫等に教育資金を一括贈与する場合に、孫等一人あたり最大1,500万円まで非課税となります。
祖父母等(贈与者)は、子・孫(受贈者)名義の金融機関の口座等に、教育資金を一括して拠出します。この資金について、子・孫ごとに1,500万円まで贈与税が非課税になります。生前贈与ですので、もちろん相続税もかかりません。
学校等以外の者(学習塾や水泳教室など)に支払われるものについては500万円が限度となっています。
※ 教育資金の使途は、金融機関が領収書等をチェックし、書類を保管します。
注意点
孫等が30歳に達する日に使い残しがあった場合は贈与税が課されます。
目的外の払い出しや解約はできません。
今までも教育資金について必要な都度の贈与は、この制度を使わなくても非課税です。
学費が発生する都度贈与するのは今までも非課税でしたので、お子さんやお孫さん等が30歳になるまで(実質的には大学などを卒業するまでが一番お金がかかるかとは思います)相続が起きなければその都度教育資金を贈与するのと変わりはありません。お子さんやお孫さん等が30歳に達する日に口座等は終了し、使い残しがあればその時点で贈与があったとみなされ、その使い残し部分に対して贈与税が課税されます。
ただし相続がいつ起こるかは予測できないため、資金に余裕がある方は確実に無税で相続税が減るので、お子さんやお孫さん等に教育資金の贈与を行うことは非常に有利と言えます。
贈与者は祖父母の他に、直系尊属(例えば、曾祖父母、祖父母、父母等)も含まれます。
養父母は含まれますが、配偶者の直系尊属は含まれません(民法727条に規定する養子縁組による親族関係がある場合を除く)。また、叔父・叔母や兄弟からの贈与は対象外です。
孫だけでなくひ孫にも使えます。
孫だけでなく子やひ孫、玄孫に対しても使えます。
平成25年4月1日から平成27年12月31日までの3年間の措置です
この間に預け入れ等をする必要があります。なお、この期間内であれば1,500万円までは何度でも増額できますので、一度に全部贈与しなくても大丈夫です。
上限は受贈者一人につき1,500万円です。
例えば、2人の贈与者から1,500万円ずつ合計3,000万円もらった場合は1,500万円が贈与税の対象となります。
学校等(1,500万円までの非課税枠)の範囲は広いです。
通常の小学校、中学校、高校、大学はもちろん、認可外の保育園、外国の学校、専門学校、大学院等も含みます。
学校等以外の学習塾や水泳教室などに支払われるものについては500万円が限度です。
①学習(学習塾・家庭教師、そろばんなど)②スポーツ(スイミングスクール、野球チーム)③文化芸術活動(ピアノの個人指導、絵画教室、バレエ教室など)④教養の向上のための活動(習字、茶道など)が対象になります。
取扱いをしている金融機関は限られています。
5月1日現在こちらで確認できている範囲では三菱UFJ信託銀行、三井住友信託銀行、みずほ信託銀行、りそな銀行、横浜銀行で取扱を開始しています。上記以外の金融機関はご確認ください。
口座は一つしか作れません。
金融機関によってサービスに差があるようですので、金融機関を選ぶときに注意が必要です。信託報酬、教育資金の払い出し方法、払い出し時の事務手数料などに差があるようです。
金銭や手続きなどのコストがかかります。
手続きがやや煩雑であり、信託報酬や各種手数料がかかる場合があります。また各金融機関とも教育資金贈与信託は入口商品と位置づけているようで、手数料や報酬は意外に安そうなのですが、他の金融商品の勧誘を受けることは必至だと思われます。
【編集後記】-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
ゴールデンウィークの中日ですが、いかがお過ごしでしょうか?今年は飛び石連休ですので、暦どおり営業されて
いる方も多いかもしれません。円安や領土問題や鳥インフルエンザ等の影響と合わせて、国内旅行が活況なのも
うなずけます。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
+++++++++++++++++++++++++
東京都品川区戸越5-7-5アヴェニール戸越1階
東急大井町線 戸越公園駅 徒歩2分
都営浅草線 戸越駅 徒歩7分
酒井税務会計事務所
http://www.zeirisi.com/
電話 03-5751-7321
文責:税理士 酒井邦浩