消費税のお話し
平成22年度税制改正で所謂アパートの自販機節税が封じ込められました。
免税事業者が課税事業者を選択した場合、一定の場合には3年間免税事業者に戻れなくなりました。またこの期間は簡易課税を選択できず、調整対象固定資産を取得した場合には、必ず3年目に仕入税額控除の調整を行うこととされました。
従来から、非課税事業用資産について仕入税額控除を受けることに批判が多かった。また、課税売上割合が95%以上の場合における全額仕入税額控除についても益税だとの批判が多い。
果たして本当に益税といえるのでしょうか
確かに、現行の法理論上はそうであろう。テクニックを駆使して還付を受けるやり方は公平性の観点からは問題があると思う。今回の改正はとりあえずそれを封じ込めるということである。
住宅を貸付ける場合と事務所として貸付ける場合を比較してみると
1億円の建物を年1千万円で10年貸した場合(簡単にイメージするため経費・税負担など一切考慮しません)
《事務所用では》
投資1億円-収入1千万円×10年=1億円と回収できる。
《住宅用では》
建物に係る消費税が還付を受けられないので
投資が1億5百万となり10年では5百万円が回収できないことになる。
同じように10年で投資を回収しようとすると、家賃を1千50万円にしなければならない。
さらに事務所貸付において、簡易課税を選択すると毎年50万の消費税のうち25万が納付することなく手元に残り25万×10年=250万が益税として残るのである。
もともと住宅の貸付が非課税とされたのは、政策的配慮によるもの。
しかしこれでは、本末転倒である。結局、事業者が従来通りの利益を上げるには価格転嫁して消費者に負担してもらわなければならない。現実には、価格転嫁など容易ではなく、結局事業者の利益が削られている。これではまさしく、損税である。
テクニックを駆使し一部の者だけが還付を受けるのは、確かに不公平です!しかし、簡易課税や、免税制度のように預かった消費税を納めないのは益税ですが、支払った消費税の還付を受けることも益税なのでしょうか…
政策的配慮によるものは、本来非課税ではなく0%課税とするべきではないでしょうか。
(輸出の場合には、外国に消費税を負担させられないので輸出免税という形をとっている。)
今後、消費税率が引き上げられ、複数税率になった場合どうするのでしょうか
たとえば、売上は5%、仕入は10%の場合全額控除してくれるのでしょうか…
事業用消費と自家消費の問題である。
益税の問題については、抜本的な対策を期待したいものです。