私は相手の人に対する感情を吐き出した。


周りを気にせず普通にデート出来る事。

友達に、彼女だよって紹介してもらえる事。

好きな時に連絡出来てお泊まりだって出来る事。

そして普通の恋愛が出来る事。


全て私がしたかった事。


それが出来る相手の人が羨ましかったって。


もちろん、その原因は全て私のせいなのは分かってる。

でもこの気持ちは1人の女としての感情。



そしてななの気持ちを動かした事、それが1番悔しかった。


その結果が色んな意地悪な発言になっちゃった。

ごめんね。



と伝えた。



ななは、黙って聞いていた。



でもね、こんなななの事を振り向かす事が出来た相手の人はきっと素敵な人なんだろうなって思って。

ななは気にしいだし潔癖だし、簡単に人を好きになったりしない人って知ってるから。


私はななの心動かされた事は事実なのに、その事からずっと目を背けていた。

彼女できたー!なんて言いながら、やっぱなんか違ったわー!ってなるんじゃないかなーって。


でもななはその人を抱けたんだよ。

ななは好きな人じゃないとそんな事しないもん。


相手の人はななが好き。

ななも相手の人が好き。


だから成立する行為なんだよ。



ずっと好きだった人に振り向いてもらえて

抱いてもらえて、今、相手の人は幸せだと思う。


その気持ちを大切にしてあげてほしい。



ななは、そっかと言いながらタバコを吸い始めた。



そして一言。



ねねは、もう僕のこと、嫌いなの?



と聞いてきた。