カルティエ専門店の俵屋です。

 

最近、ブログのアクセス数が多いようで、

スタッフ一同、なんだかうれしいです。

 

本日は真贋判定について話そうかと思います。

 

業界で10年以上働いていると、

年に数人くらい

『偽物だから返品したい!』

とか言うお客さんに遭遇します。

 

俵屋でも例外ではなく、

年に1人くらいは遭遇しますね。

 

だいたいの場合、

買ったもののイメージと違うから返品したいだとか、

質屋に持ち込んだら、査定が安いかったとかそんな話です。

 

さて、今回遭遇したのは、

『質屋で偽物と言われました』

 

まぁ、十中八九のこの手の話は嘘なので相手にしないのですが、

ブログのネタには最適です。

 

さて、なぜこの話が嘘だと判断するのか?

なぜ、相手にしないのか?

 

という、話から真贋判定について説明しようと思います。

 

まず、質屋や買取店は、

真贋判定をする立場ではない!

 

これはメーカー様の領域であって、

私たちのように中古を扱う者は、

あくまでも自社の買取基準に適合するか否かを判断するだけです。

 

それなりにきちんとした業者であれば、

『こちらは買取できません』

の一言で終わらせます。

 

アフターダイヤ製品は買取NGの業者が多く、

持ち込んだお客さんが理由を尋ねないかぎり、

上記のセリフで断られるだけです。

 

『偽物だから買いません。』

とは、基本的に言わない。

言う人間は、業界人失格レベル。

 

そこからこの話は嘘である可能性が高い。

 

 

そうそう、質屋の真贋判定(買取基準)は、

なかなかクセが強く、

商品を見るよりも

持ち込んだお客さんで判断します。

※めっちゃ大事!

 

怪しい人はもちろんですが、

売る気のない人の商品は、

査定するのも面倒ですし、雑に断ることもある。

 

質屋の人間って、

だいたい偏屈で変わり者が多いですから。

本質は金貸しなので性格歪んでる方多め。

 

で、2代目とかになると勉強不足のアホもいる。

 

そんな人間なら、モラルが欠如しているので、

『偽物』とか平気で言うかも。

お客さんのこと、見下してる人もいるし。

 

 

多くの人が勘違いしているのですが、

質屋にしても、

買取店にしても、

そこで働いている人の多くが、

本当のプロではないという事実。

 

質屋さんは、お金を貸すのが仕事。

買取屋さんは、買い叩くのが仕事。

 

鑑定するのが仕事ではない。

 

このあたりを一般の方は理解していないようです。

 

 

真贋判定をするには、

どれだけの商品を実際に見て、触ったかが大事です。

いわゆる経験です。

 

私の場合は前職でバイヤーをしておりましたので、

週に数回あるオークションの度に、数千点の時計の時計に触れ、

年間で10万本近くと戦っておりました。

 

同じような経験をした質屋や買取店の人間は、

まずいないと言っても過言ではないです。

彼らの経験は、

せいぜい1日に数本程度でしょう。

 

暇な質屋だと、1日0件なんてことも。

 

そんな人間に真贋判定ができる訳がないです。

 

でも、無駄にプライドだけはある業界人は、

『わかりません』の一言が言えない。

 

そんなわけで、

判断できない商品は

買取できないだのコピー品とか

適当なことを言うわけです。

 

それと、これも皆さんが知らない事実、

時計やブランドの鑑定士って、

資格も何もないので、誰でも名乗れます。

 

 

前職での話ですが、

購入したお客様から

買取店で偽物と言われたと連絡がありました。

お客様に査定したお店を教えてもらって、

電話して、担当者と話したところ、、、

 

「初めて見た時計でわからなかったので、コピーって言って断りました。」

 

おいおいおい

シャネルのJ12だよ、どこの素人だよ、、、。

※J12は当時、とても流行っていた時計。

 

ちょっと(?)叱ったところ、

買取店からお客様に謝罪の電話を入れることになり、

お客様はその後メーカーに持ち込み、

当たり前ですが、本物とわかり安心されてました。

※ネットで買うの初めてだったらしい。

 

結論ですが、

真贋判定ができるのはメーカーだけ!

 

質屋や買取店は論外です。

 

そんなわけで、

メーカーで偽物と判断されてもいないものを

相手にする必要もないのです。

 

こういったケースの場合、

メーカーでの鑑定を促しますが、

ほぼ100%で嫌がります。

 

なぜかって?

偽物じゃないって、わかっているから。

メーカーが正規品と認めた瞬間に、

返品できる理由が消滅しますからね。

 

ある意味、痛客よりタチが悪い。

 

 

俵屋では、

バイヤー経験者が買い付けを行ない、

内部の機械にいたるまで検品しています。

 

さらに、現存数の少ない時計や、

アンティークすぎて難しいものは、

メーカーにお願いして調べてもらっています。

 

自分の真贋判定に自信はありますが、

過信はしてはいけないと

日々粛々と時計と向き合っています。

 

 

それでも、当店の商品が怪しいと思ったら、、、

 

買うな!!バカヤロー!!

 

そんな客いらねーよ!

 

心は江戸っ子、お店は大阪の俵屋でした。

 

 

 

カルティエのヴィンテージ/アンティーク時計専門通販サイト「TAWARAYA」 (tawaraya-tokei.com)

 

俵屋 心斎橋店

06-6684-9657

 

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公開されている住所は、旧オフィスで現在は作業スペースにつき、

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