すGWまっただ中の昨晩、ツイッタランドのトレンドに、
「監督解任」という不穏なワードが上がったと思ったら、
水戸ホーリーホックの濱崎監督が解任されたんですね。
就任1年目の昨季、サポーターの期待を大きく裏切ったのに加えて、
今季もうだつが上がらず、13節を終えてわずか2勝で降格圏に沈む現状を鑑みれば、
まあ当然至極のアナウンスといえましょう。
ちなみに、シーズン中の監督解任は、クラブとして2度目の黒歴史となるわけなんですが、
前回、2015年のケースでは、
第17節終了時点で、3勝4分10敗 勝点13の19位。
成績的には目くそ鼻くその体たらくですが、
2015年と2024年とでは、その背景に大きな差異があるように感じます。
まず、解任された前監督の比較で、
2015年の闘将テッツジーこと柱谷哲二監督は、サポーターの信頼も厚く、専用チャントがあるほどの愛されキャラで、
解任に当たって、同情的な見方が強く、
選手もサポーターも、そして解任を決断した当時の沼田社長でさえも、
忸怩たる思いを抱いて、「柱谷監督のために」と一枚岩となって、その後の巻き返しに成功した、という印象があります。
対して、濱崎監督は、直接面識を有する一部の関係者やコアサポからは「人柄が良く人格者」という評価がある一方で、
前述のとおり、昨季から続く低迷によって一般サポーターの不信感は根深く、
TLをざっと見た限り、解任を惜しむ声はほとんど聞こえてこないのが現状。
リリースによると、森直樹ヘッドコーチが後任監督を務める運びなんだそうですが、
果たして、そのような小手先の「人事異動」で、負のスパイラルを断ち切れるのかどうか、一抹の疑念を禁じ得ません。
そして、何より決定的に違うのは、選手の構成。
2015シーズンは、
レジェンド本間幸司が不動のレギュラーとして存在感を発揮し、
馬場賢治、船谷圭佑、田中雄大、細川淳矢、三島康平といった中堅が脇を固めるとともに、
生え抜きの内田航平や鈴木雄斗、ご当地選手の田向泰輝等、期待の若手にも事欠かない陣容で、
おらが町の誇りとして、実に「応援しがいのある」チームでした。
一方、今季のチームは、
レンタル移籍組や大卒組のほか、在籍年数の浅い選手が大半を占め、
御幣があるのは百も承知ですが、正直パッとしないんですよ(˘•௰•˘;)
今季、ハイライトの結びに収録されている選手コメントを聞いていても、
「負けてしまったけど、次の試合はすぐ来るので気持ちを切り替えて」とか、
「次こそはサポーターの期待に応えられるように精一杯がんばります」といった、空疎なものばかり。
こぼれ落ちたライト層である自分からしたら、顔と名前も一致しない選手のテンプレコメントを聞いても、
なんの感慨もわかんですわ( ・᷄д・᷅ )
つまるところ、現下の惨状を招いた最たる原因は、やはり小島耕社長の方針によるところが大きいのではないでしょうか?
経営者としての手腕に長けていらっしゃるのはリスペクトしますが、
個人的には彼のアプローチは「ビジネス臭」が強すぎて、興ざめなんですわ。
端的にいえば、木村祐志や新里涼といったベテランを切り捨て、
「出場機会を与える」のを口説き文句に、有望な若手を囲い込む。
ここらへんは西村GMの範疇なのかもしれませんが、
選手を育てて高く売るというビジネスモデルは、少なからず社長の意向が反映されてのことでしょう。
以前も申し述べましたが、「ただ通り過ぎていくだけの選手」ばかりでは、愛着が湧きようもありません。
新スタ計画も事実上頓挫し、「30周年の節目にJ1昇格」という荒唐無稽な目標も雲散霧消した今、
ホーリーホックは未曽有の危機に瀕している気がします。
勝負事ですから、降格を100%回避することなど不可能なのは言うまでもありません。
それゆえ、もっとも大切なのは、降格してもサポーターに愛され続けるクラブ作りではないでしょうか?
果たして、今の水戸に栄えある未来はあるのか、否か。
9年ぶりの劇薬投下に際して、
クラブ関係者の方々には、今一度よく考えていただきたいと願ってやみません。
(2717番目の雑感)