2023年のJ2リーグ。

 

我らが水戸ホーリーホックは、開幕直後から低空飛行が続き、

 

辛うじて残留を果たしたものの、

 

ツイッタランドのTLから察するに、水戸サポの不満はかつてない程に高まっているように感じます。

 

私自身、昨季まで3年も続いた「新しい観戦様式」に馴染めず、スタジアム観戦に楽しみを見い出せなくなって、

 

今季は試合後のハイライト視聴のみにとどまっている身。

 

それゆえ、さほどフラストレーションが溜まっているわけじゃないんですけど、

 

現在の惨状を招いた要因は、主にクラブの経営理念によるところが大きいんじゃないかと思えてなりません。

 

3年前、沼田前社長から禅譲される形で社長に就任した小島氏は、

 

クラブの財務基盤の強化を最重要視し、徹底的な改革を断行。

 

続々と新規スポンサーを開拓するとともに、

 

有料入場者数の増加にこだわり、無料招待券を廃止し、入場料も値上げ。

 

その結果、昨季の営業収入はクラブ史上初めて10億円の大台を突破し、

 

社長交代前の2019年と比べて、3億円の増収という成果を収めました。

 

一方、好調な営業成績に反比例して、チームの戦績と観客動員数は右肩下がり。

 

今季はコロナ禍を完全脱却したにもかかわらず、平均観客数は3,000人台に落ち込んでいます。

 

かつて、ホームゲームに足繁く通い、「こづかいの範囲内」程度の散財に勤しむ「ライト層」だった私が思うに、

 

動員に苦戦しているのは、単純に「つまらないから」ですよ。

 

塩谷司や前田大然等、日本代表級の選手を続々と排出した実績から、

 

「育成の水戸」という評価が揺るぎないものとなったのをいいことに、

 

有望新人と他クラブで燻っている才気ある若手を積極的に獲得し、

 

ひと昔前からは想像もつかないようなドリームチームを編成するに至りました。

 

一方、「クラブの顔」と呼べる選手は、大御所の本間幸司選手ただひとりとなり、

 

しかも、今季はベンチ入りさえもままならない半引退状態となっています。

 

つまるところ、「ただ通り過ぎていくだけの選手」だけで構成されたチームは、

 

リーグ戦で「自分たちのサッカー」を希求して試行錯誤を繰り返し、試合の勝敗を度外視しているような印象を禁じ得ません。

 

それでいて、小島社長は、サポーターに当事者意識の共有を求め、

 

オフシーズンの度重なるクラファンや、無料イベントの有料化で遮二無二資金調達に邁進する。

 

対して、相応のフィードバックがあるのかといえば、

 

新スタ構想も一向に進展が見られず、J1昇格も遠のくばかり。

 

「クラブの成長のため」と大言壮語をぶち上げておきながら、結果が伴わないんですから、

 

不平不満が生じてもむべかるかな、でしょうに。

 

先日、大敗を喫した磐田戦後、

 

監督は「高めていくしかない」と呟き、社長は「資金力の差」と嘆いていました。

 

クラブ首脳が現状の問題点を全く把握していない様子では、

 

来季以降もジリ貧の一途ではないかと憂慮してやみません。

 

 

 

同じく降格危機に貧した2015年シーズン。

 

天皇杯で宿敵鹿島を破って快哉を叫び、雨中の札幌戦で劇的勝利を収めて残留を勝ち取る等、

 

今振り返ってみると、「楽しかった思い出」が枚挙にいとまありません。(ガヤコラも最高だったw)

 

一方、今季は、

 

  • 北関東ダービー未勝利
  • ホームでの度重なる惨敗
  • 他力による棚ぼた残留

 

と、全く以ていいところなしじゃないですか。

 

来年もJ2リーグで戦えるのは、まさに不幸中の幸い。

 

おそらく、クラブの存亡を左右する重要なシーズンとなることでしょう。

 

沼田さんが守り育んだ「俺たちの水戸」を取り戻し、

 

悪しき流れが断ち切られることを切望してやみません。



(2637番目の失望)