2011年3月11日14時46分―
その惨事は唐突に訪れました。
不穏な揺れがじわじわと強くなり、やがて立っていられないほどの激震に。
当時、私はビルの上層階にある職場にいたのですが、
ロッカーは倒れ、デスクは散乱し、それはもう酷い有様でした。
家族と連絡を取ろうにも電話が通じず、断続的に発生する大きな余震。
その不安感たるや、筆舌に尽くしがたいものがありました。
その後、なんとか家族の無事が確認でき、自宅へ帰ってみると…
こんな有様…
家屋の倒壊こそ免れたものの、壁面には縦横無尽に亀裂が入り大きな被害を被りました。
また、ライフラインへの影響も甚大で、
私の住む地域では、三日三晩電気が復旧しませんでした。
妻の実家に身を寄せ合い、ろうそくの灯を頼りに過ごす日々。
その間にも何度も何度も余震があって、当時は心身ともに憔悴しきっていました…。
あれから、1年。
今は自宅の補修も終わり、平穏な日常が戻っています。
でも、未だに強い地震が発生することがあり、心のどこかで不安感が拭えません。
あんな恐ろしい思いは、二度と御免蒙りたいものです。
東日本大震災を経験した者として、みなさまに一言。
どうか有事への備えを怠らないで下さい。
災害時の非常持ち出し袋を用意したり、
万が一の時の避難場所や家族への連絡方法の確認。
大自然の脅威の前では、人間は無力です。
そういった感覚は、実体験を伴わないとピンと来ないかも知れません。
実際、3・11以前の自分はそうでした。
でも、地震列島と呼ばれる日本で暮らす以上、震災に遭うリスクは避けがたいもの。
いざという時、普段からの心構えがあるのとないのとでは大きな差があると思います。
最後に、震災で亡くなった方々の御冥福をお祈りするとともに、
全ての被災者のみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。