再び幕営生活の始まり

斜里~和琴半島

信用できない天気予報を一応チェックする。
今日の午前中は曇りだといっている。しかし、YHの上空には分厚い雲が垂れ込めていて小雨がぱらついている。
どうせこんなんだろうと思っていた。最近の気象台はやる気が無いのだろうか。雨が振ると、言い切ってしまえば良いのに、良い様に良い様にしか予報をしていない。「雨です」と言われて、実際に晴れても気分はさほど悪くは無いが、「曇りです」とか「晴れます」とか言われて、雨に降られるのは本当に頭に来る。
外れるのも予報のうちとは分かってはいるが、怪しかったら悪い方に予報を出せば良いのに、恐らく昨日今日と気象庁には苦情の電話が殺到している事だろう。

雨が上がるのを待っていては昼になってしまうので、フル雨仕様のままYHを出発。バイク仲間に教えて貰った「蜆の味噌汁」が飲める所をあてにして網走を通りかかったが、それらしきノボリも何も無いのでそのまま通過。女満別町に入り、沿道にコイン洗車場が目に入ったのですかさず相方をそこにいれ、昨日のダート走行で汚れきった相方の足回りを徹底的に洗車してやった。しかし、よく見るとドリブンスプロケの歯がかなり磨り減っているのに気が付いた。タイヤの次はスプロケか・・・・春の長旅での丸坊主タイヤでの道中が思い出される。やはり、重たい荷物を積んで既に自宅を出て間もなく1箇月になろうとしている。走行距離も2500キロメートルになろうとしている。オイルも既に2㍑補充している。相方よまだ先がある、今後は自重して走るからなんとかもたせてくれ・・・・・。

屈斜路湖に行くとしたら、必ず美幌峠経由で行くと前々から決めていたので、美幌町に入って昼飯を取った後、標識に従って美幌峠に向かった。しかし、予想はしていたがそれ以上にこちら方面の天気の回復は遅れている。真っ黒な雲と、標高を上げるに従って落ちてくる気温。そして雨。ミルクの中を走っているような濃霧。美幌峠はそれほど険しい峠ではない。あっけなく峠の駐車場を通過し下り坂に入った。すると、厚い雲の下にガスに煙りながら僅かに屈斜路湖が見える。そして、写真でよく紹介される大きなヘアピンコーナーを下り一気に下へ。湖の近くを沿って走る国道の路面は完全にドライになっている。おまけに日が差してきた。悪くない。久しぶりの太陽だ明日からはあれが当たり前の様に出てきてくれるのか。

屈斜路湖和琴半島に到着、半島には2つの大きなキャンプ場があり、一方は民営。もう一方は国設。両方を下見した結果、湖岸に自由に幕営できしかも車両乗り入れOKの湖畔キャンプ場に決定。しかも料金は同じ。文句無しである。コインランドリーもある、ただ阿寒湖畔キャンプ場にあったのと同じ電気式の乾燥機が残念であった。こいつは使えない。今後の晴天に期待するしかない。しかし、天気がまだ今一なのか湖面を渡って来る風が強く湖面の波が高い。
受付を済ませ、自転車・バイク専用(隔離された?)のサイトにいい場所があったのでそこにテントを苦労しながら立て、直ぐに弟子屈町に買出しに出かけた。しかし片道の距離は約13キロ。オンネトーから阿寒湖畔の商店街に行くのと同じ位の距離だ。これが少々鬱陶しい。しかし、満足に買出しできる町は他には美幌峠の向こう側の美幌町しかない。そっちの方がもっと距離もあるし峠越えをしなければならない。弟子屈町が買出しの拠点に決まりだ。
Aコープで買出しを済ませ外に出ると、何だか暑い。見上げると太陽が出ている、しかも完全に。本当に明日からの天気が良くなってくれる事を心の中でお願いした・・・と言っても別に山登りをする訳ではないので、そんなに真剣にお願いしたわけではないが・・・。

再び屈斜路湖に戻ると、だいぶテントの数が増えていた。まだお盆前だがここも羅臼同様に人気があるようだ。家族連れも何組かいる。先ほどまで吹いていた風がぴたりと収まり湖面は静かになった。明日は、天気が良くて雲の様子次第では早々に摩周湖に行ってみようと思っている。もし、駄目でもここのキャンプ場をベースにして暫く近辺を走り回ったり、勝ち星稼ぎの為にピーカンになったら摩周岳にも登ってやろうと計画しているので、焦ってはいない。屈斜路湖に来た事で、この道東の旅も中盤戦に突入したと思う。前半戦は息苦しいほどの内地の真夏日と凍えるような蝦夷の雨続きで散々泣かされて来たので、後半戦以降の巻き返しに期待したい所だ。