ボート欠航=安息日
国設羅臼野営場滞留
朝の4時にすっと目が覚め、天気予報をPCでチェックする。本日の天気は曇り時々晴れ、うむ。まずまずではないか。降水確率も最高で10パーセント。あめが本降りになるような事は先ず無いと言う事だ。そして、いつも見ているWEB天気予報で案内している海象図を見てみる。
「・・・・・・」
モノクロで専門的な単語だけで記されているので、よく分からない。ただ、知床半島近辺の「WAVE」とい記述のところで5・0.6というのが気にはなった。その表の上に「SEC・m」と書いてあるので5秒間に0.6メートルのウネリがあるということか?とすれば、60センチのうねりだったら充分船は出られる物だろうと期待して、7時半過ぎにキャンプ場を出発。濃霧の知床峠を越え。ウトロの町にでる。所要時間は約30分弱位。8時10分あたりに「ボンズホーム」に到着。ところが、店(⇒訂正ここは民宿らしい)の出入り口に掛けてあった看板を見てがっくり。
「本日は欠航となりました」
との事、しかし1日延びたとかでどうこう
するつもりは無い、時間に余裕はある。折角ここまで来たのだ。どっかと腰を据えて待ってみようじゃないか。民宿から船長の奥さんが出てきた
「おはようございます。ボートのお客さんですよね?」
「ええ、今日は駄目だったみたいっすね」
「すいません、払い戻ししましょうか?」
と言われたが、即座に
「いえ、順延させて下さい」
と伝え、領収書の日付を書き直して貰った。
領収書の日付を書き直すと言っても、新たに今日の日付の領収書を発行するのではない。昨日の日付に斜線を引いて、その下に今日の日付を書き足すだけだ。ということは、欠航が続いてそのたびに順延の手続きを繰り返せば、この領収書は訂正した日付だらけになって真っ黒になるかもしれない。しかし、そんなことが永遠に続く事は決してない。だが、この船の出港如何に寄っては当初計画していた
「お盆休み前に蝦夷を撤退する」
という計画が大幅にずれ込む可能性はでてきたと思っていいようだ。しょっぱなから期待しすぎで言っただけに、少々ガッカリ気分でキャンプ場に戻る。午前中のやる事はこれで無くなった。
今日は、船が欠航したら当初から安息日にするつもりだったので、テントに戻り早速二度寝をする事にした。今書いているこの日記は、その二度寝から目が覚めて書いている状況である。この後やる事は、羅臼の町に下りて今晩のおかずと明日の朝と昼飯の分の買出しである。それが済んだら、また今日も熊の湯だ。ううん。直ぐ近くにただの温泉があるって言うのがこんなにも有り難い何て、本当に幸せ。いや、確かに考え方を変えれば、ウトロにも国設のキャンプ場はある。「ボンズホーム」とも至近距離にある。しかし、ただで入れるお風呂が無いんだな、これが。一応、街中には日帰り入浴が出来る施設があるようだが、タダより高いものは無い。今後船が出るまで粘るとしたら、風呂代だってバカにはならないはずだ。ウトロのキャンプ場は、詳しくは知らないが多分無料ではないと思う。とすれば、連泊するとその分のお金が必要になる。だから、メリットは五分五分な筈だ。今日の日記はこれでお終い。明日は果たしで船が出るだろうか・・・・空の天気がまぁまぁでも海は少々勝手が違うようだから難しい所だ。とにかく、辛抱強く待ってみるしかない。