○八月十一日
雨雨雨・・・低温低温低温
曇り 午前七時
天気はよくない、気温も下がり気味、海から吹きつけてくる風もどことなく重い。
「また二年前と同じ目に合わせるのかよ・・・・・」
一一〇〇スポルトの彼は、「天気が悪くなる前に島に渡って遊んで来ますよ」と言って、テントを残したままビッグツインを轟かせて出ていった。
雨具がすぐ出せるようにパッキングし、キャンプ場を後にする。島巡りは次回のお楽しみだ。R232を苫前まで南下し、東へ折れるとR239.少し古い地図だと峠より東側はダートと記されていたが、完全に舗装されていた。R275と合流し朱鞠内湖沿いに北上する。ここは日本一の人造湖で風光明媚な場所ではあるが、走り所はダートー本位で特に面白そうな所はなさそうなのでそのまま素通りし、ライダー祭りが行われる美深町もパス、道々49を雄武町へと造む。
一面
生まれて始めて肉眼で見たオホーツク海は、北国の海とは思えないほど澄んでいる。まるで赤道直下の南国の海を思わせる色をしている。そのブルーを左に見ながら紋別・佐呂間方面へとR238を下る。ここの交通の流れの何とまあ速いこと、一〇〇キロ弱で走っている自分たちを地元ナンバーのワンボックス車がプラス50キロ位の速度で追い越してゆく。
単調な風景が広がっているので、飛ばしたくなるのもある程度は理解できるが、やはり正気の沙汰ではない。
淡々と走っているうちに紋別に差しかかった辺りで鼠取りらしき物に引っ掛かった。
この時自分は交通の流れに乗っていた。誘導されるがままに駐車場に入り近寄ってきたオバハン婦警に手渡されたものを見ると缶コーヒーとカロリーメイト、そして安全通転かけるしょーもないチラシ。
どうやら、ここを走るバイクは全員止めて安全運転しろと呼びかけているようだ。しかし、傍らで道路に睨みを効かせている光電管はダミーはなかろう。
自分と同様に誘導されたと見られる他のライダー道はその場でノンビリと一服していたが、前日の失敗とこの天気でテンが下がっていたので、自分は先を急ぐことにした。
上湧別町にて二日分の食料を仕入れる。
R238に入ると、小雨が降りだした。やはり今年の天気はよろしくない、限られた期間しか滞在できないのに、やはり自然とはいえ北海道で晴天に恵まれないのはつまらない。
今日・明日のキャンプ場キムアネップ岬は、北海道らしいドーンと広いサイトで閉塞感が全く無くノンビリしている。先客の数も疎らでテントを張る場所に迷ってしまうほどだった。
小雨がぱらつく誉陶しい天気、どこに行く気もしない。取り敢えず風呂に入りたかった。
少しR238を上湧別へ引き返したところにあるホテルにて日帰り入浴が出来ると知っていたので、そこで時間をつぶす。大浴場から見える湖の眺めは中々で、支笏湖の丸駒温泉に匹敵する程だった。しかし、重い空模様のおかけで水平線が見えない。風もなくほとんど流れていないどよんとした雲なので、天気の回復はほぼ絶望的のようだ。大浴場の隅で溜まった洗濯物を洗い、キャンプ場に引き返す。
テンション下がるわ・・・・・・。