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山に登る
ツーリングを本格的に始めて何度目かの夏に山に登った
宮城県、奥羽山脈の盟主。蔵王山刈田岳である
その頂上に立った時、眼下に広がる雲海に深い感動を覚えた
西の空を赤銅色に染めながら沈む巨人な夕日
誰も居なくなった山小屋の前に立って、その光景を目の当たりにした時
天上人になったような心境に陥った
何か唐りを開いたような心境になったのだ
其以後、ツーリングのメニューには温泉のほかに登山が一つ加わる事となった
捗勤しながらキャンプをし、山に登る
しかし、雨の日だってある
そんな時は温泉だ
もし、一生働かなくても生きて行ける金が手に入ったら
自分は仕事を捨てて、一年を通して
バイクを相方として
世界中を駆け巡り
浸かり
登り
出会い
別れる
そんな人生が送れるなら、言うことは無い
などと、考えながら相方と自分は深夜の関越をひた走る