総勢20人超の大所帯となったカワサキZ福島集会が入梅まもない福島にて開催された。
ここに参加している大半の方たちとはネットを介してすでに知り合っており、
さらにその中の数人の方とは、一宿一飯を共にした方、そして2年前に敢行した東日本~北海道ロングツーリングが縁で宿を提供して頂いた恩人もその中に混じっている。
勿論、それ以外には今回の集まりが初対面という方も居り、バイクも大多数のカワサキと一台のヤマハ、BMW、ホンダ、そして2台のR32GT-R(!)と一台のハイエースが一同に会し、非常に賑やかな2日間となった。
集会の話の発端は、新潟のZ1乗り「Mori」さんが管理する掲示板にて始った。
今回の集会幹事は自分と同郷のローソン乗り「隊長」が名乗りをあげ宿を確保、日程の調整や参加者との打ち合わせをして頂いた。
宿の場所は福島県の磐梯吾妻スカイライン入り口にある一軒宿。
そこを目指して、岩手・秋田・宮城・新潟・群馬・栃木・神奈川・東京・千葉など、様々な場所からみな思い思いのアシを操縦して参加する。
先月はキャンプオフ会で押しまくったが、今月は宿でドンチャン騒ぎをする。
まぁ梅雨だし。好き好んでテントは張りたかないわな。
自分が最初に他のメンバーと合流する場所は東北道の蓮田SA。
本日の天気は曇り。しかし猛烈に蒸し暑い。前日の天気予報では不快指数89%を記録したと言う。
自宅を6時過ぎに出発。高速に乗るが、重たい空気がまとわりつき、非常に鬱陶しい。
ペースを上げても、徒労に終始。ガソリンの無駄のようだ。全然涼しくない。
あの妙義で転倒した時に着用していたカワサキのブルゾン、中はメッシュになっているのに全然風の通過を感じない。
むしろ、汗ばんだ両腕に貼り付き、非常に邪魔くさい。いい値段していたわりには、スペックが低い感じがする。
デザインはまぁまぁ気に入っているのだが・・・・・。
蓮田に到着。東京から抜け出てきて最初のサービスエリアというのはたいがい広大なものである。
海老名しかり、談合坂しかり、三芳しかり、守谷しかり。
しかしなぜか東北道の蓮田だけは改装工事が終わったにもかかわらず駐車スペースが狭く感じる。
空いているかとおもいきや、入梅直後だというのに物凄い混雑振り。
観光バスや家族連れを連行中の自家用車が滝のようになだれ込んでくる。
バイクとはいえ、サクサクと停める場所を見つけないと面倒な事になると考え、まずは外周道路を一周し集会参加者らしきバイク乗りの姿を探した。
バイク駐輪場に一台のローソンが停まっていたのが目に入ったのだが、オーナーの姿が見えなかったので、とりあえずその前を素通りし、
もう一度もとの場所に戻ってみる。
するとSA流入道路から地面を轟かすような爆音が聞こえてきた。その方向に目を移すと見覚えのあるカワサキ車が入って来た。
ブルーと紫の中間色が美しいZ1-RⅠ、うめさんの登場である。
彼とは以前土湯温泉にて「かくれZミーティング」でご一緒した時があったので、憶えていた。
向こうも、ゼブラゾーンに停まっているZを見て直ぐ気がついたようだ。お互いに手を上げる。
2台連なるようにして駐輪場にバイクを停めると、うめさんと共にメガネをかけた背の高い男性が近づいてきた。
「彼が隊長です」と紹介される。
おお!このひとが別名「Masaru」さんか!
本名が自分の高校生時代に仲が良かったセンセイと全く同じだった事+千葉県勢ということで、以前からネットではチョイチョイやり取りしていた人だ。
でも高校の先生とは全くルックスが違っていた。
まぁ名前が同じだからって他人の空似ってのは無理があるか。
うめさんともひさびさの再会。
お互いにあまり変わっていない様子。
「Tavitoさん、プレゼント」
彼はそう言って、いきなり自分に何かを手渡した。
「お!」
それは吉澤ひとみの写真が入ったケシゴムだった。
うめサン曰く、新聞受けに入ってたとのこと。
それを見て、Tavitoを思い出したんだそうだ・・・・・・いやはやお恥ずかしい・・・・。
隊長と同じくらいの時期に到着していたのは、自分とは初対面の「超マブ」さんだった。
なんと彼はハイエーストランポでの参加。
しかも只単に車で来たのではなく、「サポートカー」の役割を買って出たと言う。
いやはや・・・ご苦労様です。なんちゅう豪勢な顔ぶれだ。
その後時間がたつに連れ、次々と参加メンバーが到着。一気に賑やかになった。
もうすっかり馴染みになってしまった同じく千葉から参加の総長、そして「風」関連のお店に精通しているなおや氏が次々に到着。
しかしインパクトがあったのは、総長のGジャンだった。
なんでアソパソマソなんだろうか・・・・。
風体全体が怖いだけに、その背中のワンポイントが異常に浮いている。
たしかに子供受けはするかもしれないが・・・・・。
他のメンバーが挨拶や立ち話をしている間に、自分は首都高速を移動中に相方壱号機に発生した不具合の修復に取り掛かった。
タコメータが全く触れなくなってしまったのである。
相当昔、北東北を旅していたときにもこの症状が起きたことがある。
この時は、タコケーブルの切断だった。
今回もそれかと思って点検してみたら、只単にケーブルが抜けただけ。
しかし此処の部分は、ヘッドを下ろしたときに「ロックタイト」を塗布したはずだったが、相当年数が経ってしまったのだろう。
熱的にも厳しい所だし、今回はプライヤーできつくしめて急場を凌ぐ事にした。
朝食をここで済ませる人たちも戻ってきたので、ここで出発。
ここからはグループでのリエゾンとなるのだが、流石にみなさんキャリアが長い。
この先の集合場所を入念に確認した後は、それぞれ勝手に出発し、思い思いのペースで走っている。
上半身を伏せて、すっ飛んでいく「隊長&うめさん」両者ともハイスペックのZなので、はなっから追いかける気にはなれない。堂々とした殿様乗りのまま、悠然と追い越していく「総長」はしりはまさに名前そのものだ。追いかける気にはなれない。結局殆ど単独走行となった。
ときおり、その他のメンバーが追い抜いていったり、遅い車に引っかかり追い越されたりしたが、お互い焦る事無く、快適な移動となった。
隊列を組んで走っているハーレー軍団なんかを良く見かけるが、オレにはあんな器用な真似は出来ない。ましてや、自由奔放な乗り物の象徴であるバイクなのに、なんでまたあんな堅苦しい乗り方が出来るのか全く理解できないのもある。よくストレスが溜まらんな~と感心してしまう。だから自分は、白バイ乗りには一生なれないのである。(もうなれないが)
1時間ほどで次なる合流場所「那須高原SA」に到着。ここで栃木県メンバーと合流。
法定速度という言葉はこのバイクのに乗っている限り存在しない「ZX-12R」のしみずさんともこれまた物凄い久しぶりの再会。
彼とは以前は違うバイクに乗っていたイメージだったので、最初は分らなかった。
やはり2年の月日はそれなりに変化を与えるものなのか。那須まで北上してきたと言うのにまだ蒸し暑い。本当にはやく標高の高い所に逃げたい気持ちで一杯であった。しかし目的地まではまだまだ遠い。ここでメンバーは立ち話もそこそこに、一斉に売店の中に姿を消す。
自分もタコメータケーブルの点検を済ませてから、「甘いものがホスイ」と思ったのでなんとなくソフトクリームが食べたくなった。しかし正面に見える売店には長蛇の列。
行列に並んでまでして食べ様とは思わないし、なにしろ行列に並ぶ事が大の苦手の自分は、その横をすり抜けて建物の中に入った。ごった返している。天気がパットしないのに、なんなんだこの人ごみは。押し寄せてくる人間を書き分け、冷たいものが置いてあるらしき売店の所にたどり着くと、メンバーが数人陣取っていた。看板を見ると「がんこじいさん・・・・・」とある。
総長曰く、「ここのソフトクリームを食べる為にオレは千葉から走ってくるんだ」と豪語していた。
しかしそれを言うなら、一杯の珈琲でしょうよ。ああでも、自分の仲間内では水戸納豆を食べる為に長野から走っていったっていう、アホもいたっけか。ううん・・・・自分がもし免許取り立てでしかも10代だったら、やってたかも。なにせたかが峠を走りたいからって、千葉から埼玉の正丸峠まで下道で夜通し走って向かった事もあったからなぁ・・・。あんときゃワカカッタ。デカイバイクで乗り付け、見た目は革ジャン。そのほかにはGT-Rで現れた男たちが、みな仲良くベンチでソフトクリームを舐めている姿。
はっきり言って、異様である。
でも、なかなかいける味だったな。そこへもって、自分たちの直ぐ横で交通警察隊の制服を来たK察の人々がなにやら、ウロウロとやっている。どうやら事故がおきたようである。現行のセルシオと1BOXの接触とのこと。しかしここはSAの中である。話を聞くとセルシオのオッサンがバックするときに、ハンドルを切っていることに気付かず、横の1BOXにぶつけてしまったらしい。休日は普段運転をしない不慣れなサンデードライバーがイッパシの高級高性能車両に乗って公道に出てくるのだから、考えてみたらこれほど恐ろしい事は無いのではないだろうか?
休日のパーキングでよく見かける風景なのだが、同乗者を全員乗せたまま大きな1BOXがオソルオソル空きスペースに車を入れている。なぜ!誘導しない?大勢乗っかっているのなら、一人ぐらい降りて後ろを見ろよな。ヘタクソなんだから。後ろで小さい子供がしゃがんでいたらどうすんのさ。
「轢いてから気が付きました♪」
なんてマヌケな言い訳すんなよな。頼むから。
正午に東北その他の地方からやってくるメンバーと合流する為に更に移動を開始する。
台数は増えたもののまたまた思い思いのペースで勝手に走りまくる。
自分は荷物を固定しなおしてからの出発となったので、かなり遅れた。はずだった。
本線に合流する際、ガソリンスタンドにはメンバーのバイクが全く居なかったということを見て、
「ちょっと出遅れたか、この先で待たせたらまずいからな」
と思い普段は絶対に出す事のない速度域で移動を開始。
しかし何時までたっても仲間の姿は見えない。相当長い直線に入っても影形すら見えない。
みなさん相当飛ばしているのかと意地になってスロットルを開け続けた。
そこここに出没するパンダカーや覆面をやり過ごしながら福島西ICを降りる。
その先で必ず集まる場所があるのだが、そこにはしみずさんと通りすがりのCBR-900RRが一台いるだけ。
T:「あら?他の人たちは先に行っちゃったんですかね?」
S:「いえ。まだだれも来てませんよ!」
T:「グヘ!つーことはいままで一生懸命走ってきたのが意味無かったノカー」
数分後何事もなかったかのように他のメンバーが到着。かっとんで走った自分は、一体なんだったのか。待たせまいと頑張ってしまったのが思いっきり無駄になってしまった。相方が無言ながら文句を言っている気がする。
ランチポイント「四季の里」に到着。時刻は丁度昼頃である。人数が多いので休憩したり走ったりするのに時間を食ったせいか、やはり真面目に移動していても時間はそれなりにたっているものだ。ここで、東北のメンメンと新潟からR32GT-Rでやってくる「Mori」さんと合流。
周囲から非難の声が上がる。すでに東京方面から同行してきたもう一台のGT-R「ぶち」さんは、側にいながら他人の振り。うまくやっている。
特に自分個人は北海道長旅の門出を見送ってくれた「Mori」さんは恩人に近い存在で、新潟という遠いようで近い場所の間ながら、なかなか再会を果たせなかった方の一人。昼食を済ませて表の芝生でゴロゴロしているときに草原の向こうから現れた「Mori」さんは、以前とはかなり印象が変わっていた。
痩せているのだ。それもかなり。本人に真相を問いただした所、これがデフォルトなのだという。自分がお世話になった時は太りすぎていたようで、現在は健康診断の数値も全て正常値に戻ったと話していた。
M&T:「おお!ご無沙汰です~!」
とお互いに堅い握手を交わし、なぜか「Mori」さんは「よっしゃよっしゃ」を連呼。
見た目は変わったが、相変わらず声が大きい。
休憩もそこそこに出発。いよいよここからは山岳道路に入る。一旦今夜の宿によって、大荷物を持っている人はここで下ろし身軽になり、磐梯吾妻スカイラインに突入する。
さぁてここからは前回の「隠れ集会」の休憩場所までノンストップ。ストレス発散しまくる。
妙義以来ガレージで待機を余儀なくされていた相方壱号機は、ここぞとばかりに甲高いEXノートを上げて坂を駆け上る。前回の転倒負傷を教訓に自分も体各所にプロテクターを装着してきたので、心置きなくアクセルを開けられる。東北メンバーよりも間違いなく通っている回数が多いと自負する「磐梯吾妻SL」はすでに走り慣れたコースだ。難点はいまだに無料化にならないバカ高い通行料金。これが無料になってくれるのはいつの日か。
しかし蓮田や那須高原で見た、一般観光客の流れはここには及んでいないらしく。山岳道路は空いていて快適そのもの。たまに遅い4輪に引っかかる事もあるが、ここを走る地元ナンバーの車はバイクを見たらどうするか分っているようで、すんなり道を譲ってくれる。やはり身分をわきまえているドライバーはバイク乗りからの印象も大変良い。追い越すたびに手を上げて挨拶し、前に出る。やがて、視界に一台のZ2が見えてきた。どうやら東北メンバーの「たかG」さんのようだ。後ろに付いて、先行しようかそのままで行くか考えていると「たかG」さんはややペースを上げ、引き離しに掛かった。
「お?やる気ですね」
自分はメットのなかでニヤリとし、ギヤを1段落としペースを上げる。派手に体重移動を繰り返し、ハードブレーキングでコーナーに突っ込む自分とは違って、たかGさんのライディングスタイルはいたって平穏そのものなものである。全てのコーナーをリンウィズで駆け抜け、コーナリングスピードも速い。そして以外だったのはあのどっしりとした体格のライダーを乗せているにもかかわらず、鋭い立ち上がりを見せるZ2の走りである。ライン取りもかなり違う。自分が車線幅一杯に走るのに対し、たかGさんはニュートラルなラインで「シレ~~~~」っと抜けていく。
まるでシングルエンジンのバイクでも操るような、走り方だ。こういうのは手ごわい。
おそらくたかGさんは、自分なんか相手にはしていないだろうけど、こっちはコーナーを一つ二つ抜けていくうちにだんだん真剣になってきた。なにせほぼ同スペックのバイクである。
向こうがやる気無くても、こっちは勝手に熱くなる。安全マージンを充分確保した上でのバトル(?)は浄土平の駐車場を通過するまで続いた。
売店もなにもない、駐車場が浄土平から少々離れた所にある。
Z乗りのメンバーが集結する時にはここを利用するのが専らである。
本当は、浄土平で休みたいのだがあそこは駐車場に入るだけで金を取るのである。
たかだか休憩するだけで金を取るという福島県道路公社の姿勢にはまったく同意を感じない。
なぜならここに来るまでにすでに高額な通行料金を支払っているのである。その上にまだ金を取るなんて不届き千万である。
先月のWEB新聞にて、近くの西吾妻スカイバレーが無料化するというニュースを聞いた。
これで、裏磐梯から山形に抜ける無料ワィンディングが一本出来るのだが、残念な事にスカイラインは当分先のようだ。建設費がかさんだらしくあと10年はこのままでいくらしい。
料金プール制度のトリックである。はやく構造改革の大津波がここにも押し寄せてとっとと無料化してほしいものだ。
さて、話がそれたが休憩所には数十台のバイクが集結。天気がしょうしょう怪しかったが、みな思い思いのペースで走ってきたのですがすがしい顔をしている。近くに駐車していた一般観光客の家族連れの子供が、ビッシリ並んだバイクをみて、興奮している。
「さて」
ふと総長が切り出した。
「一昨年の雪辱をはらしましょか」
缶ジュースジャンケンである。前回の集会の時彼は、一人負けを喫しその上駐車場の出口で原因不明の立ちゴケをしてしまった彼にとっては正に因縁の場所なのである。雪辱とはその事を意味しているのであろう。つまりはジャンケンに勝利し何事も無くここの駐車場を後にする。たわいも無い事なのかもしれないが、この悔しさは当事者にならなければ分らないのかもしれない。オレだったら、たぶんキレイに忘れていると思うが。いざ、ジャンケンをはじめようとした時に上空から雨が降り始めた。辞めて撤収しようというのが半分、宿が近いのだから強行しようというのが半分。結局は東北方面から来たオナジミ「忍」さんの鶴の一言「この雨時期にやむよ」でジャンケン大会は決行された。
負けてしまった方々が浄土平の自販機まで買いに行っている間に雨はやんでしまった。
み、見事だ。
さすが東北の方々は毎日自然と対話しながら生活しているだけの事はある。
雨がやんだと言う事で、またまた滞在時間は延ばされ暫くの間なにもないこの駐車場でウダウダと雑談していた。
自分は結構こういう時間が好きではある。
スカイラインを引き返し、今度は料金所手前でバイクを乗り換えての試乗会が始った。
車で参加しバイク乗りの面々から散々悪態をつかれてしまった「Mori」氏も上の駐車場で仲間からバイクウェアを借用し、意気揚揚と峠を走っている。
やはり仲間がバイクで楽しそうに走っている姿を見ているうちに、ガマンしきれなくなったのだろう。
宿に戻る。
しかし駐車場が谷あいの山道にそって作られているので、狭く乗用車数台が停まってしまうとバイクが満足に停められないという状況が発生。
幹事役の隊長もここまで参加者が膨れ上がると言うのは想定していなかったらしく、やや困惑気味。しかしそこはキャリアを重ねてきたバイク乗り達の集まり。知恵を出し合ってうまい事少ないスペースにバイクを整然と入れていき、通行の支障にならないよう且つ盗難に遭わぬように車両を次々としまって行った。
さて、参加メンバーはそのまま適当に割り当てられた部屋になだれ込み、車座になって雑談をはじめた。
なかには早々に風呂場に向かう者、夕飯が待ちきれず持参したツマミをついばむ者、それぞれが勝手に楽しんでいる。しかし、その人数の多さのせいか部屋の中は熱気で蒸し返している。自分は日中の汗でベタベタになった体と、仕事中に犬に噛まれた傷口の手当てをしたかったので、風呂に入ることにした。2ヶ所ある風呂場のうちの一つに入ったのだが、なんだか不思議な印象を受けた。いちおう間仕切りがあって男女別になっているようなんだが、その仕切りが余りにも低いのだ。立ち上がって、振り返ればオンナ風呂が丸見えなのである。
そして、洗い場がない。蛇口も水しか出ない。「おお、予想外に風情があるぞい」と自分は喜んだが、居合わせた総長が不満を爆発させた。
「湯が熱くて入れねぇ」とか「洗うところがない、どうしたらいいんだ!」とか
「お湯の中になんか浮いている、不潔で感じ悪い」と連発。
その側で、湯船のお湯で顔を洗ったり洗髪している自分の姿を見て「ワイルドだねぇ。カワサキ乗りの原点を見たね~」としきりに感心している。ううん・・、こんなの自分にとってはデフォルトなのだが、総長はあまりこういうヒナビタ温泉地に赴く事は無いのだろうか。キャンプしたときや、無料の露天風呂なんかはこの比ではなかったからな~。
さて、サッパリしたところで宴会スタートである。
一見さんの自己紹介が終了した後、タイミングよく夜着の東北メンバーと千葉メンバーが到着。これで全員が揃った訳だ。総勢22人。大宴会である。おおくは語るまい。
まずは厳選された写真とそのコメントを見て頂き、その場の雰囲気を想像してもらおうか。
そして会場は部屋に移動。3次会となったが、その内容はまさに惨事会と表現する方が適当だったかもしれない。
総長は懸命に「バイク乗りの集まりなんだからバイクの話をしようよ!」
と呼びかけているのに、医局長は「バイク?跨!、いやんエッチ(以下略」などと腰を折りまくる。結局は医局長のペースにはまってしまい、シモネタオンパレードとなった。
お約束の医局長ワンマンショー(ワンチンショー)も開催され、一見さんのメンバーは見事に餌食にされていた。自分はすでに何回もこのひとのショーを目の当たりにしている。思うところこの人はそれほど飲んでいない。しかしショーをはじめるときにはいつも体中がマッカになっている。どうやら医局長は小量のアルコールでも体中が暑くなり、衣服を着ている意味がなくなるのではないかと真面目に検証してみた。
もういいですね。こんなところで。結局宴会は丑三つ時までやってたそうな。自分は、早起きしたからもう辛くなったので、別室に避難。秒殺で記憶が無くなった。宴会では面白い話も出たには出たのだが、よく憶えていないのだ。たぶんシモネタのオンパレードだったと思うし、思い出して書くほどの物ではないと判断し、今日の分はこの辺で終了することにした。