とうとう此処まで来てしまった・・・・ 5.1

3時にセットした目覚ましは、確実に鳴っていた筈。しかし、猛烈な眠気に勝てず、無意識にだとは思うが、4時にセットしていたらしい。そして、1時間後、目覚ましの音と共にベッドから這い上がり、はいずるようにしてカーテンを開く。
「・・・・・・」真っ暗である、天気も分からない。荷物をまとめ、下に降りエレベーターのドアが開くとそこに支配人らしき男性が立っていた。まるで、上でのこちらの様子を伺っていたみたいだ。「お早いですねぇ」と支配人。
「屋久島のフェリーが先着順でしか乗れないんですよ」と言うと支配人はナルホドといった表情をした。
チェックアウトを済ませ、相方に荷物を括り付ける。すると玄関に照明が灯った。支配人が気を利かせてくれて明かりを点けてくれたのだ。
エンジンを掛けずに、表通りまで出る。チョークを引いたままで発進(相方!すまぬ)。数分でターミナルビルに到着。5月連休の最中だからさぞかし沢山の人が徹夜していただろうと思ったら、正面玄関の自動ドアの周りを囲むようにして、4~5人のライダー&チャリダーが寝袋に包まっているだけだった。その余の人数の少なさに拍子抜けしたのと、安心したのとで急に腹が減った。

相方で走って数分の所にコンビニがあったのでそこで食料を調達。船は朝出発して、昼頃に到着するから昼飯の用意はいらない。ターミナルビルに戻って、数時間。7時ごろになってようやく賑やかになってきた。受付の窓口の前に荷物後と並んで順番を確保し、受付開始の7時30分になった。後ろを振り向くと40~50人の列。取りあえず早めに来ておいて間違いではなかったようだ。


もし、知らないでこの様子をみたら結構焦っていたに違いない。乗船手続きを無事済ませ、相方とと共にフェリーに乗り込んだ。必要な荷物だけ手に持って、ダダダッと客室に駆け上がる。今回は、短い航路なので雑魚寝部屋しか取っていない。北海道の時みたいに予め自分のスペースがあるわけではないので、ダッシュしているわけだ。いいところに場所を確保し、甲板に上がる。

目の前に桜島、しかし相変わらず半分しか見えない。帰ってくる頃には天気はどうなっているだろうか。雑魚寝部屋にもどり、持ってきたアイバンドと耳栓をして横になった、直ぐ記憶が無くなった。



次に目が醒めたのは、屋久島到着を知らせる船内放送を聞いてからだった、相当に熟睡していたようだ。起き上がって周りを見ると、殆ど人が居ない。周りはそれなりに騒がしかった筈、やはり夕べの寝不足が効いているのだろう。島の天気は小雨がぱらつき海からの湿った風が吹く、どう考えてもいい天気にはなりそうにない空模様だった。幕営地は、地元の警察に聞いたところ直ぐ近くの海沿いのキャンプ場を教えてくれた。しかも、ここは「安房(あんぼ)」という町で、縄文杉から宮之浦岳へと続くメインルートの麓にある町なのである。ベースキャンプにはもってこいの場所だ。キャンプサイトの管理は直ぐ横にある定食屋が管理しているので無料ではないが、500円というまぁまぁの金額。これなら、天気がよくなるまでここで粘っても足は出まい。歩いて直ぐ近くにも大きなスーパーがあるし、ツーリングマップルやガイドブックにここのキャンプ場が紹介されていないのが不思議なくらいだ。

天気予報によると、明日明後日と天気が悪いらしい。PCの電源も見つけてはいるが、いかんせん電柱の為雨がふったらチャージできない。雨避けになるような東屋の直ぐ際に幕営したが、電源はない。とにかく晴れてくれなければこれまで以上に思ったような行動が取れないことは確かだ。ひたすら、ここで待機の日々が始まりそうだ。今日はこれまで。

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