軽蔑ディレクターズカット版Blu-ray 観ました。



映画版でカットされたシーンなどを再編集し,10分ほど長くなったバージョンです。



映画版とは別エンディングということですが,確かに映画版とは終わった後の後味も変わり,映画の印象も変わってしまいそうなエンディング。


私としては,どちらがいいというわけではなく,どちらも好きですね。


ただ,このバージョンの方が,原作の雰囲気に近く,はじめから撮影してたのに,なぜ映画版ではエンディングをあえて変えたのかな?という印象はあります。


「やむなく削られたカットを再編集」ではなくて,初めからBlu-rayは別バージョンにすると決めていてたのかなと思ってしまいます。


もしくは,ディレクターズカット版では,やはりマチコの物語との印象が強くなって(つまり原作に近く),これならばエンドロールでは,杏ちゃんが先になるべきだと思うのですが,高良君を先に出したいという思惑(廣木さん?高良君側のスタッフ?)で映画版ではあそこで終わった?などど思ってしまいます。




さて,その他のシーンもふまえて全体の感想とか思ったことなどを。



まず,カットされた部分を追加したことにより,お話全体が分かりやすくなったなというのが第一印象です。


最初にカズさんの車で新宮に入るシーンで追加された「私貯金あるよ」~「マチちゃん裸きれいだもんな」の台詞が入ったおかげで,その後カズさんの両親たちがマチちゃんのことをよく思っていないということが分かりやすくなったと思います。


カズが元恋人のかおりとのシーンや,バス停でマチちゃんと銀行員の浜口とのシーンなども,ほんの少しの描写の追加でしたが,こちらの方が分かりやすいですね。


ラストも,伊藤の台詞で,カズさんがマチちゃんに本気で一目惚れてたということをはっきりとさせています。



このように分かりやすくなったことで,映画が公開されたときに,二人がなぜ惹かれあって,なぜ二人は高跳びして,というあたりが分からないまま物語が進行していったという批判が割とあったと思うのですが,こちらのバージョンを先に観ると,そういうことはなかったのかなと思います。




ただ,10分長くなったことにより,間延びしてしまった印象もあります。


バーベキューのあとに川に入るシーン。


ロケは10月から11月で,かなり寒かったように思うのですが,真夏のようなシーン,撮影よく頑張ったと思うのですが,果たしてこのシーン,必要だったかな?と思いました。


また,マダムがカズさんの借金を払おうと賭博をするシーンもちょっと長すぎるかなと思いました。




エンディング,カズさんからの離婚届を伊藤が届けてくれますが,マチちゃんは捨ててしまいます。

カズさんと別れたくないというマチちゃんの意思だと思うのですが,このままで将来カズさんの両親が亡くなった時,その遺産は?とふと思ったのですが,子の配偶者は法定相続人ではないようですね。

もし,マチちゃんのおなかにカズさんの子が宿っていたら,その子は法定相続人ですが。。。

あ,いらぬことを考えてしまいました。。。



さて,エンディングに関してもう一つ。


監督がちょっとしたアイテムとしてこだわったという帽子。

映画の冒頭で伊藤からカズさんにわたって,最後,ポールダンサーマチコにわたります。

となると,やっぱりディレクターズカット版のエンディングの方がいいですね。



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軽蔑レンタルDVD観ました。


今は東京でディレクターズカット版が公開されていて,11月4日発売のBlu-rayもディレクターズカット版なので,6月の劇場公開版を観るにはレンタル版しかないので,早速借りてきて観ました。


6月に劇場で3回観ているので,これで4回目。




劇場で観たときに感じたことで,ちょっと引っかかっていたことが,メロンのシーンで杏ちゃんが発した「五分と五分」のフレーズ。


以前のブログにも書いたんだけど ,この物語のキーワードともなるこのセリフ,原作ではすんなり入ってきたけれど,映画ではすんなり入らなかったんですね。


で,4か月ぶりに観直して感じたこと。


杏ちゃん,台詞としては「五分と五分」と発したけれど,気持ちはすでに完全にカズさんに向かっていて,五分五分じゃなかったんだなぁと。


劇中ではカズさんの台詞で少しあったように,マチコはおそらく両親兄弟もなく,歌舞伎町で一人で体を張って生きてきたのでしょう。


そのプライドとして,「五分と五分」の言葉を発したのだけれど,生まれて初めて人の優しさに触れて,

総司が土方に惚れたように,新撰組のみんなを好きになったように,龍馬に想いを寄せたように,

カズさんに心を奪われてしまった。


マチコが初めて優しい気持ちになった,そのマチコの心情を見事に演じていた,というか,これは演じていたのではなく,スクリーンの中でマチコを生きていた,

監督が「母性的な女性像を彼女がプラスして」と言っていたように,原作からさらに幅広くなったマチコを杏ちゃんが生きていた瞬間だったのでしょう。


私自身が原作に引っ張られすぎて,このシーンがうまく解釈できていなかったんだろうなと思いました。



そう考えると,そのあと,杏ちゃんが生きていたマチコの気持ちはラストまで一瞬たりともブレることはなかったんですね。


一度東京に戻っていますが,それはマチコの本意ではなかったし。


これで,「私,カズさんにひどいこと言った」とか,「愛してる」とかのマチコの台詞が全て完璧に生きてきました。



自分なりの解釈かもしれないけれど,ようやく「軽蔑」を完全に消化できた気がして,これでディレクターズカット版がますます楽しみになりました。



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