今回の観劇,いつもなら杏ちゃんばかりに注目しているのですが,ふとしたことから共演の小石川裕子さんにも注目することになりました。
で,杏ちゃん以外にも注目することで,舞台を観る幅が広がりました。
小石川さんは,盲学校の生徒(ローラ)および召使役です。
最初は盲学校の生徒役で,杏ちゃん(サリバン)がヘレンの所へ出発する時に,盲学校の生徒達が集まり,サリバンにプレゼントを渡し,名残を惜しみます。
最年少のセアラは「アニー行かないで」と何度も叫びます。
他の生徒達も口には出さないまでも,サリバンとの別れを悲しんでいます。
生徒役はここまでで,この後生徒役としての出番はありませんが,召使役としていくつかの重要なシーンに登場します。
過去に生徒役の人が召使役として再び出てくる演出があったかどうか,杏ヘレンなど,他の奇跡の人を観ている方に聞いたのですが,記憶にないそうです。
今回がはじめての演出なのかもしれませんが,この演出が大変よかったです。
役としての盲学校の生徒達は再びサリバンに会うことはなかったのですが,キャスト陣としては召使として再会しているのです。
特に,サリバンとへレンが2人きりになるために,離れに家財道具を運び入れるシーンでは,実に楽しそうに,「アニー,アニー」と叫びながら運んでいます。サリバンも実に楽しそうに部屋を作っています。
盲学校の生徒達がサリバンと再会できたような気がして,凄く印象的な場面でした。
そして,約束の2週間が過ぎ,6時の鐘がなったとき,一瞬暗転した舞台に再び薄暗い光が差し,召使達が現れ,部屋を作った時とは対照的にさっと全てのものを片付けていきます。
運び入れた時の楽しそうな雰囲気とはうって変わって,サリバンの心の中を映したように薄暗い照明の中淡々と部屋が片付けられていきます。
重要な場面展開となるシーンですが,見事な演出と演技でした。
そしてカーテンコールでは再び生徒役の衣装で現れました。
あまり時間のない中,生徒役へメイクも衣装も戻しての登場ですが,ここは生徒役で正解でしょう。
杏ちゃん以外にも注目して観ることで,細かな所まで緻密に演出されていることがよく分かりました。
凄くよくできた演出,素晴らしい舞台ですね。