視覚障害者が受ける社内セミナーって? | new暴れん坊商人~視覚障害者の呟き~

視覚障害者が受ける社内セミナーって?

セミナー終わって帰ってきたら、先週の家族旅行のお伊勢参りのこと書こうなんて思ってたけど、どうも1週間以上たっちゃうと随分前のことに思えちゃって何だかねぇって感じです。
 
けんど今回の登用セミナーでの体験と先週の家族旅行での体験で通じるモンがあったんで、そこらへんのことを書かにゃかいけんと思ってぱそこんんの前にすわっていますです。
 
まずは家族旅行。
観光している間はいつものごとく妻の右ひじつかまって手引きしてもらう。
てか、この体勢はここ10年間、妻との間でつちかってきたものでして、お互い型にはまっている。
手引きしてもらっているわしは非情に楽なもんです。
妻の右ひじの動きで周りの状況がどうなっているのかわかるもんでして、それにつれて行動すればええんです。
妻はもうどう妻になっているのです。
まてよ、ってことは妻は結構二人文の注意をはらわなければいけなかったのかなぁ?
ごめんね、そしてありがとう、お母さん。
そんなんは娘にも息子にも引き継がれている訳でして、もちろん息子にも娘にも手引きしてもらった時は同じように安心できるのです。
 
そして旅行の時に泊まったホテルでの従業員の対応。
視覚障害者であるがゆえに、6階の展望風呂つきの部屋を特別に指定した訳なのです。
けんど、やっぱし大きいお風呂にも入ってみたい。
そんでチェックインした時間が4時半と早かったこともあり、フロントに正直に視覚障害者であるわしのこととお客さまが少ない間にわしも大きいお風呂(大浴場)に入りたいことを告げて、誘導をお願いした。
するとあっさり「ええですよ。」ってことになりフロントへ妻と一緒に向かう。
女性の従業員が待っている。
「おーー。この若い女性がわしと一緒にお風呂に入ってくれるんかぁ?」
と変な創造するわし。
しかーし、「今は誰も入っていないので、中まで奥様がお連れになってかまいませんよ。外で私が様子を伺っていますのでごゆっくり入ってください。」とのこと。
ガックシ。
そんで妻に中のロッカーの位置と様子、お風呂の位置と全体の感じを聞いて後は15分後に迎えに来てねと次げて妻は部屋へ。
「お父さん、あまり動きまわったらいけんよ。迎えにきたらおとうさんが流血状態で床に倒れていたなんてことになったらいけんけえね。」
とのたまう妻。
「何をいっとるんじゃ。」
と思いつつ大阪のライトハウスじこみの必殺足スリスリ歩行で浴場内の様子をうかがいつつ行動する。
そんで一人でゆっくり入り身体洗って頭洗ってゆっくり浸かり身体ふいている頃誰かが入ってくる。
妻が迎えにきたかと思ったらどうも違う。
泊まりの他のお客のおっさんらしい。
こりゃやばいかと思ってたら、今度は男性のホテルの従業員が迎えにきてくれる。
どうぞと右ひじ出して誘導も慣れた様子。
外では妻が待っていた。
ほんまにこのホテルは待遇がええというか、どの従業員もええ人ばかりでした。
三重県の鳥羽駅前の「ホテル和光」です。
 
そんでもって今回の登用セミナーでは。
まずは会場までは同僚の社員が車で送ってくれる。
そんでセミナーの間はリクルートの先生が懇切丁寧にフォローしてくれる。
逆に視覚障害者に講師したことないってことでいろいろとええ勉強させてもらったと感謝された訳でして。
同僚の社員も事務局しながら食事の時や宿泊の部屋まで手引きしてくれて部屋の様子を教えてくれる。
セミナー終わったら家まで来るまで送ってくれる。
ほんまにええ会社、ええセミナーの講師でした。
おかげで晴眼者と同じレベルでお同じ条件で勉強することできましたです。
日本も、まんざらすてたもんじゃない。
ええ、世の中になったもんですねぇ。
いろいろと学ぶことも多く、これからも会社での仕事も人踏ん張りできそうです。