視覚障害者と白杖
今日、とある事情で娘の登校時間とわしの出勤時間が一緒になった。
休みの日などは、気にせず、娘に手引きをしてもらうこともあるのだが、今日はちと違う。
当然、娘の同級生も同じ時間に登校しているわけでして、わしとしては、白杖片手に歩く親父と一緒に歩くのは恥ずかしいのではないかと考えたのである。
そこで、わしは、
「先に歩いてええよ。」
と言ったところ、
「もう、先に歩いてます。」
といつもと違う口調である。
先に歩く娘。
わしは意識して少し後ろを白杖スリスリついていく。
途中の交差点での別れ際、
「ほんじゃ行ってくるね。」
と遠慮気味に声をかけたところ、
「ウン、行ってらっしゃい。」
と、いつもの口調で挨拶をしてくれた。
わしの考えすぎだったのかしらん。
自分が視覚障害者であることはあまり気にしないようになったとはいえ、やっぱしどこか心の奥底で、子供たちに対して、自分が障害者であることを隠したがっている自分がいるのかもしれないなぁ。
会社から帰って、
「ただいまぁ。」
と居間でテレビを見ていた娘に声をかける。
「おかえりなさぁーい。」
と明るい声。
やっぱし、娘は朝の出来事はわしが考えているよりは気にしていなかったのかしらん。
こんなことをいちいち考えているようでは、わしも修行がたりませんねぇ。
休みの日などは、気にせず、娘に手引きをしてもらうこともあるのだが、今日はちと違う。
当然、娘の同級生も同じ時間に登校しているわけでして、わしとしては、白杖片手に歩く親父と一緒に歩くのは恥ずかしいのではないかと考えたのである。
そこで、わしは、
「先に歩いてええよ。」
と言ったところ、
「もう、先に歩いてます。」
といつもと違う口調である。
先に歩く娘。
わしは意識して少し後ろを白杖スリスリついていく。
途中の交差点での別れ際、
「ほんじゃ行ってくるね。」
と遠慮気味に声をかけたところ、
「ウン、行ってらっしゃい。」
と、いつもの口調で挨拶をしてくれた。
わしの考えすぎだったのかしらん。
自分が視覚障害者であることはあまり気にしないようになったとはいえ、やっぱしどこか心の奥底で、子供たちに対して、自分が障害者であることを隠したがっている自分がいるのかもしれないなぁ。
会社から帰って、
「ただいまぁ。」
と居間でテレビを見ていた娘に声をかける。
「おかえりなさぁーい。」
と明るい声。
やっぱし、娘は朝の出来事はわしが考えているよりは気にしていなかったのかしらん。
こんなことをいちいち考えているようでは、わしも修行がたりませんねぇ。