(つづき)リクーム戦~ギニュー戦の悟空(NOR.22,700/Mid.MAX.180,100/Fin.MAX.240,800)

 

 VS.リクーム(NOR.41,600/MAX.52,000)

ナメック星に到着した悟空の最初の相手はリクームでした。この時の悟空は、戦闘力のコントロールにより戦闘力を5,000まで下げていました。
しかし、実際の悟空の戦闘力は先に述べた通りです。この時の悟空は「8倍界王拳」を常時発動しており、「Mid.MAX.180,100」までの範囲で自在に戦闘力をコントロールできる状態だったのです。
リクームの最大戦闘力52,000の1.25倍にあたる、戦闘力65,000(1.73倍界王拳に相当)を発揮して悟空が勝利しました。

 

 VS.ジース&バータ(両者ともNOR.40,000/MAX.50,000)

ジース&バータの戦闘力はリクームにやや劣る「MAX.50,000」としましたが、今度は二人がかりで悟空に挑みます。
しかしこれも、本考察においては戦闘力差が1.5倍以上あると複数人でかかっても無駄だとしていますので、悟空は戦闘力75,000(2.17倍界王拳に相当)を発揮して圧勝しました。

 

 VS.ギニュー(NOR.96,000/MAX.120,000)

ギニューは、戦闘力をコントロールできるタイプの戦士です。
1.25倍法則により、最大戦闘力からの逆算でギニューの基礎戦闘力を96,000としましたが、最初に悟空と対峙したときの彼の戦闘力がこの数値であったかはわかりません。(65,000ほどに抑えていたと予想します。)
ギニューは悟空の戦闘力を分析し、「60,000ほどとみた」と予想します。
ここで注意していただきたいのは、ギニューが言った60,000とは基礎戦闘力のことだということです。戦いが始まる前の悟空の戦闘力(つまり、基礎戦闘力)をスカウターは5,000と計測し、ギニューはその5,000を否定して60,000と言ったのです。ギニューは悟空のことを「NOR.60,000/MAX.75,000」だと言っていたのです。
悟空と一戦交えたギニューは、悟空の戦闘力を「MAX.85,000」と予想しなおし、悟空に真の力を見せるように促します。
悟空はギニューのフェアプレー精神に敬意を表し、8倍界王拳の最大出力180,100まで戦闘力を上昇させました。

圧倒的な戦闘力差を見せつけられたギニューは、ついに奥の手のボディチェンジを発動し、悟空の肉体を乗っ取ったのでした。
 

  フリーザ最終形態戦の悟空(NOR.26,800/Mid.MAX.254,800/Fin.MAX.330,800)

ギニューによって乗っ取られた悟空の肉体は、ベジータの猛攻撃を受け瀕死状態に陥ります。その後、自分の肉体を取り戻した悟空は、フリーザの宇宙船のメディカルマシンによって傷を回復します。
この超回復によって、悟空の基礎戦闘力は26,800まで上昇したものとします。成長率は約1.18倍で、サイヤ人の通常の成長率1.25倍を下回ります。(1.18=1.25の3/4乗)

 

なぜ成長率が下回ってしまったのか?私はこれを「ボディチェンジというややこしい能力のせいで生まれた齟齬」であったと考えます。
サイヤ人の超回復は、「戦闘」→(瀕死状態)→「回復」のプロセスを経て発動します。作中でベジータが4回目の超回復を試みたとき、ベジータは「自ら死にかけても効果はない」と言い、クリリンに自分を半殺しにさせました。「戦闘」によって瀕死状態に陥らないと超回復効果は得られないのです。

しかしこのときの悟空の超回復プロセスでは、「戦闘」のプロセスはギニュー(の精神)が体験したものでした。このためサイヤ人の超回復が正常に発動せず、本来の成長率を下回ってしまったものと考えます。

ともあれ、この戦闘力で悟空はフリーザとの最終決戦に挑みます。界王拳方程式の値は以下の通りとなります。基礎戦闘力が上がったことで、界王拳の最大倍率は「20倍(安全域では10倍)」になりました。

 

 VS.フリーザ最終形態(NOR.144,900/70%MAX.371,000/100%MAX.530,000)

悟空とフリーザの最終決戦。悟空は安全域における最大倍率の「10倍界王拳」を常時発動状態で闘いに挑みます。
序盤は、200,000~240,000くらいの戦闘力による攻防だったのでしょう。悟空の7~9倍界王拳、フリーザの40~45%マックスパワーに当たる戦闘力です。
悟空の実力を見切ったフリーザは、「マックスパワーの半分も出せばキミを宇宙のチリにすることができる」と豪語します。フリーザの50%マックスパワーは265,000(=530,000×0.5)。
対する悟空は、10倍界王拳の最大出力254,800で対抗します。
この戦闘力差で「宇宙のチリ」にできるかといわれると、フリーザのセリフは多少大げさな気がしますが、フリーザの戦闘力が優っていることは確かです。しかも、フリーザの戦闘力はマックスパワーの50%にすぎません。まだまだ余力があることを含めてのこの大げさな表現だったのでしょう。
悟空はフリーザの「マックスパワーの半分」というセリフがハッタリであることに賭け、「20倍界王拳」で勝負を挑みます。20倍界王拳の戦闘力は330,800。フリーザの50%マックスパワーの約1.25倍であり、フリーザのセリフがハッタリであれば一気に決着をつけられる戦闘力差です。
しかし、ここでフリーザは65%マックスパワーの344,500くらいまで戦闘力を開放し、20倍界王拳かめはめ波を片手で押しとどめます。
悟空、いや界王拳では、フリーザにはかなわないことが証明されたのでした。

その後、悟空は超元気玉を生成し、ピッコロらの協力もあり、これをフリーザに直撃させることに成功します。
しかし、フリーザは「死ぬかとおもった」と言いつつもこれに耐え、クリリンを爆殺します。そしてついに、悟空が伝説の超サイヤ人に変身します。

 

  超サイヤ人になった悟空(NOR.428,800/MAX.536,000)

超サイヤ人によるパワーアップは、基礎戦闘力を16倍に上昇させるものとします。さらに、本考察では基本ルールとして基礎戦闘力の1.25倍のパワーを最大戦闘力として発揮できますので、「超サイヤ人の『最大』戦闘力は、超サイヤ人前の『基礎』戦闘力の20倍(=16倍×1.25倍)」と言うことができます。

つまり、「NOR.26,800×20=MAX.536,000」で、悟空はフリーザの100%マックスパワーの530,000を超える最大戦闘力となったのでした。
 

とはいえ、超サイヤ人変身後の闘いの序盤は、悟空は基礎戦闘力の428,800、フリーザは65%マックスパワーの344,500くらいでの攻防だったと推測します。(戦闘力差1.24倍)
悟空がフリーザのデスビームをあえて無防備で受け止めるシーンでは、悟空は戦闘力を瞬間的に516,800まで高めて耐えたものとします。(戦闘力差1.5倍)
対してフリーザは、100%マックスパワーを発揮することを宣言し、挨拶代わりに、基礎戦闘力状態の悟空を70%マックスパワーの371,000で攻撃します。(戦闘力差1.16倍)

100%マックスパワーのフリーザに対し、悟空も最大戦闘力を発揮して互角の攻防を繰り広げます。…しかし、フリーザの100%マックスパワーは持続的に発揮することが困難なパワーでした。
フリーザの戦闘力は徐々に低下し、ついに超サイヤ人孫悟空に敗北したのでした。

 

蛇足ながら一応断っておきますと、本考察では「超サイヤ人と界王拳の重ねがけ」はできないものとしています。
界王拳は、作中では悟空しか習得できなかった特別な技術です。(ピッコロらはおろか、界王様自身ですら「ついに極められなかった」と言っていました。)
なぜ悟空だけが界王拳を極めるレベルまで習得できたのかというと、私は、界王様が「心は水晶よりも透きとおっておる」と言った、悟空の無二の精神にその理由があるような気がしています。
一方で、「おだやかな心を持ちながら激しい怒りによって目覚めた」状態が超サイヤ人です。たしかに作中の超サイヤ人状態の悟空は、普段より攻撃性が増していて「悟空らしくない」ように見えました。
超サイヤ人の精神状態は界王拳を操るために必要な精神状態ではなくなっているため、超サイヤ人状態で界王拳を発動することはできないのだと考えたいと思います。