実はこれら全ては「シリウス信仰 = 聖方向」というキーワードで一つにつながっているのです。ゾロアスター教はBC500年頃に最盛期を迎えていた古代ベルシア、アケメネス朝の国教だが聖都市、ベルセポリスの主軸が真北から20度西に傾いている。この方向が聖方向なのだ。



ヘルセポリスには西から北に折れ、入り口は北で南が深奥である。



聖方向が真北から20度西に傾くということは真南から東に2O度傾いていることでもある。



この方向はBC5OO年頃、冬至の真夜中、午前O時にシリウスが南天つ主者の如く燦然と輝いている方向だったのである。



事実ゾロアスター教では主神で、太陽神、アフラ・マズダの次に崇められていたのがシリウスのテシュトリア神だった。



秦氏とイワクラだが、秦氏の渡来はどんなに古くみても、せいぜい五世紀前半までだ。ただし朝鮮からではない。中央アジアに巨大王国を樹立した大月氏が秦氏である可能性が高い。栗本慎一郎は確言してはいないがほぼそんな問題提起をしている。





BC1500年代のエジプ卜新王国時代の有名な主、アケナトンの都の主軸がこの聖方向を示していることに気づいている。



BC5OO年には聖方向はシリウスと関係付けられたのは間違いないが、それより1000年以前にこの方向が重視されていたのだ。





しかもアケナトンは太陽神を唯一神とした宗教を信じていたから、聖方向はやはりミトラ信仰が発生源かもしれない。これは今後の研究課題ではある。