最後から2番目の「恋物語」じゃなくて「挑戦物語」です。2 | tatu-kuu(車いすおばあちゃん)

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好きなことをして
誰かに喜んでもらえて
毎日ワクワクしたい
お出かけ大好きな
おばあちゃんです!

 

スーパーハイパーポジティブシンキングの

車椅子おばあちゃんだってへこみます。

どうしていいかわからなくなって、動けない時もあります。

そんなネガティブシンキングの時のことを思い出して

書いてみようかと思います。

例によって妄想・フィクション・思い違い満載の

グダグダ文章です。

よろしくお願いいたします。

 

 

ポリオの2次後遺症で体調を崩していました。
専門外来の医師からのいいつけ、「とにかく休むこと」

「無理はしない事」「頑張ってはいけません」
を守り、なるべくベッドで過ごしていました。

ある時娘からAudibleを教えてもらいました。

検索で「定年後」とか「老後」とか「60代」とか入れて

何冊か聞いてみると、

 

「老後は好きなことをすればいい」

「お金につながることをした方が楽しい」

「年を取ってからも続けられることを若いころから見つけるといい」などと書いてありました。
 

いや~今更何もないし、

だいたい私の好きなことってなんなんだろ。
お金って言っても、もう働く気はないし、ていうか働けないし

体調が戻ってきたのでとりあえず、出掛けてみることにしましたが、やっぱり何をしても続かない、面白くない。

ところがブログを始めてみると、文章を書くことが面白くて

毎日が楽しくなりました。
「本にしたいなあ」
いろいろと調べましたが、
やっぱり自費出版はとってもお金がかかるようです。
 

ある出版社の「出版相談会」などというものを教えていただき

何も考えず「ポチ」とスマホで申し込みをしてしまいました。

受付のメールが届き日時と会場が書いてありました。
 

行ったこともない場所でしたが乗り換え検索をしてノコノコと出かけて行ったのです。

指定の時間よりだいぶ早く到着してしまい近くにあった有隣堂で時間調整。

なんだかそこにいるお客様がみんな出版相談会に来ている人に思えて落ち着きません。

 

指定された会場へ着きましたが受付にはどなたもいらっしゃいませんでした。


ちょっと覗くと奥の方はパーテーションでいくつかのブースに仕切られてそれぞれ相談中のようでした。
 

しばらく待っていると、スーツ姿の、でもどこか業界人ぽい雰囲気の男性が見えて
「ご相談ですか?お名前は」と言って名簿を確認してから
「どうぞ」と開いているブースに案内してくださいました。
私の緊張はマックスです
 

まず、説明がありました。
自費出版なので、本を1冊だすのに200~300万円のご負担が必要です。
 

「やっぱりね~」
 

さらに、書店へ並べるとなると印刷部数にもよりますが最低でも350~400万円はかかります。
 

「ひえ~」
 

私は笑うしかありません
 

「そんなお金かけられません」
 

と帰ろうと思いましたが、せっかくここまで来たのだからと
ドキドキしながら
 

「あの、一応企画書と原稿の一部を持ってきたのですが」
「見て頂けますでしょうか」と言ってみたところ
「あ、そうですか。ちょっと拝見させていただきます」
と言ってくださいました。

 

車いすの背ににかけてある袋からごそごそと封筒を出して渡しました。
 

その方は、ぺらぺらとめくって読まれ、
「いいんじゃないですか、題材はとてもいいですよ」
「うちの会社が好きそうなテーマですね」
とほめてくださって
「うちの会社でコンクールとかいろいろ募集してますので応募されてはいかがですか」
「まあ、来月末が締め切りなので、無理でしたら多分来年もありますから」
「そうですね、ありがとうございました」

相談は15分くらいで終わりました。

あ~あ、ずっと緊張して昨夜はいっしょうけんめい原稿をつくって、プリントして封筒に入れて、

えっちらおっちら横浜くんだりまで出てきて

これです。

やっぱり私はどこかおかしな、身の程知らずなおばあちゃんなのだと、どっと疲れ、高島屋のデパ地下による元気もなく帰りの電車にのりました。

私なんか何もないとんでもない勘違い野郎だと
へこたれた車椅子おばあちゃんでした。