盲腸ガンと診断された日~その1 | 盲腸ガンと戦った母の記録

盲腸ガンと戦った母の記録

平成28年11月、最愛の母に盲腸ガンが見つかりました。翌年5月に他界するまでの母の記録と娘の日常

 母は10年前に罹患した肺腺癌の定期検診を、3か月に一度受けていました。

 CTも撮っていました。ただそれは胸の辺りだけ。

 胃腸から下は撮影していませんでした。

 7月に定期検診に行った際、肝臓に膿瘍が見える、と言われエコー検査を行いました。この時の診断は良性のものだろう、という見解。腫瘍マーカーも上昇していなかったため、様子を見るということになりました。

 

 この時に、私もついていって、骨盤までのCTを撮ってくれ、とお願いすれば、早期発見できたのかもしれない。

 

 たらればしか出てきませんが、後悔はつきません。

 

 それからまた3か月後の検診で今度は腫瘍マーカーのCEAがとんでもない数字を叩き出しました。基準値が5以下なのに母は1000を超えていました。これは明らかにおかしい、でも医者はCTを数週間後に撮影する、などというので、そんなのは待っていられない、すぐに診てもらえ!と、母をかかりつけの町医者に行かせ、取り急ぎそこで胃カメラを飲みました。

 すると胃には異常なし。なので今度はCTが撮影できる病院を紹介してもらって撮影してもらいました。

 撮影の数日後、かかりつけ医から電話がかかり、早めに結果を聞きに来てくださいとのこと。いやな予感しかしません。

 母は仕事が終わってからすぐに向かいました。

 結果を聞くと、盲腸の辺りがおかしい、そうかかりつけ医は言いました。

 早めに診てもらったほうがいい、肺癌との兼ね合いもあるから今まで行っていた病院の消化器内科に紹介状を書くから、と言うので、紹介状を受け取るとすぐに行くことにしました。

 

 紹介状をもらった病院へは私もついていくこととし、時間が取れれば一緒に来てほしいと兄弟にも連絡しました。この時点で10月も終わりの頃。

 

 11月1日、対面した消化器内科の医師はまだ若く、父母私長兄次兄長兄嫁で行ったので圧倒されたのか、大腸の入り口にがんがあるというだけで、あとは外科の領域になるので外科に言ってくださいの一点張り。

 

 もともとせっかちな長兄は、医者がこの様子じゃ話にならない!と見切りをつけ、改めて今度は消化器外科医の診察を受けることになりました。

 

 それが11月4日。この日は兄たちが同席できないため、父母と私、長兄嫁で話を聞くことになりました。

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 がんは早期発見が大切、と言いますが、本当にそう思います。

この時の初動が遅れてしまったことが未だに心残りなのです。

 

 肺癌で定期的に経過観察してるから、意外とお母さんは長生きするよ、だってすぐに病気わかるじゃん、と言っていた自分が情けないです。

 今はあの定期検診はなんだったんだろう、 たくさんの患者を診る医者が大変なのはわかるけど、医者は神様じゃないと思っているけど、なんのために通っていたのか、他のがんを見つけられない経過観察ってなんなんだろう、そう思ってしまいます。