2015年沖縄本島採集記(前編)

2015年09月24日22:40

昨日、4泊5日シルバーウィークのすべてをつぎ込んだオキナワマルバネの採集から帰還しました。

次々とマルバネクワガタ類の採集が禁止になっていく中、残されたのは沖縄本島と西表島の2島だけとなりました。特に沖縄本島は、私が離島採集に目覚めた始まりの地であり、非常に思い出深い島です。22歳の時に友人と4人でした初離島採集の、楽しくも悔しい思い出は今も忘れることができません。その時味わった経験が、その後の離島遠征の原動力の一つとなりました。


あれから11年、今年で7度目の沖縄採集となりますが、過去6回にわたるオキナワマルバネの採集実績はというと、惨敗に次ぐ惨敗で語るのも悲しくなります。それでは、過去の惨敗記録を紹介しましょう。

【涙のオキマル採集実績】
2004年 5泊6日 坊主
2005年 8泊9日 5♂4♀(♂最大55ミリ)
2006年 4泊5日 1♂(小型)
2008年 5泊6日 坊主
2008年 3泊4日 1♂(小型)
2009年 3泊4日 坊主


2005年以外はまさに目を覆いたくなるような記録です。これよりひどい方がおられたらぜひ教えて下さい(笑)
今までのべ28泊して、たった11頭しかオキマルが採れていません。天気が悪くて採集できない日程も多かったのですが、それを差し引いてもひどすぎる実績です。私にとってオキマルはまさに鬼門と言えるクワガタなのです。とはいっても、もちろんオキマル採集を諦めたわけではありません。

「何とか1頭でいいから大歯型を採集したい!」
これが自分に課してきた長年の個人目標です。

そんな、意欲だけは高いオキマルど下手採集者の私も9~10月の休みがなかなかとれず、毎年みなさんの成果をSNS等でうらやましく眺める年が続いていました。2014年にはついに耐えかねて短期の渡航計画を立て、飛行機のチケットまでとったのですが、無念にも台風接近でキャンセルとなりました。

そして2015年、ついにその時は訪れました。シルバーウィークという天佑です。例年のオキマル採集時期より少し早いのですが、「木採り」をするにはかえって好都合です。少し迷いましたが、5日間をすべてオキマル採集に捧げることになりました。


9月19日(土)初日
【スタートダッシュ!】
14時15分伊丹発の飛行機に乗る予定だったのですが、空港直行のリムジンバスがシルバーウィーク渋滞で大幅遅延となり、途中から列車を乗り継いで何とか20分前に空港着というドタバタ劇がありました。
沖縄那覇空港でレンタカーを借り、一路やんばるくいな荘へ。ここで事前に送ったトラップ等の採集器具を受け取り、すぐにヤンバルへ向かいます。オキマル生息域に到着する頃には20時をまわっていました。
それから1時間も経たないうちの出来事です。とある林道わきのシイをライトで照らしたとき、2頭のオキナワマルバネがウロのまわりにべったり張り付いている姿が見えました。

「これは夢?幻?」

しかし、それはまぎれもなく現実でした。写真を撮るのも忘れるくらい(笑)慌てて手でつかみ取ると、2頭とも小型ながら立派なオキナワマルバネの♂です。
思いがけない成果に、否応なくテンションもあがります。それから周囲を探索すること約2時間、今度は、林道上を歩く大きめのマルバネがライトに照らし出されました。

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立派な中歯型で、サイズは57ミリありました。なんと、初日にして長年の(笑)自己記録を更新してしまいました。その後朝3時頃まで粘っても成果はありませんでしたが、私にしては幸先のいいスタートが切れたのでした。とは言っても、今回の目標はあくまでオキナワマルバネの大歯型です。



ただ1つの勝利条件は、「オキナワマルバネの大歯を一頭でも採集する」なのです。



9月20日(日)2日目
【悪天候】
車中泊の後、日中は道の駅などでゆっくり過ごし、2晩目以降はやんばるくいな荘に泊まる計画です。6年ぶりの宿泊であったにも関わらず、宿のおばさんは私のことを覚えていて下さったようで、もう1人宿泊されているマルバネ採集者K君の隣部屋に案内されました。K君とは6年ぶりの再会でしたが、彼も私のことをしっかり覚えてくれていたようで、しばらく談笑しました。6年経っても変わらないメンバーがそこにいるうれしさも感じましたが、月日の流れの早さもしみじみと切なく思いました。

日中は休息以外にポイント下見も出来る範囲でやりました。
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ほどなくして、夕方からは雨が降り始めました。予報では晴れるはずでしたが、湿った空気とどんよりとした空の色に嫌な予感もしていました。その予感は的中し、夜中も断続的に小雨がありました。

19時頃、県道2号でマイミクのTさんにも初めてお目にかかる機会がありました。Tさんも精力的に採集をされておられるようでした。こういった方々との交流も旅の魅力ですね。


雨で真っ黒になった地面を見るのは厳しいので、路上流しはほとんどせず、シイの古木がありそうなポイントに何カ所も入っていきました。当然、身体はびしょびしょです。ところが、頼りにしていたGPS には等高線が表記されなくなる故障があり、ほとんど役立たずになってしまいました。遭難防止のため、あまり奥深くにならないようにシイの古木を巡るしかありませんでした。

しかし、雨で活動が鈍っているのか、ポイントが悪いのか、はたまた私の腕が悪いだけなのか、2晩目はマルバネボーズとなりました。


9月21日(月)3日目
【停滞・焦り】
採集できるのが残り2晩となって、いよいよ焦りも生まれてきました。オキナワマルバネの木採りですさまじい実績をあげている友人に採集アドバイスをもらい、自分なりに考えたポイントにチャレンジすることにしました。幸運にも、採集場所に向かう途中の路上で小型の♂を拾いました。
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数日間血眼になって走っても全く採れない時もあるのに、採れるときはこんなものです。

いよいよ20時をまわり、原生林に突入します。リュウキュウチクやツル系の植物をかいくぐり、ひたすらシイの古木を照らしていきます。突然現れる急な斜面や崖、川などをかいくぐって奥へ進みますが、頼みの綱のハンディGPSを故障で失った今となっては思うような活動が出来ません。何度も同じ場所に出てしまうなど、効率の悪い採集が続き、成果も全く出ませんでした。

翌朝、傷心のまま10本だけ仕掛けたバナナトラップを見て回りました。オキナワネブト少々に、大量のオキナワヒラタもついたりしていて少し癒やされました。
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ついに3晩目が終わりました。ここまでの主な成果は以下のような状況です。
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本命のオキナワマルバネは初日の57ミリを筆頭に4♂です。今までの惨敗に比べればかなり良い結果なのですが、狙いはあくまで大歯型です。

最後まで自分の力を信じて精一杯やりきるしかありません。そしていよいよ、最終夜夜がやってきます。

(後編へ続きます。)