静岡市が誇る匠の人たち…
チャバシーラが実際に話を聴き、「匠だ」「神だ」と思ったのは静岡市の「茶商」と呼ばれる人たちです。

静岡県は全国一のお茶どころ。
荒茶の生産面積も荒茶の生産量も全国の35~40%を占め、もちろん全国1位ですキラキラ

静岡県はお茶の生産地であるとともにお茶の集積地といわれています。
全国から荒茶が集まってくるのです。
そしてその中心が茶の取引市場がある静岡市です。

静岡市にはよい茶を栽培し、よい荒茶を作る技術を持った生産者たちがいます。
そして、荒茶から素晴らしい仕上げ茶を創りだす技術を持った人たちがいます。
その技術を持った人たちが「茶商(製茶問屋)」です。

静岡市葵区茶町周辺(安西、北番町など)にはたくさんの製茶問屋があり、茶商がいます。
茶商は、生産者から買った荒茶を工場で仕上げ茶に加工し、袋詰めして小売店に売るだけの人たちのように勘違いされがちです。
が、実際の茶商の仕事はもっとマニアックで奥深いのですカギ

荒茶を知りつくした茶商はとても敏感なセンサーを持っています。
荒茶を見たり、触ったり、嗅いだり、時には味見したりして、あっという間にお茶の長所や短所を見極めます。
もちろん自分が気に入った荒茶を買い付けするのですが、お茶は農産物ですから日によって違いはでるし、すべてが完璧という荒茶ばかりではありません。
それでもその茶の持つ良いところを最大限に活かし、欠点を感じさせない完成度の高い仕上げ茶を作ろうとするのが茶商です!

どんなふうに火入れしようか、どういうものとブレンド(合組)しようか、いや少し熟成させてみようかなど、茶商のイマジネーションは膨らみます。
茶商には想像力があり、また新しい価値を生み出す創造力もあるのですラブ

そして静岡市の茶商についていえば、彼らは静岡だけでなく、全国のお茶を見る場があります。
お茶の集積地で仕事をするということで、茶商の技術はさらに磨かれます⤴
実際、静岡茶市場で扱う荒茶の45%近くが県外のお茶。
静岡の茶商は全国のお茶に精通し、目利きができるのですおねがい

さらに、静岡茶市場での荒茶取引は通常は入札ではなく、生産者と茶商の相対形式(茶市場の職員も取引の場に同席しますが)です。
茶市場の中で、生産者と茶商が直接意見交換をしたり、茶商が荒茶への要望をその場で生産者に伝えたりできます。
つまり生産者が翌日の荒茶に茶商の要望を反映することが可能なのです。
生産者には競争意識が生まれ、茶商が満足するようなよりよい荒茶を作ろうとします。
その結果、茶商は自分の理想の荒茶を仕入れることができるわけです。
生産者の努力に応え、茶商は理想の仕上げ茶創りにさらに心血を注ぎます。

静岡市の茶商のレベルはおそらく全国一でしょうキラキラ
消費者のニーズや流行をつかんで、東京だったり、全国だったり、消費地に受け入れられるお茶を作ることもできますし、自分が売りたいと思う個性的なお茶を作ることもできます。

静岡市の茶商は「茶商」であり「茶匠」でもあるのです!!


*茶業界には「茶匠」という資格のようなものもあるようです。
しかし、チャバシーラは「茶匠」を荒茶の目利きの達人であり、茶の魅力を十二分に引き出し、磨き上げられた仕上げ茶を創る達人という意味で使っています。