23日、医療や介護の現場を視察しました。


国会では、野党各党が長寿医療制度を廃止しろという法案を提出したようですが、これについて、視察の後、同行の記者にコメントを求められました。



高齢者の先輩方の立場に立った制度を考えていかなければいけない。そういう視点に立つと、今までの老人保健制度は、本当に高齢者の方を守る制度なのか。


これまでの老人保健制度にいろんな問題があるからこそ、10年をかけて、関係者の中で精力的に意見交換がなされ、新しい制度の必要性の中で答申が出され、新しい制度がスタートしたわけです。


確かに、この制度の趣旨が十分伝わっていないために、特に高齢者の先輩方に不安やあるいは嫌な思いをさせてしまったかもしれない。それについては率直に受け止めなければなりませんが、一方で、その趣旨は正しいと思っています。


今日ももかかりつけ医の問題についていろいろ議論がありました。これをやめてしまうんではなくて、この制度を定着させていかなければなりません。高齢者の方々が、ワンストップでいろんな相談に乗ってもらえる仕組みは、老人保健制度には、ないわけです。


もっと高齢者の方が何に困っているのか、今ある制度をどう変えていくのか、新しい制度を定着させていくための工夫をどうするのか、そのことをしっかりやっていかないと、今までこれほど問題があると指摘された老人保健制度を克服していくことはできません。


少し前向きな議論をしていかなければいけないんではないかなというのが、今日現場を視察しての印象です。