林道漫遊記(ガソリンにまつわるエトセトラ) | たつにいさんのブログ

たつにいさんのブログ

マラソン、トレイルランニング、ツーリング、エンデューロレース

車社会の現代では、普段の生活になくてはならないのが「ガソリンスタンド」です。
免許と車、バイクを持っている人なら、最低1度は立ち寄った事があるでしょう。
林道ツーリングに出ると朝、昼、夜問わず必ずお世話になりますよね。
燃料補給の他に道を聞いたり、ちょっとしたトラブルの修理なんかでも。
林道を走る時に一番頭を悩ますのが「ガス欠」の問題ですよね。
今は日曜日でも営業しているガソリンスタンドがありますが、その昔は日曜日休業の所が多くありました。
おまけに山の中にはあまりガソリンスタンドが無くて、日曜日休業となれば問題は大問題になります。
2サイクルに乗っているライダーには「ガス欠」と言う厳しい現実が待っています。
おまけに予備の2サイクルオイルまで持たなくてはなりません。
どちらにしろ自分のバイクが、最低どれくらいの燃費なのか、普段から把握しておく必要がありますよね。
以前、わたくしはスズキのTS200Rと言うバイクに乗っていまして、そのTSは事の他燃費が悪く、リッター当たり9~10kmと言う、自動車並の低燃費でした。
ですから林道ツーリングに出掛ける時は、予備のガソリンまで積んで出掛けました。
同じ200ccクラスのKDXや、DTはどんなに回しても15km/Lを切る事はありませんでした。
そのTSを乗る前は、ホンダのXL250Rと言うバイクに乗っていまして、このXLは異常に高燃費でした。
新車の頃はリッター40kmと言う、今では信じられないくらいの高燃費で走った事もありました。
ですから10リッタータンクに満タンにしておくと、300km~350kmは走ってくれていました。
昔所属していたチームメンバーに、そのXLに装着出来るアチャルビス製のビックタンクを貰いました。
当時「パリーダカール ラリー」がテレビで放映されていて、わたくしはビックタンクマシンに憧れていたのです。
ですからそれを直ぐにXLに取付けて、ツーリングに出掛けました。
XLにビックタンクが付いたと言うだけで、気分的にはシリル・ヌブーかユベール・オリオールでした。(当時のパリーダカのスター選手)
そんなパリーダカ気分のXLは、フロントにはガソリン35リッター満タン、リヤにはキャンプ道具が満載。
XLの足つき性がセロー以下と言う異常なシート高になりました。
その時は2泊3日で宮崎県諸塚村周辺の林道を走ったのですが、地元に着くまで、ガソリンを注ぐ事はありませんでした。
しかし、喜んでばかりは居られませんでした。
転倒した時なんか、タンクが重い、リヤの荷物が重い、バイクが重い(XLは乾燥重量122kg)で一人で起こせませんでした。
ですから林道などで転倒する度に「まずリヤの荷物を全て下してからバイクを起こし、リヤに再度荷物をくくり付ける。」と言う面倒な手順を踏んでいました。
当時はヘタクソだったので、一日のうちに何度も転んでいましたので「その度に「荷物を全て下してからバイクを起こし、リヤに荷物をくくり付ける。」をバカみたいに繰り返していました。
そして嫌になったわたくしは、とうとうビックタンクを外しました。
その時わたくしの心の中で「パリーダカール ラリー」が終わりを告げました。

 

学(まな)びて然(しか)る後(のち)に足(た)らざるを知(し)り、教(おし)えて然(しか)る後(のち)に困(くる)しむを知(し)る。
学んでみて始めて、自分の足りなさが分かり、教えてみて始めてその難しさがわかる。