箱根と深海魚の旅part42

~深層水をまじめにstudy!1~

 

 

 

 旅行4日目、午後2時半。

 

 富士市の「富士山かぐや姫ミュージアム」を出発して。

 

 焼津市の「深層水ミュージアム」に向かう。

 

 本日最後の観光になる。

 

 東名を使って、およそ59㎞、50分。

 

 まあ最終入場時間(PM4:45)までには余裕があるのでのんびり行きまっしょい。

 

 途中、富士川SAによって三時のおやつタァ~イムっ!!

 

 妻がアイスをゲットして来る。

 

富士川(ふじかわ)SA

日曜日のせいかにぎわってた

 

富士山はこ~んな感じ

山頂付近が見えていた

晴れてたんだが雲量は多い

 

妻が車に戻って来る

なんなんなんなん…と

窓にかじりつくももた

 

買って来たのは富士山ソフト

下の青い部分はラムネ味

濃厚さと爽やか風味が一体化

暑い日だったのでほっとする

 

 ちょっとももたになめさせ過ぎた、反省。

 

 ちなみに富士山ソフトクリームのお値段は500円。

 

 原料にはあの丹那牛乳が使用してありまぁす。

 

 …てことで。

 

 午後4時前に目的地と~ちゃ~く。

 

こ~んなところです

左半分の青色はたぶん

深層水のイメージなんだろう

 

 焼津市の公的施設みたいで、そのためか入館はうれしい無料。

 

 あざぁ~すっ。

 

 たぶん「無料」にひかれたんだろう、幼稚園児ぐらいまでの感じがするちっさな子を連れた2家族ぐらいが、おそらくは時間つぶしのためにやって来ていた。

 

 展示の中身を考えれば、少なくとも小学校高学年以上ぐらいじゃないとおぼろげな理解すらままならんだろう。

 

 深層水についての啓発活動なんかがこの施設の主な目的になるんだろうしなぁ。

 

 まあ、多少は生き物の展示もあるんで、少しはちっさな子の興味を引けるかもってぐらいだな。

 

 …それはともかく。

 

 さっそく突入してみませう。

 

まず深層水って何なのかを

studyしていく

 

 一般に深層水(海洋深層水)と言えば、深度200m以深のところにある海水のことを言うそうだ。

 

 この定義でいけば、地球上の海水はほとんど深層水ってことになるなぁ(95%ぐらいにもなるらしい)。

 

 写真の右部分の「海洋大循環」というのは、大洋のかなり深い部分の水の流れのこと。

 

 もともとは「深海に流れなんかない」と考えられていたんだが、1980年代になってから「いや、流れはある」ってことが判明する。

 

 簡単に言えば、極地方でつくられた高密度の深層水が赤道付近に向かってゆっくりゆっくり流れていってるのだ。

 

 逆に海の表層では、赤道付近の低密度の海水が極地方に流れていってるのね。

 

 「ゆっくりゆっくり」と書いたが、このシステムで海水が地球上をぐるうり一巡するのにかかる時間は…なんと2千年だそうだ!!

 

 超絶気の長い話。

 

ここの施設では

深度270mと397mの2か所から

水を取り入れてるらしい

 

 こうした深層水の取水施設は、当然なるべく海岸から急にぐうっと深くなっている地形である方が都合いいわけで。

 

 通常は島(佐渡島、久米島など)や半島などの尖った部分の先端(高知県室戸、神奈川県三浦など)に造られるのが普通なんだが。

 

 ここ、駿河湾の場合は例外と言える。

 

 なんせ沖合2㎞で深さが500m、最深部はなんと2500mにもなるってんだから。

 

 こんなに深い湾は日本では他のどこにもない(ちなみに富山湾にも深層水取水施設はあるが、そちらは最深でも1000m)。

 

 とにかく駿河湾は深いのだ。

 

冷たい海水って親潮かなぁ?

南は宮城県くらいまでしか

下ってないように思ってたが…

 

 ここ駿河湾が暖流の影響を受けてるってのは分かるが、寒流の影響も受けてるってのはどういうことかな。

 

 …しばらく頭を巡らせてようやく理解。

 

 表層では宮城県くらいまでしか下ってないように見える親潮も、実は深層水としては駿河湾辺りまでやって来てるようなのだ。

 

 これは、さっき見たように、なんでわざわざ深度を変えた2か所から深層水を取水してるのかってことの理由にもつながっていて。

 

 どうやら上の深度270mからはあったかい黒潮系の深層水を取り。

 

 下の397mからは冷たい親潮系の深層水を取ってるってことらしい。

 

 それぞれ採取してる深層水の種類が異なってるのだ。

 

 うん、スッキリ。

 

 続いては深層水ってのはどんな水なのか、ってことについて見ていく。

 

深層水の温度が

体感出来るっていうコーナー

手形に手を乗せてみると…

 

 まず、深層水は冷たい。

 

 ほぼ10℃以下になっている。

 

 もしかしたら深海は地殻の薄いところでもあるんで、マントルの影響を受けて(マントルの上部でも1000℃くらいだと考えられている)、結構あったかくなってるのではと思ってた人もいるかもしれない(昔の旅読もそう思っていた)。

 

 ところがぎっちょんちょん。

 

 表層の水の影響を受けないので、季節ごとの変化などもなく、1年を通して安定した低水温を保っているらしい。

 

 詳しくは書かないが、その安定して低温が保たれていることを利用した「海洋温度差発電」なんてのも考えられているそうだ(現在試験プラントが稼働中)。

 

これが深層水の大きな特長

きわめてきれいであること

ただし将来的には分からない

 

当然にごりも少ない

光の中に浮かぶホコリと同じく

ライトを当てるとよく分かる

 

 深層水は結構きれい。

 

 まず表層水の影響を受けないので、各種排水による化学物質汚染の度合いが極めて少ない(ただし固形のゴミはちゃんと深海まで落下して来る)。

 

 また太陽光が届かないために植物プランクトンは育たず、結果として動物プランクトンもおらず。

 

 加えて低温でもあるため、各種雑菌等も必然的に少なくなる。

 

 とまあ深層水はかなりきれいなんだが、めっちゃ厳しい日本の水質基準をクリアしてるってほどではないんで、(しょっぱいことを別にして)飲むためにはさらにろ過などの処理を行う必要があるようだ。

 

読みたい人は読んで

マリンスノーは生物の死骸等の凝集体

世界中の海で休まず降り注いでいる

 

その豊富な栄養分を利用して

魚の養殖等をやろうというのが

「海洋の牧場」計画だ

 

 深層水は肥えている。

 

 陸上であれば…。

 

 動物たちの排泄物や死骸などは微生物によって分解され、大地の養分となり。

 

 それはやがて緑の植物を生い茂らせることになるんだが。

 

 海の場合は、同じように海の生物から出来た栄養分がほとんど誰に消費されるでもなく、深海にたまりっぱなし状態になってるというわけ。

 

 確かにこれを賢く利用しない手はないよな。

 

 

 

 今日はここまで。

 

 今回はまじめ過ぎたかな。

 

 次回のうPは今回の続きです。

 

 深層水ミュージアム編、あともう一回お付き合いください。

 

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