箱根と深海魚の旅part8

~土山宿と東海道伝馬館2~

 

 

 

 本編の前に我が家のプチネタ。

 

 今日のお題は「ももた、アイス💗」です。

 

 コーンの部分のみとなったアイスをロックオンしとります。

 

おきにのキリンに目もくれず

アイスに釘付けであります

 

 ほ~んのちょっとだけあげようね。

 

 ちゃんちゃん。

 

 

 

 旅行1日目、午後3時半過ぎ。

 

 滋賀県甲賀市の「東海道伝馬館」を見学しだしたところだ。

 

 階段をあがって2階へ。

 

 とは言っても天井の低い「ツシ二階」って感じのところ。

 

 もとは物置とかだったのかもしれん。

 

 ここに、広重の「東海道五十三次」の絵をジオラマ化して盆景みたいにしたものがズラリと展示してあるのだ。

 

 惜しむらくは照明とか保存・管理のやり方で。

 

 ちょ~っと暗めの照明の中で、そのままポンと置いてあるだけのジオラマたちは少しばかりほこりをかぶり、少しばかり色あせてしまってるように見え。

 

 な~んかもうちょっとどうにかならんかったんかなぁ~と思えてしょうがない。

 

 結構スゴイもんだと思うんだがなぁ。

 

 …まあ、ともかく。

 

 その中のいくつかをご紹介。

 

日本橋「朝の景」

東海道の振り出しだ

 

 最初の一枚として、これは外せない。

 

 元の浮世絵と比べると一目瞭然だが。

 

 手前の雑踏の様子はかなり省かれてしまい、行商人と菅笠の人、それに犬2匹だけになってしまっている。

 

 都会らしいにぎやかさがなくなってるんでちょっと寂しくはあるなぁ。

 

 橋を渡る大名行列を目立たせたかったのかもしれん。

 

 手前のでっかく左右に開いた木戸もなくなっているが。

 

 これは見通しのいい構図にしたかったからかもな。

 

 日本橋、出来ればいつか訪ねてみたいぞ。

 

戸塚「元町別道」

現在の横浜市戸塚区

 

 朝日本橋から出発した場合、1泊目の宿になりそうな場所。

 

 こういう茶店のある風景は、いかにも旅行中のスナップって感じがして好きだ。

 

 元の絵にはない、ちょっとお偉い感じの駕籠が一丁加えられているのは。

 

 構図的にさみしかったからかしらん。

 

 代わりに馬から降りようとしてる人が省かれてるのは残念。

 

 そこらへんの小川のようなところにちっさな橋がかけられているんだが。

 

 実際はちゃんとした普通の川(柏尾川)であり、橋も吉田大橋というそれなりの大きさがある橋だ。

 

 手前左に「こめや(は変体仮名)」という茶店の看板が見えてるが。

 

 近年まで現存してたそうだ。

 

 行ってみたかったのになぁ。

 

 ちなみに画題に「別道」とあるのは、ここから鎌倉街道が分岐してるかららしい。

 

大磯「虎ヶ雨」

現在の中郡大磯町

 

 こういう景色がスゴク好きだ!!

 

 海岸の道、かっこいい松林、トボトボ歩いてる感じの人、馬…。

 

 うん、いい。

 

 みのを着てることからも分かるようにこれは雨の風景なんだが。

 

 残念、ジオラマでは表現しにくいんよなぁ。

 

 左にわらぐろが二つほどあって、手前はずっと田んぼになってるみたいなんだが。

 

 昔はこ~んな海岸のきわまで田んぼをつくってたのかしらん。

 

 画題の「虎ヶ雨」というのは、有名な曾我兄弟の仇討ち事件の際に。

 

 恋人であった曾我十郎祐成と別れることになった遊女の虎が流した涙雨のこと。

 

 ちなみに十郎は仇討ちを果たしたあとで斬り合いに疲弊したところを討ち取られ、虎は事件後に事情聴取を受けたのちに放免され、出家して信濃の善光寺に行ったそうだ。

 

箱根「湖水図」

左は芦ノ湖に違いない

 

 「五十三次」の中でも有名だし、これから実際に行ってみる場所でもあるので選んでみた。

 

 どうやらこの絵のように見える場所は残念ながら現実には存在してないらしい。

 

 この山は駒ヶ岳であるハズだが、現実の駒ヶ岳が丸っこい感じの山頂であるのに対して、この絵の山頂付近はほとんど切り立った崖になってしまっている。

 

 愛媛のド田舎に住む旅読さんは、石鎚山なんかを思い出してしまう(下に写真を載せときます)。

 

 あと、なんと言っても山の色!!

 

 なんとまあサイケデリックな色の使い方。

 

 こ~んな山、ないでしょう!!

 

 おかげでこの絵の印象が見る者に強く刻まれるんだろうけども。

 

 ジオラマの方はぐっとこのサイケ調の色彩が抑えられていて。

 

 灰白色の地に赤土?部分がちょこっと見えてるって感じになっている。

 

 林間に大名行列がのぞいてるんだが、こんな風景はドローンでも飛ばさないと見えないんじゃないのかなぁ。

 

紅葉してる石鎚山

撮影:Hiro1960様感謝です

 

蒲原「夜の雪」

現静岡市清水区蒲原

 

 「五十三次」の絵の中で最も好きなや~つ。

 

 山も家も木もすっかり雪化粧。

 

 歩いて行く町の人(たぶん旅人じゃない)のみのや笠にも雪が積もっている。

 

 江戸の側から言うと、富士川を渡ってから4㎞ほど海岸に向かって歩いて行った辺りになる。

 

 静岡だし海岸のすぐ近くだし、いくら江戸時代の話だと言っても、実際の蒲原でこんなに雪が積もるなんてことはなかったろう。

 

 つまりはこれも広重の創作ということになる。

 

 だけどまあ、そのおかげでこの絵は傑作になってるんだから終わりよければなんとやらだ。

 

 実はJR新蒲原駅の近くに「蒲原夜之雪記念碑」なんてのがあるんだが。

 

 ただ雪の多さってだけでなく、この絵の景色に合致する場所は蒲原にはないそうなんで。

 

 「まあとにかく蒲原のことには違いないんだから、あの有名な絵の場所ってことにして、記念碑でも建ててやれ」

 

 …ってな感じで建てられたんじゃないだろうか。

 

鞠子「丸子」

現静岡市駿河区丸子

 

 去年の11月に「とろろ汁の丁子屋」に行ったとこなんで選んでみた。

 

 丁子屋さんはまさにこの絵のような感じに建てられていて、趣はバッチリ。

 

 季節は春の初め。

 

 梅の花が咲き始めたところだ。

 

 遠くは春霞。

 

 店先にとろろ汁をすするお客が二人いる。

 

 元の絵には赤ん坊を背中におぶってとろろ汁のおかわりを運ぶ女の人が描いてあるのに、ジオラマではそれが省かれてしまってる。

 

 残念。

 

 この場面は十返舎一九の「東海道中膝栗毛」からとられたものらしく。

 

 客の男二人はそれぞれ弥次さん喜多さんらしいんだが。

 

 とろろ汁屋の女房もしっかり役回りがあるキャラクターなんで。

 

 ここはちゃんと登場させてもらいたかったなぁ。

 

嶋田「大井川駿岸(すんがん)」

現島田市大井川河原

 

 ここもまあ、去年の11月に訪れた場所なので。

 

 「駿岸」というのは駿河側の岸っていう意味だ。

 

 大井川の川渡しの様子が描かれている。

 

 幕府の政策によって架橋が許されなかったので、ここを通ろうとする者はみ~んな川越人足のお世話にならないといけなかったわけですな。

 

 かな~り上方から見下ろしたような構図になってるが、もちろんこんな風に眺められる場所なんて現在でもありはしない。

 

 それこそドローンでも使わないことには見れるハズのない景色。

 

 ジオラマの方は川渡しをしてる周辺部を拡大して製作しているようだ。

 

 それはそれで見やすく、分かりやすい。

 

 大名行列が渡っている途中の風景ね。

 

 元の絵にはれん台で渡してもらってる人や腰を下ろして待機してる侍たちの姿なんかもあるんだが、それは省略されてるみたいだ。

 

 手前の方にいるのは、たぶん大名行列が渡りきるまで待たされているんであろう、町人たちだと思われる。

 

 

 

 今日はここまで。

 

 次回のうPは今回の続きの旅日記。

 

 東海道伝馬館編、もうちょっと続きます。

 

 スマソ。

 

にほんブログ村 旅行ブログ 車中泊の旅へにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへにほんブログ村 その他生活ブログ いろいろやってみるへ