宇宙を目指す物語16

~青い海の宇宙港に行きたい~

 

 

 

 本編の前に我が家のプチネタ。

 

 今日のお題は「ももた、母ちゃん抱っことそのあと1」

 

 ということで、これはとある朝のこと。

 

 とりあえず母ちゃんに抱っこされてるももたです。

 

ぼくの定位置ですからぁ

 

 しっかり収まってます。

 

 

 

 閑話休題。

 

 今回ご紹介するのは「青い海の宇宙港春夏篇」。

 

 著者は川端裕人さんで、発行は2019年早川書房から。

 

これが表紙です

帯に毛利衛さんの言葉がある

(©川端裕人/早川書房)

 

 著者である川端裕人さんの本を紹介するのはこれで二度目。

 

 前回は川端さんの小説家としてのデビュー作でもある「夏のロケット」を紹介している。

 

 気になる向きは宇宙を目指す物語03~ロケットボーイズに加わりたい~を参照のほど。

 

 以上CMでした。

 

 …ということで。

 

 この本で主に描かれているのは。

 

 「世界で一番美しい」宇宙港がある多根島を舞台にした。

 

 一年間の「宇宙遊学生」として都会の小学校から多根島にやって来た少年、天羽駆(あもうかける)の成長の様子だ。

 

 表紙絵を見てもらえば、書かれている内容はほぼほぼ推察されるのではないだろうか。

 

 にしても天羽駆とは、いかにもこの話用にあつらえましたって感じ満載のネーミングだなぁ。

 

 メインの主人公は天羽少年なのだが、サブの主人公のような存在が日本宇宙機関職員の加勢遥遠(かせはると)だ。

 

 たぶんだが、少年だけの物語にしてしまうとロケットやら宇宙やらの踏み込んだお話を語りにくくなるんで、そういうところを補うためにちょ~っと大人視点も盛り込んでみました、って感じなんじゃないだろうか。

 

 ちなみに多根島というのはもちろん種子島のこと。

 

 宇宙港は種子島宇宙センターね。

 

 種子島宇宙センターのある鹿児島県南種子町では、実際にこの本にあるような一年間の留学制度を1996年から行っている。

 

 南種子町宇宙留学制度というらしい。

 

 毎年50人ほどが町内の小中学校に分散し、里親の元でホームステイしながら学んでいくというわけ。

 

 こういうのって大体、徐々に住民が減り、子どもが減って、学校が廃校の危機ってなったところで。

 

 なんとかそれを阻止し、町自体も活気づけようとして行われるものだよな。

 

 南種子町内に中学校は1校だが、小学校は8校。

 

 中学校の生徒数は3学年で150人ほどなんで、1学年はせいぜい50人。

 

 これが町内8校からやって来たっていうことは…。

 

 つまりどの小学校も全学年1クラスで、しかもほとんど10人を切るクラスばっかだということになる。

 

 どの小学校も極小規模校なのだ。

 

種子島の美しい海

撮影:⭐︎AKA⭐︎様感謝です

 

 ここでの体験の1番はロケットの打ち上げを見学出来ること。

 

 たとえ悪天候等で打ち上げ延期になったとしても、そんなの関係ねぇ。

 

 この島に住んでるんだから、いざ打ち上げってなったときに見学すればいいだけのことだ。

 

 うらやましい。

 

 あと、JAXAと協力し合っての宇宙授業なんかももちろんある。

 

 島ならではの自然体験、農業体験などは言わずもがな、だ。

 

 …と、このように書くといいことだらけみたいなんだが。

 

 旅読が離島にいたころに、同じように留学制度を取り入れていた学校の内情について聞かされたところでは。

 

 里親を引き受けてくれたおうちとのコミュニケーションがうまくとれない場合なんかもあって。

 

 みんながみんな留学生活を満喫出来てるってわけでもないようでありましたぁ。

 

 あ、これは愛媛県でのお話ね。

 

 前置きが長くなった。

 

 本の内容で、旅読的に気になった箇所を紹介していこう。

 

 

 

 秘密基地づくり。

 

 今どきの子どもらはやらないんだろ~なぁ~。

 

 主人公の天羽少年たちが作ったのは捨ててあったベニヤ板や段ボールを組み合わせたモノらしく。

 

 たぶんだが旅読たちが子ども時代に作ったのと、大差ないと思う。

 

 天羽少年たちの秘密基地は、友達の周太君が花火の火薬を集めて遊んでいてボヤ騒ぎにしてしまったために、ジ・エンドとなる。

 

 旅読たちの秘密基地は、知らん間に誰かによってめっちゃくちゃに壊されてしまってたなぁ。

 

 

 

 ロケットの発射場面。

 

 これなぁ、どの話で読んでも「いいなぁ」と思ってしまうんだよなぁ。

 

 昨日のブログ記事では宇宙飛行士への憧れ的なことを書いたのだが。

 

 実は現在の旅読が宇宙飛行士と同等以上に憧れてるのが射場管制官なのだ。

 

 発射までの流れを一人で仕切ってるって感じで、すんごくカッコイイ!!

 

 「ウォーターカーテン散水開始…フライトモードオン…駆動用バッテリーアクティベーション…オールシステムREADY…メインエンジン点火…固体燃料ブースター点火…リフトオフ!!」ってや~つ。

 

 もちろんこの段階に至るまでの、各部署担当に最終の意思決定を聞くってところも捨てがたい。

 

 「go or no-go」ってやつね。

 

 当然返って来るのは「go!!!!」って力強い答えだ。

 

種子島宇宙センター

撮影:Naotona様感謝です

 

 同じく、ロケットの発射場面。

 

 今度は天羽少年たちが作ったモデルロケットだ。

 

 燃料として、多根島で採れた黒糖を使ってるというところが大きなウリのやつ。

 

 実は砂糖は(もっとも砂糖だけでは安定して燃焼し続けることは出来ないのだが)ロケットの燃料として使うことが出来るのでぇ~す。

 

 そういや小説「ロケットボーイズ」でも主人公たちがシュガーロケットを作っていたっけなぁ。

 

 で、結局。

 

 主人公たちの作った全長2m(かなりでかいな)のロケット「インギー・スウィート・ドリーム号」は発射の際の凡ミス(ケーブルが抜けてる)はあったものの、500mの高さにまで上がり、そのあとはパラシュートを展開して降りて来る。

 

 見事に成功!!

 

 天羽少年はチーム仲間の女子二人に両側から抱きつかれ、その場面だけはさながらハーレムアニメのような感じに。

 

 ちょっとうらやましいぞ、このやろう!!

 

 

 

 カブトムシを捕まえたりウミガメを放流したりする場面。

 

 今の子どもらって。

 

 たぶん周りにおぜん立てしてもらってのカブトムシ採りしかしたことのない子がほとんどだろう。

 

 採りに行ったことがある子なんかはまだいい方なのかもしれないが。

 

 よくカブトムシがついてる木があって、早朝に採りに行ったり。

 

 蜜などを塗り付けておいて、夜懐中電灯を片手に蚊に刺されながら見回りに行ったりなんかしたことないんだろう。

 

 昔は自分でワクワクを見つけてた、なんて言ったら昔を美化しすぎなんかなぁ。

 

 ウミガメの放流ってのは、実際に南種子町の小学校が取り組んでいる自然保護事業でもあるらしい。

 

 たくさんの子ガメたちが腕をパタパタさせながらひたむきに海に向かい、ようやく波打ち際まで到達し、大きな波に一匹ずつさらわれていく。

 

 旅読も見てみたいシーンだが、まず実際に見ることはないだろ~なぁ~。

 

ウミガメの赤ちゃんがんばる

撮影:たは様感謝です

 

 「目眩がするほど、キラキラ、ギラギラした夏だった」とある。

 

 子ども時代の夏とか、夏休みとかはやっぱこうでなくっちゃなぁ。

 

 関係ないけど、種子島にもいつか行ってみたいもんだが。

 

 やっぱ行くことないんかなぁ。

 

 なんか「宇宙を目指す」以外のことをいっぱい書いてしも~た。

 

 まあ、それでもよし。

 

 

 

 今日はここまで。

 

 次回のうpについてはたぶん1回だけの飛び込みで。

 

 「やっちまった課」がはさまる予定です。

 

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