宇宙を目指す物語15

~宇宙飛行士:山崎直子さん~

 

 

 

 本編の前に我が家のプチネタ。

 

 今日のお題は「ももた、苦手なシャワーのあと2」

 

 すこ~しアップにしてみました。

 

 洗い立てなので、毛がフワ~ッと広がってるのがよく分かってもらえるかと思いまぁす。

 

毛がフワフワのフワリんこ

それよか、おやつまだぁ

 

 ちゃんちゃん。

 

 

 

 閑話休題。

 

 今日ご紹介するのは「夢をつなぐ 宇宙飛行士・山崎直子の四〇八八日」。

 

 著者はもちろん山崎直子さんで、発行は2013年角川書店から。

 

表紙です

山崎直子さん、理知的なお顔

(©山崎直子/角川書店)

 

 大体、子ども時代に宇宙飛行士に対してほんのわずかな憧れも持たなかった…なんてのはむしろ特別な部類だと思う。

 

 そして多少の憧れを抱きつつ、なんとな~く大きくなっていくうちに、宇宙飛行士の夢はその他大勢の夢とおんなじように、自分の才能とか思惑とか、周囲の評価とか期待とかによって容赦なくふるいにかけられてしまい。

 

 いつしか自分の将来の選択肢の中に、「宇宙飛行士」は一片のカケラも残ってない、ということになるのだ。

 

 wikiによれば2024年2月現在で宇宙高度に到達した者は世界全体で610人(宇宙旅行者とされる者も含んだ数)。

 

 日本の国会議員の数よりも少ない。

 

 しかもソビエトのガガーリン以来、63年も経ってこの数だからな。

 

 これから宇宙旅行者の数はぐぅ~っと増えて行くことが予想されるけれども、宇宙飛行士の方はそんなに増加してはいかないだろう。

 

 ちなみに日本の宇宙飛行士は現役が6人、OBが6人の計12人。

 

 単純に数字だけでみても、宇宙飛行士なんてそうそうなれるもんじゃないってことが分かる。

 

 …いろんな分野で業績を残した人の多くが口にすることで、平凡かそれ以下の旅読が絶対に嘘っぱちだと信じてやまないのが。

 

 自分には人より優れた才能などありません、という言葉。

 

 もちろん才能だけで夢を実現させるなんて出来ないとは思う。

 

 運というか運命というか、そういうたぐいは必ず必要になって来る。

 

 ただ、ぜ~ったい的に優れた才能は必要不可欠なハズだと旅読は思う。

 

 御多分にもれず山崎直子さんも、「他の人と比べて特殊な何かをもっていたわけではない」とか「けっして天才的な頭脳をもっていたり、他人より恵まれた環境や富の中で育ったりしたわけではない」と語っておられる。

 

 これは旅読が今までず~っと思って来たことなんだが。

 

 夢に向かって努力し続けることの出来る粘り強さ、自分をきっちり制御出来るストイックさ、常に周囲から学び取ろうとし続ける勤勉さなどなど。

 

 才能ってのは、たぶんそれらを総合的に加味して初めて真の「才能」と呼べるものになるんだろう、ということ。

 

 単純に言えば「がんばることが出来るのも才能だ」ってことになる。

 

 山崎直子さんにはきっと「才能」があったに違いない。

 

 

 

 本書に出て来るおもしろ(と、旅読が思う)エピソードをいくつかご紹介。

 

 最終選抜試験の中のおもしろ課題。

 

 時刻表とガイドブックを使い、七万円の予算で「東北旅行一週間の旅」の計画書を作れ、というもの。

 

 これ、おもしろいっ!!

 

 旅読なら嬉々としてこの課題に取り組むだろう。

 

 もちろんその課題のあとで、実際にその計画書通りに東北地方一週間の旅をやってみるわけだ。

 

 

 

 宇宙飛行士の訓練方法で。

 

 一部ではかなり有名なんじゃないかと思われる、椅子に体を固定しておいて、ぐるんぐるん回しまくるってやつ。

 

 あれ、現在は行われてないそうです。

 

 まあ過去には行われていたらしいんで、それも結構おそろしや~ではあるんだが。

 

 

 

 T-38による飛行訓練。

 

 T-38ってのは練習用の超音速ジェット機のこと。

 

 「宇宙兄弟」ではムッタとデニール・ヤングが飛んでたやつね。

 

ムッタの初フライト

「宇宙兄弟」13巻より

(©小山宙哉/講談社)

 

 これはおもしろい、ってんじゃなくてうらやましい訓練。

 

 どんな景色が見えるんだろうか??

 

 本書には「体感速度もさることながら、あの、空の青と雲の白、眼下に見えるさまざまな地形のコントラストが続く絶景と爽快感はT-38でしか味わえない」とあって。

 

 T-38の訓練は山崎直子さんも大好きだったようだ。

 

 

 

 スペースシャトル(2011年からは使われていない)での食事。

 

 宇宙での最初の食事はサンドイッチ、とNASAで決められているそうだ。

 

 ただし何のサンドにするか、というのは個人の裁量でいかようにも決めていいらしく。

 

 山崎直子さんが選んだのはピーナッツバターサンド。

 

 あえてふだんから食べつけているモノにしたようだ。

 

 この辺、やたら豪華な具のやつを注文しそうな旅読などとは違うとこだなぁ。

 

 あと、シャトルにはキッチンもついてるのだが。

 

 なんとシャトルのキッチンは壁に縦にくっついてる!!

 

 壁からせり出してたりはしてない!!

 

 まあ無重力なんだから水平でなくてもいいと頭では理解出来るんだが。

 

スペースシャトル模型

各務原航空宇宙博物館のもの

 

 シャトル発射の様子。

 

 旅読的にすんごく心躍るシーンだ。

 

 特にココっていうところはなく、引用はしないんで、興味のある方は実際にお読みいただきたい。

 

 宇宙服を着て、乗り込んでから発射までゆうに3時間以上かかるらしい。

 

 確実におしっこしたくなるな。

 

 してるところが見えないとはいえ、大勢の人にモニターで見つめられながらおむつの中におしっこするというのはどうもなぁ。

 

 ええい。変なことを考えてどうする!?

 

 発射後、宇宙に出るまでは8分間とちょっと。

 

 重力は3倍になり、空気のカタマリで体が押さえつけられているように感じ、意識して大きく呼吸しなくてはならないらしい。

 

 

 

 ISSに近づいたシャトルに対して、ISSに滞在中の野口聡一さんからシャトル内の山崎直子さんに送られたメッセージ。

 

 山崎直子さんの話じゃないんだが、旅読の心に残ったこととしてここに書かせてもらおう。

 

 こんなの。

 

 I cannot wait to see your big smile.

 

 「あなたの笑顔が待ち切れません」だとぉ!!

 

 キザか!!!!!!

 

 失礼極まりないのを承知で書くが、あの人のよさそうな薄毛のおっさん。

 

 こ~んなセリフを恥ずかしげもなく吐くやつだったとは。

 

 人は見かけによらないです、はい。

 

ISSのきぼうのモジュール内(模型)

各務原航空宇宙博物館のもの

 

 

 

 

 ISSでの生活中、朝はウェイクアップコールの音楽が流れるらしいんだが。

 

 どうやら全クルーからのリクエスト曲が順不同で流されているらしい。

 

 山崎直子さんリクエストのウェイクアップコールの音楽は、久石譲作曲の「ハトと少年」。

 

 「天空の城ラピュタ」で、朝自宅の屋根にあがったパズーがトランペットで吹いてたやつね。

 

 さわやかすぎるくらいで、実によきかな。

 

 

 

 ISSで山崎直子さんが行った実験。

 

 無重力下では、色つきシャボン液のシャボン玉は何色になるか?

 

 地球上ではシャボン玉はすべからく透明で、光の具合いでは一部虹色が渦巻いて見えるのだが。

 

 …なんと宇宙ではしっかりと色つきのシャボン玉になるらしい。

 

 うん、これもおもしろい!!

 

 

 

 本書は中学生の課題図書にもなったらしい。

 

 この本を読んだ中学生の中から一人でも宇宙飛行士を目指そうかなんてやつが現れたら、山崎直子さんも望外の喜びだろう。

 

 大人も読めます。

 

 

 

 今日はここまで。

 

 次回のうpについてはやっぱりまだ決めてません。

 

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