宇宙を目指す物語14

~宇宙はジョークでいっぱい~

 

 

 

 本編の前に我が家のプチネタ。

 

 今日のお題は「ももたのお友達??プラスワン」です。

 

 お散歩の途中で出会う、ご近所の柴犬リキくん。

 

 とにかく出会いさえすればしっかりと歓迎してくれます。

 

 ただ…ももたはあまり関心がないようで。

 

リキくんもかわいいぞ!!

 

 もうひとつ。

 

 少し前の話なんで何を今さらっていう、おまけネタ。

 

 これですっ。

 

ローソンのへんてこスパです

 

 その名もミートポリタン!?

 

 なんだこれ??

 

 仮にもローソンが出すんだから、製品化までには数多くのチェックが入り、上の方の人たちの「これでOK」という決裁を経てきているハズなんだが。

 

 なんなんだこれ(二度目)??

 

 まあ単純に考えてナポリタンとミートスパ、一緒にしたらよりお得じゃねってことなんだろうが。

 

 安直にも程があるだろ。

 

 うまいものを二つ合わせたからって余計うまくなるとは限らないんだよぉ~っ。

 

 特に、こんなことしたら。

 

 あんまり具沢山でもないナポリタンの方は存在感が薄れてしまう感じがする(実際、食べてみてもそう思った)。

 

 それでなくても1:4くらいの割でナポリタンの方が量が少なく見えるってのに。

 

 …というおまけのつぶやきでした。

 

 

 

 閑話休題。

 

 「宇宙を目指す物語」の方も1年以上ぶりに続きをやりたいと思います。

 

 今日ご紹介するのは2冊。

 

 まずは。

 

 「宇宙はジョークでいっぱい」。

 

 作者はボブ・ウォードさんで訳者は野田昌宏さん。

 

 発行は1985年で、角川文庫から。

 

表紙はこんな感じ

 

 当然ながら現在は古本でしか手に入れられないのが実に惜しい本だ。

 

 作者の方はアメリカの新聞社で長年にわたって宇宙関係の記事を書き続けてこられた方らしい。

 

 野田昌宏さんの方はSF界に大きく貢献された方として有名だ。

 

 テレビ番組制作の方にもかなり携わられ、ポンキッキのガチャピンのモデルにもなっていることは「知る人ぞ知る」だ。

 

 本の内容だが。

 

 タイトルだけを見ると、宇宙関係のアメリカンジョークが満載されてる本みたいに思えるが実際はちょっと違う。

 

 アメリカが宇宙開発に燃えていた頃の、さまざまなおもしろエピソードがぎっしり詰め込まれている本なのだ。

 

 もちろんつながったストーリーなどはなく、順不同に、映画の予告編みたく、おもしろいシーンばかりがどんどんと続けられていくっていうだけなんだが…。

 

 胸を打つノンフィクションでも感動のドキュメンタリーでもない。

 

 それでも読んでいくと、当時の科学者、宇宙飛行士、それを様々な分野で支えるスタッフたちのいろいろな思いなどが不思議と伝わってくる感じがする本だ。

 

 それに加え、宇宙開発の話をしてもあんまり語られることのない、当時の宇宙開発を取り巻く社会の状況や一般の人たちの気持ちなどを知ることが出来るのもありがたい。

 

 たとえば、宇宙ロケットがまだ理論上でしか語られていなかった頃、アメリカの有名な新聞『ニューヨークタイムズ』は、「真空の中でロケットが進むことなどありえない」という記事を堂々と掲載し、アポロ11号のときになってから「謹んで昔の記事を訂正いたします」という記事を出したらしい。

 

 下手に言い訳せず、きちんと訂正することの出来るメディアってすばらしい!!

 

 どっかの国は見習ってほしい。

 

 ではでは。

 

 そのほかのエピソードのいくつかをご紹介したい。

 

 

 

蠅(はえ)のたとえ話

 

 フォン・ブラウンは、部下のあるグループが宇宙開発の不振にすっかりメゲかけているのに気がついてこんな話をした。

 

 「蠅が二匹、ミルクの中に落っこちたとする。すぐにギブアップした一匹はたちまち溺れてしまう。あらん限りの力を振り絞って、羽をばたつかせつづけたやつは、歩いてミルクの中から脱出することが出来た。ミルクの表面がバターになってしまったんだよ」

 

 グループは元気を取り戻した。

 

 

 

失敗時代…

 

 「ホロ苦い失敗もたくさんあったがね、今から考えてみると、そんなバカな騒動がわれわれの緊張を解きほぐしてくれていたんだね」H.E.ニューウェル博士はそう言いながら、ロケット草創期のことを話してくれた。

 

 「V2号打ち上げテストの時さ、そのV2号は完璧な軌道を描いて上昇を開始した。

 

 ところがそのとたんにパッ! 管制所の中は真っ暗! 停電だよ。テストは滅っ茶苦茶。

 

 あとで調べたら、管制所の横に置いてあるコーラの自動販売機の故障を修理するために、サービスマンがサーキットブレーカーを切ったんだ。それで、われわれはひとつ利口になったわけさ。管制所の電気系統は独立させなければいかん…とね」(後略)

 

 

 

ドライバーがあれば…

 

 アポロ12号における技術上最大のトラブルは、月面で使う予定のカラーテレビカメラが故障を起こしたことだろう。あとでわかったのは、それがごく軽微な故障で、ドライバー一本あれば、この7万8000ドルのカメラはすぐに直すことができたのだ。アポロ12号には軽く100万ドルを越すさまざまな機械が積まれているのに、工具らしい工具はなにも積まれていなかったのである。

 

 もちろん、次のアポロ13号からは工具が積み込まれるようになった。

 

 

 

 ちょっと…比較的まじめなお話ばかりを選んでしまったかなぁ~。

 

 もちろんおバカな楽しいお話もたくさん詰まってるので、たぶんそちらのすべらない話的なネタが好みの方のご希望にもきっちり応えてくれるかと。

 

 こういう話ならもっともっと読んでみたい!!

 

 出来ればロシアの方が旧ソ連時代の封印されたエピソードなんかを暴露しちゃってくれたりなんか…しちゃわないんだろ~なぁ~。

 

 もう1冊。

 

 「ワイオミング生まれの宇宙飛行士」。

 

 SFマガジン創刊50周年を記念して編まれたアンソロジー。

 

 編者は中村融さんで、発行は2010年、ハヤカワ文庫。

 

これが表紙です

 

 7編もの小説が収められているが、このブログ「宇宙を目指す物語」として紹介したいのは、タイトルにもなっている「ワイオミング生まれの宇宙飛行士」。

 

 アダム=トロイ・カストロ&ジェリィ・オルションの共作で、1999年発表。

 

 訳は浅倉久志さん。

 

 あらすじはこう。

 

 マークとフェイの間に普通に生まれたハズのアレックスは。

 

 なぜか見た目がグレイエイリアンそっくりだった。

 

 あの、よく宇宙人の姿として引き合いに出されるやつだ。

 

 ピンと来ないひとのために。

 

こ~んなやつです、あっそれねでしょ

作:IRAS様感謝です

 

 頭の部分が並外れて大きく、ほかの部分については。

 

 「彼の目は、顔面との比率からすると、おなじサイズの赤ん坊の平均より三倍も大きかった。しかも、黒目ばかりで、白目の部分は外から見えない。口は裂け目そっくりで、きちんと結ばれた薄い唇がついている。耳は穴のあいた小さく丸いつぼみそっくり。両手も風変りだ。左右とも五本の指と親指があり、どの指も、手と不釣り合いに長い」

 

 こんな具合だ。

 

 この少年が全米から好奇の目にさらされ、それこそ誹謗中傷の嵐に翻弄されることになったのは、だれにも容易に想像出来るだろう。

 

 だが、彼はほとんどゆがむことなく成長していくことが出来た。

 

 周囲の支え、特に両親の苦労のたまものだ。

 

 …やがてアレックスは宇宙飛行士を志すようになる。

 

 才能にあふれていたアレックス。

 

 だが、グレイエイリアンにそっくりというだけで彼の宇宙行きの夢はほとんど閉ざされかけてしまう。

 

 最終的には火星探査のミッションクルーに選ばれることになるのだが。

 

 彼がどのようにして困難を打ち破っていったのか、については実際にこのお話を読む人のためにふせておくことにしよう。

 

 物語の最後。

 

 火星ミッションのチームから離れ、一人で調査に出て行ったアレックスは機械の故障のため、火星に取り残されてしまう。

 

 最後の数日間、アレックスは調査を続け、地球との交信でも一切感情の乱れを見せなかった。

 

 「たとえこんな結末を迎えることが最初からわかっていたとしても、やはりぼくはここへきたと思う」とアレックスは言う。

 

 かっこよすぎる。

 

 現在アメリカでは月面基地建設のミッションがスタートしているようだし、これからもたぶん「なんでそんなことなんかに予算を使うんだ」と文句を言われつつも宇宙開発はなんとかかんとか進んでいくんだろう。

 

 地球の資源が枯渇しつつある現状から、宇宙にある資源を探します、とか。

 

 いずれ地球が住みにくくなったときのために移住先を確保します、とか。

 

 宇宙開発の理由はいろいろとまあこじつけられはするんだろうが。

 

 結局やっぱり一番説得力があって、一番シンプルな答えは「よく分からないもののことをよく知りたい」っていう好奇心なんだろうと思う。

 

 「しかし、われわれは知っている。アレックスの最後の数日は、人類の記憶から消えない。だれかが夜空を仰ぎ、あのむこうになにがあるのだろうと驚異を感じるかぎり」(本文中からの引用)

 

 実はこのお話は多少尾を引くような終わり方をしていて。

 

 アレックスとおんなじような子どもが新たにミシシッピ―州で生まれました、というところで終わっている。

 

 その子がいずれアレックスの遺志?を継いで宇宙飛行士となり、今度は無事に生還してくれるような続編でも書かれないんかな、とちょっとだけ思う。

 

 

 

 今日はここまで。

 

 次回のupについては確約は出来ないんだが。

 

 またぞろ旅日記になるやもしれません。

 

 ブックレビューまだたったの3回やん、とツッコミが入りそう。

 

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