空想生物図鑑09

~怖い!!有害超獣~

 

 

 

 本編の前に我が家のプチネタ。

 

 今日のお題は「ももた、冬の散歩2」

 

 すいません、のっけから失礼しますっ。

 

 まあ…散歩と言えばコレです。

 

右後ろ脚上げて…

 

 冬なのに緑色がイキイキしてるスイバの葉に引っかけております。

 

 枯れるなよ。

 

 

 

 閑話休題。

 

 今日もご紹介するのは空想生物図鑑のジャンルからで。

 

 「有害超獣 極秘報告書」

 

 作者はToy(e)さんで、2020年にKADOKAWAから。

 

 わずかにグロ要素もはいってる、リアルホラー系のやつだ。

 

 ちょっと断っておくと、それぞれの超獣についての記述だが。

 

 出現したときの風景スナップのような絵が一枚に目撃情報のようなコメントが短く添えられているものがほとんどなので。

 

 本当はちゃんとした「図鑑」とは言いにくい。

 

 かと言って「報告書」と言えるほどのきちんとした体裁になっているわけでもないので。

 

 しいて言うなら「目撃情報集」とでも呼ぶべきものではある。

 

シロクマ4頭、ではありません

©「有害超獣極秘報告書」Toy(e)/KADOKAWA

 

 Toy(e)は「とい」と読むらしい。

 

 もしかして戸井さんて名字なのかな??

 

 「超獣」ってのは、ちょっと懐かしく、ちょ~っと意味不明な言葉だ。

 

 初めて聞いたのは、ウルトラシリーズの「ウルトラマンA」で。

 

 子ども心に「なんで超獣??今までのように怪獣と呼んだらなぜダメなのか??」が全然分からなかったなぁ。

 

 「怪獣より強い、怪獣を超えた存在」ってことらしいんだが、「怪獣より強い」ってことが具体的にはぜんっぜん分からないしなぁ。

 

 まあ、「ヤプール人が連れて来た、怪獣よりカッコ悪い、へんてこりんな姿の怪獣もどき」ってぐらいの理解だった。

 

 …なんせ「有害超獣」ってぐらいなんで、はなっから人間に対して害をなす連中には違いない。

 

 実は「有害鳥獣」って言葉からインスピレーションを受けたらしい。

 

 姿はさまざま。

 

 巨大生物みたいなやつ、エイリアンみたいなやつ、妖怪みたいなやつ、それこそ怪獣みたいなやつ…。

 

 表紙になっている超獣は「ヘキトウ」というやつで、姿は獣っぽいが、大きさは高層ビルをはるかに越えるっていうでっかさ。

 

 最初に現れた超獣なんで「劈頭(へきとう)=はじめとか最初とかいう意味」なのかもしれん。

 

 「この破壊の大波を表現するための言葉はまだ存在しない」というコメントが添えられてるのだが。

 

 たぶん東北大震災のとき、津波で甚大な被害が出たときに。

 

 「想定外だった」としきりに言われたことなんかが作者さんの頭にはあるんじゃないだろうか。

 

 「災害そのものを具体的に、こういう形ですよと表現」したいという思いから生み出されたものだと作者さんは言っている。

 

 先に自衛隊員だった職歴がおありだと知っていたので、たぶん災害派遣で被災地に赴き、悲惨な状況とかを目の当たりにした経験があるんじゃないかと思っていたら案の定だった。

 

 ただ、出発点は天災の具現化ではあったのだが。

 

 この本に収められている「超獣」は、人間の欲望や怨念、各地に残る伝説・伝承、文明社会のひずみといったものから生まれたとおぼしきものもいて。

 

 既に「有害超獣」は当初の作者の思いから離れて独り歩きを始めてるようにも思える。

 

 では、例によって著作権問題を気にしつつ。

 

 いくつかの「有害超獣」を紹介させていただこう。

 

モチーフはなんだろう、クマかな

©「有害超獣極秘報告書」Toy(e)/KADOKAWA

 

 「リットウ」。

 

 たぶん「立冬」であってると思う。

 

 だがこいつは「有害超獣」なんで、ただの季節のお知らせにはとどまらない。

 

 秋の名残り、なんだったら秋の実りの残りまでも根こそぎ食い荒らすやつだ。

 

 たぶん野山に住むけもの、紅葉とかを愛でるためにやって来た人間なんかもついでに食っちゃうんじゃないかな。

 

超巨大な人型の怪物だ

©「有害超獣極秘報告書」Toy(e)/KADOKAWA

 

 「コガラシ」。

 

 「木枯らし」なんだろう。

 

 だがこいつはピューピュー吹いて、「おててがかゆいかゆい」なんて言ってたらすむようなやつではもちろんなく。

 

 一定区域内に恐ろしいほどの暴風を吹き散らかすやつ。

 

 想定外の強さの木枯らしってこと??

 

 「避難は完了ではなく終了したんですよ」ってのは、避難区域の人たちが既に全員犠牲になってしまったってことだろうか。

 

 怖い。

 

 どうやってその確認をしたのかなっとも思うが。

 

これはフクロウ??かな

©「有害超獣極秘報告書」Toy(e)/KADOKAWA

 

 「ガイトウ」。

 

 「街灯」らしい。

 

 コメント部分を引用させていただく。

 

 道明かりの並びがいつもと違うと感じたら…

 

 その道は使わない方がいい。

 

 __道路管理課の職員

 

 これ、まんま怪談じゃん。

 

 たったこれだけでゾッとしてしまう。

 

 

 

 …以上、報告終了っ。

 

 興味深いところがちゃんと伝わってくれたかなぁ。

 

 ちなみに作者は岡山市在住の方で。

 

 作中の風景はほとんど岡山県内でロケハンされたものだというんで。

 

 ご近所の方はロケ地探しをしてみるのもおもしろいかもしれん。

 

 

 

 今日はここまで。

 

 次回のupもたぶんブックレビューになります。

 

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