思いついたらドラマ日和12

~歯車に挟まれてギャグ一発~

 

 

 

 本編の前に我が家のプチネタ。

 

 今日のお題は「ももた、庭でくつろぐ」です。

 

 特に説明はありません。

 

いやぁ、気持ちいいね

 

アザレアだと思うんだが…

違ってたらごめんなさい

 

 

 

 閑話休題。

 

 今回は映画のレビューです。

 

 取り上げる作品はチャップリンの「モダン・タイムス」

 

 サブタイトルでピンと来た人がいたなら、たぶんその人はチャップリンにかなり関心がある人のハズ。

 

 今どきの人はチャップリンを知らないかもしれん。

 

 テレビでよくロードショーなんかをやってた頃には、年に何回かは作品を見る機会があったもんだ。

 

 ちなみに旅読が好きなのは「黄金狂時代」

 

 チャップリンと言えば、ちょび髭に山高帽、ステッキにドタ靴をはいて、貧しいながらも優雅に放浪者をやってる…というイメージだなぁ。

 

 基本がコメディなんで、楽しく笑って見ることが出来るんだけども、チャップリンの作品にはどれもこれもほんの少しばかりの哀感がにじむ。

 

 20世紀の喜劇王を一人だけ挙げろっていうことになれば、たぶんほとんどの人がチャップリンを選ぶだろうと思う。

 

 まあ、そういう存在なのです。

 

 ということで。

 

 「モダン・タイムス」は1936年の作品です。

 

 監督・脚本・製作・音楽ともすべてチャップリン自身がやってます。

 

 スゴイなぁ。

 

 そこいらの「マルチ」と言われるタレントなんか、恥ずかしくて逃げ出すんじゃないだろうか。

 

 この作品を一言で表すなら「機械文明の諷刺」であり、「機械の奴隷となった人間を皮肉」ったモノということになる。

 

 …では、ネタバレ有のレビューと参りませう。

 

タイトルです

 

 バックが時計の文字盤になっている。

 

 これもたぶん諷刺の意味が込められているんだろう。

 

 上條恒彦が「出発の歌」の中で、現代人が「化石の街」の中で「時計の森」に囲まれて暮らしてると歌ったみたいな感じかな。

 

 …で、冒頭のシーン。

 

チャップリンが仕事してます

ひたすらボルトを締め続けてます

 

 1900年頃から始まったベルトコンベアによる大量生産は、この映画が製作された頃にはすっかり社会に広まっていて。

 

 生産効率を上げるため、人間はあたかも機械の一部分であるかのごとく、単純作業を延々と繰り返し続けるだけの存在になっていた。

 

 それでも曲がりなりにもチャップリンはがんばって仕事をしていた。

 

 おかげで、トイレ休憩がはいっても、しばらくはボルトを締める手つきが止まらないくらいに。

 

 やれやれ、とトイレで一服するチャップリン。

 

ところがバッチリ見られてた…

 

 監視カメラっていつから始まったんかな?とちょっと思って調べてみたらば、1933年にイギリスで防犯カメラが設置されたのが始まりとされてるらしいです。

 

 ちなみにトイレでタバコを吸ってるチャップリンを巨大なモニターからにらんでるのは、ここの会社の社長さん。

 

 き、気まずい。

 

 …さて昼食時間になる。

 

 完成したという自動給食マシーンを社長に見せに来た連中がいて、「それなら誰かを使って実際に動かしてみせろ」ってことになって。

 

 実験台になるのはやっぱり我らがチャップリン。

 

 「コイツさっきタバコ吸ってたから実験台にしてやれ!」ってところかな?

 

 お約束というやつですね。

 

ココ、おいしいところ!

 

 当然のごとく機械は変調をきたし、途中から変な動きをし始め、スープを服にぶちまけ、口の中にボルトを押し込み、トウモロコシを激しく歯を磨くみたいに顔にすり付け、トドメとして顔面にケーキをべちゃっ!!!!

 

 …で、上のようなありさまに。

 

 やっぱ体が不自由になってからならともかく、元気なうちは自分でちゃんと食事したいよね。

 

 機械にモノを食わせてもらおうとは思わんなぁ。

 

 このあと、チャップリン自身もこの壊れた自動給食マシーンのようにおかしくなっていく…。

 

 午後からの作業中、チャップリンはとうとうベルトコンベアに吸い込まれてしまい、巨大な機械の歯車の間にはさまってしまうのだが。

 

有名な場面!

 

 それでも、ボルトを締め続ける動きが止まらない。

 

 ベルトコンベアを逆回転させてもらって、ようやく助け出されはしたものの。

 

 チャップリンの頭のねじは既にはずれてしまって、元には戻らず。

 

 レンチを持って踊り出し、あらゆる突起物をボルトのように締め始める。

 

工場の外に出ちゃいました

 

 歩いていたおばさんのワンピースの胸の六角のボタンまで回そうとして追っかけていき。

 

 おばさんに助けを求められた警官に追っかけられるハメになり。

 

 とうとう最終的にぶっ壊れたチャップリンは工場の中のスイッチやらレバーやらをでたらめにいじくりまくって大混乱させ、同僚はおろか社長や警官に対してまでも黒い機械油をぴゅーぴゅー吹き付けたりして。

 

なかなかに手回しがいいと思う

 

 しっかりと病院送りになったのでありました。

 

 

 

 だが話はまだここでは終わらない。

 

 …ようやく退院できたチャップリン。

 

 道を歩いていると、トラックから旗が落っこちたのを目撃。

 

 運転手に返してやろうと、追っかけて行く。

 

 ちょうどそこに、労働者のデモの団体が行き会わせてしまって。

 

 こんなことに。

 

この場面、結構好き!

 

 おなじみの格好になったチャップリンが、どこからどう見てもデモ隊のリーダーっぽい感じになってしまっているっ。

 

 チャップリンは「これ!旗!落ちたよぉ~っ!」って感じで、まじめな顔で旗を振ってるだけなんだが、その様子がデモの指導者としてピタリはまってしまってるのがなんともおかしい。

 

 まあ、モノの見え方によって事実がどんどんゆがめられてしまうことがあるってことだな。

 

 おかげで、デモの扇動者と認定されたチャップリンは警察に捕まってしまい、めでたく?拘置所送りとなってしまったのでありました。

 

 さあてこのあとチャップリンは一体どうなってしまうのか?

 

 ちょっと長くなってしまいそうなんで、続きは後編に回したいと思います。

 

 今日はここまで。

 

 ということで次回のupでは今回の続きをやります。

 

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