久しぶりのパリ | 辰巳琢郎オフィシャルブログ「道草日記ーTakuro’s Michikusa Daysー」by Ameba

久しぶりのパリ

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戦前から、サンジェルマンの文化人達に愛された紳士服のブティック、アルニス(ARNYS)が1月いっぱいで閉店すると聞き、急遽二泊四日でパリにやって来ました。

「右岸のエルメス、左岸のアルニス」と並び称された老舗。ジャン・コクトーやル・コルビジェ、ヘミングウェイなどが常連だったという歴史もさることながら、素材の素晴らしさとエスプリのきいたデザインに魅了され、20年以上通ったお店です。

値段はトップクラスに高いですが、着用した時の安心感、満足感は比類がありません。30過ぎの頃は、ちょっと分不相応かなぁ~と思っていましたが、アルニスの洋服が似合うような、中味のある大人になろうと、これまで頑張ってきたような気がします。

跡継ぎがいないとは言え、心配していたことが現実になろうとは… とっても淋しく、様々なシーンが走馬灯のように思い出されます。でも仕方ありません。世の中は、無常なもの。出会いがあれば別れがあり、別れがあれば出会いがあるはず。半日お店にいて、しっかりと別れを告げ、これまでで一番たくさん洋服を買って、店を後にしました。